高校駅伝(女子)恣意的ランキング2024
全国高校駅伝に向けた各都道府県の予選が終了した。
今年からはブロックごとの地区代表枠が毎年適用されるようになったので、まだ全出場校が決定したわけではない。
だがひとまずここで、現時点で出場決定しているチームおよび出場の可能性のあるチームのランキングを発表しようと思う。
ここでいう「可能性のあるチーム」に関しては、各都府県大会3位以内(北海道は上位2チームの出場がすでに決定)のうち各都府県大会で総合タイムが2時間14分を切っているチームのみを対象とさせていただく。(総計72チーム)
なおランキングは私が独自に算出したポイントをもとにしている。
ポイントの算出方法に関しての細かい説明は、今回は省く。
しかし基本的に出場チーム数の少ない都道府県の方が多少はポイントが加算されやすいといった状況も見受けられるので、ランキングが必ずしも現実の力関係を反映させているというわけでもない。
あくまでも目安としてサラッと読み流していただけるとよいかと思う。
では早速、ランキングを発表していこう。
1位~8位
1位: 仙台育英 宮城① 1:08:03(190pt)
これはもう単純に強い!
宮城県大会は留学生こそ温存したが、それでも総合タイムが1:08:03と全国でいちばん速い。
本番までにケガ人が1人2人出ようとも何の問題もない層の厚さも強み。
2位: 長野東 長野① 1:09:02(165pt)
正直なところ春先までは今年の長野東はたいしたことないと思っていたが、とんだ思い違いだった。
長野県大会で3区、4区を走った1年生たち(川上、今井)がとんでもない成長を見せており、3区、4区どちらも区間新(川上9:18、今井9:26)で駆け抜けている。
どちらも3km区間の3区、4区でどちらも区間2位に1分以上の差をつけているのは本当に驚異的。
3位: 大阪薫英女学院 大阪① 1:08:34(155pt)
こちらも安定の強さと層の厚さ。
昨年はエースの塚本だけが飛びぬけた存在という印象だったが、今年は他の選手たちが競い合って軒並みタイムを伸ばしてきた。
小田、薮谷といった実力者たちが府大会のメンバーから外れておきながら総合タイムが1:08:34なので、仙台育英に勝るとも劣らない戦力であることは間違いない。
4位: 青森山田 青森① 1:09:44(115pt)
いつものことながら青森大会が圧勝すぎるので、本気で走ったらみんなもっと速いのだろうというのはある。
とはいえ、立花、對馬、そして留学生・ルーシーの3年生たちに加え2年生の野呂までは間違いなく全国トップクラス。残り1人が頑張れば上位3強の一角を崩してもおかしくはない。
5位: 美濃加茂 岐阜① 1:10:07(110pt)
今年いちばん旋風を起こしそうなのがここ。
岐阜大会における、全区間で区間2位と1分差以上という圧倒的なパフォーマンスは圧巻。
そして1区が20分切り、2区が13分40秒切り、5区が17分切りという全国入賞レベルの基準三項目(←あくまでも私の中での基準)もすべてクリアしているのでかなり強い。
6位: 西 京 山口① 1:10:05(105pt)
エースの神田が5区で区間新の爆走を見せたのもすごいが、1区、2区を走った1年生たち(野村、河本)がとんでもない成長を見せている。
1年生たちは本番までの短期間でまた爆発的に伸びる可能性もあるかと思われ、長野東同様にまだ先の読めない強さを秘めていそう。
7位: 豊 川 愛知① 1:10:19(90pt)
もうちょっと混戦になるかと思われた愛知大会を圧勝!
1区以外はすべて区間賞だが、1区も20分切っているので区間賞に遜色ない。
2区・谷の13:27と5区・秋竹凛音の16:20もかなり速く、区間編成をどう組んでくるかも興味深い。
8位: 千原台 熊本① 1:10:51(80pt)
県内最大のライバル・ルーテル学院を振り切って熊本大会を制した実力は本物。
昨年の九州高校駅伝でミラクルな走りを見せたエースの平方と、今回1区を走った2年生・吉原のツートップの威力は強力。
1年生の林田もとんでもない力を秘めていそうで楽しみ。
8位: 小 林 宮崎① 1:10:18(80pt)
2年生の谷口が宮崎大会の2区で区間新を叩き出しており、かなりの上昇が見込まれそう。
安定の2年生エース・菅原に加え、3年生の石川もやはり強い。
10位~18位
10位: 須磨学園 兵庫① 1:10:19(75pt)
兵庫大会は全区間区間賞で完勝!
2年生エース・池野がどこまで上位に肉薄してくるかが楽しみ。
10位: 山 田 高知① 1:12:35(75pt)
大エース・穗岐山芽衣の強さだけが際立つようでありながら、妹の穗岐山実緒もかなり力をつけている。
この姉妹でいい流れを作れば久々の入賞があってもおかしくはない。
10位: 筑紫女学園 福岡① 1:10:16(75pt)
準エースの大熊を欠きながら福岡大会は全員区間賞で圧勝!
1年生の嶋本も着実にタイムを伸ばしており、彼女が爆発してくれれば目標のトップ3も見えてくる。
10位: 諫 早 長崎① 1:11:23(75pt)
長崎大会が悪天候のため延期→コース変更になったので、どこまでタイムを信用していいのかわからない面はある。
しかし2区・髙瀬の13:32と5区・森田の16:33は他チームを圧倒しており、本番も期待できそう。
10位: 神村学園 鹿児島① 1:10:28(75pt)
鹿児島大会は黒神、小倉の飛車角を抜いたレースだったので、実際のランクはもっと上位だと考えていい。
留学生のマーガレットもまだ成長中なので、本番でのブレイクがあるかも。
15位: 新潟明訓 新潟① 1:11:06(65pt)
エースの橋本はめちゃめちゃ強い!2年生の石川も水準以上の強さ。
16位: 埼玉栄 埼玉① 1:11:40(55pt)
強者揃いの埼玉大会で2位に3分以上の大差をつけての圧勝!
1区の福山、2区の久保田の2年生コンビの破壊力は凄まじい!
16位: 浜松商 静岡② 1:12:20(55pt)
各都道府県大会の優勝チーム以外では最上位。
混戦の静岡大会では逆転負けを喫したが、3区までは盤石の走り。
1区・中川→2区・戸塚の連続区間新スタートはかなり評価していい。
18位: 倉 敷 岡山① 1:12:22(50pt)
留学生・ジャネットの爆走で岡山大会は制したが、全体のタイムはちょっともの足りないかも。
18位: 銀河学院 広島① 1:10:42(50pt)
ついに世羅の牙城を崩して広島大会制覇!
細見、山根、岩村と主要区間は盤石。
今年も森政マジックで昨年僅差で逃した入賞を狙う!!
20位~30位
20位: 札幌山の手 北海道① 1:11:23(45pt)
北海道大会制覇の原動力は留学生のチェプランゲニーであるが、1年生エース・宇都宮のポテンシャルにも要注目!!
20位: 茨城キリスト 茨城① 1:11:06 (45pt)
ともに2年生の木村、倉科のWエースはかなり強い。
いきなり躍進しても不思議ではない。
20位: 宇都宮文星女子 栃木① 1:11:56(45pt)
2年生エースの松本を中心に、全体のポテンシャルが高い。
栃木大会は安全運転に徹した印象で、関東トップに立ってもおかしくはない。
20位: 白鵬女子 神奈川① 1:12:11(45pt)
エース・勝呂が神奈川大会同様に爆発してニョカビまでに勢いが持続できれば、全国入賞ラインまで届くかもしれない。
20位: 山梨学院 山梨① 1:13:44(45pt)
留学生・ムワンティの破壊力はすごいが、全体で見ると全国入賞レベルまではまだ難しそう。
20位: 東大阪大敬愛 大阪② 1:10:03(45pt)
もう中距離王国のイメージは捨てるべきで、駅伝も十分に戦える。
たまたま薫英という超強敵がいるから府大会は制していないが、全国入賞レベルには十分に達している。
どうしても久保凛に注目が集まるだろうが、本当に注目すべきは1年生の長谷川twinsだろう。
26位: 東 北 宮城② 1:11:54(35pt)
こちらはすでに東北大会で3位に入り地区代表枠を獲得!
スーパー1年生・男乕(おのとら)が全国でどこまで通用するかが見どころ!
26位: 和歌山北 和歌山① 1:13:45(35pt)
大エース・大川の求心力は大きいが、他も決して弱くはない。
26位: 奈良カレッジ 奈良① 1:12:25(35pt)
奈良大会では1区の尾崎が20分を切っているのが立派!
26位: 世 羅 広島② 1:12:01(35pt)
とうとう広島王者から陥落。
地区代表枠も興譲館と争わないといけないのがキツい。
26位: ルーテル学院 熊本② 1:11:17(35pt)
熊本大会は敗れてしまったが、エースの古木を中心に総合力は高い。
南九州の地区代表争いは宮崎日大、鹿児島あたりと熾烈な戦いになりそう。
31位~41位
31位: 旭川龍谷 北海道② 1:12:06(30pt)
平均的によくまとまったチームで、流れひとつで全国入賞争いしてもおかしくはない。
31位: 立命館宇治 京都① 1:12:16(30pt)
京都大会は1区が長く走らされたりとかいろいろあったので度外視。
本来こんなランクでないことは誰しもご存知だろう。
33位: 花巻東 岩手① 1:13:04(25pt)
岩手大会は完勝だが、東北大会で総合1時間15分以上かかってるのは心配。
33位: 学法石川 福島① 1:14:19(25pt)
福島大会、東北大会ともまだ何かを模索中といった印象で、侮れない存在。
33位: 共愛学園 群馬① 1:12:18(25pt)
常磐や健大高崎といった全国入賞レベルの高校がひしめく群馬大会を、オール1年生の布陣で制したのだから当然注意が必要なチーム。
群馬大会では区間賞が5区の栗原だけというのだから、レース巧者ぶりも光ったということだろう。
36位: 市立船橋 千葉① 1:11:24(20pt)
たまたまポイントを稼げなかったが本来はもっとランク上位のチームだと思う。
千葉大会1区の石川、2区の横山はどちらも優秀。
36位: 浜松市立 静岡① 1:11:44(20pt)
静岡大会を大逆転で勝利!
しかしたまたま運が良かったわけではなく、総合タイムは大会新だからかなり強い。
静岡大会1区の鳥居、2区の大谷ともども、なぜか区間賞に手が届かなかったもののタイムは優秀(鳥居は区間新)なので楽しみ。
36位: 鈴 鹿 三重① 1:14:07(20pt)
穴のないまとまったチームだとは思うが、三重大会で総合1時間14分を切れていないのは不思議。
36位: 鳥取城北 鳥取① 1:16:07(20pt)
鳥取大会では皆ぶっちぎりの区間賞だというのに、総合タイムが1時間16分もかかっているのはちょっと寂しい。
36位: 白 石 佐賀① 1:13:01(20pt)
佐賀清和との激戦になった佐賀大会だが、ち密な勝負強さで4区以外はすべて区間賞。
意外と上位に食い込む可能性はある。
36位: 大分東明 大分① 1:13:24(20pt)
今年は留学生も大エースもいないが、そこまで極端にチーム力は落ちていない。
42~50位
42位: 川崎橘 神奈川② 1:13:29 (15pt)
神奈川大会2区区間賞の福田のスピードに注目
42位: 鯖江 福井① 1:14:21 (15pt)
穴はない印象だが総合タイムが思ったよりかかっている
42位: 比叡山 滋賀① 1:14:30 (15pt)
エース山中はポテンシャル高そう
42位: 西脇工 兵庫② 1:13:28 (15pt)
兵庫大会で区間賞をすべて須磨学園に取られたのは残念
42位: 興譲館 岡山② 1:13:52 (15pt)
エースの松尾と留学生は強いが、そこからの差が大きい印象
42位: 東海大熊本星翔 熊本③ 1:13:45 (15pt)
総合力高く熊本3位は立派
48位: 水城 茨城② 1:12:10 (10pt)
エースの鈴木と茨城大会2区区間賞の大山で確実にいい流れは作れる
48位: 駒大高 東京① 1:12:43 (10pt)
爆発力もないがブレーキになる区間もなく、まとまりはいい
48位: 順天 東京② 1:12:51 (10pt)
駒大高とは本当に僅差で、似たような構成のチーム
51位以降
以降は基本的に順位のみで…
51位: 成田 千葉② 1:12:57 (5pt)
51位: 常磐 群馬② 1:13:43 (5pt)
51位: 法政二 神奈川③ 1:13:43 (5pt)
51位: 北九州市立 福岡③ 1:12:17 (5pt)
51位: 佐賀清和 佐賀② 1:13:31 (5pt)
51位: 宮崎日大 宮崎② 1:12:20 (5pt)
57位: 日大三島 静岡③ 1:13:12 (0pt)
57位: 岡崎城西 愛知② 1:13:31 (0pt)
57位: 愛知 愛知③ 1:13:41 (0pt)
57位: 京都外大西 京都② 1:14:34 (0pt)
57位: 広島工大 広島③ 1:12:25 (0pt)
57位: 平田 島根① 1:17:16 (0pt)
57位: 八幡浜 愛媛① 1:14:46 (0pt)
57位: 高松工芸 香川① 1:17:08 (0pt)
57位: 自由ケ丘 福岡② 1:12:11 (0pt)
57位: 鹿児島 鹿児島② 1:13:11 (0pt)
67位: 秋田北鷹 秋田① 1:15:35 (-5pt)
67位: 山形城北 山形① 1:15:04 (-5pt)
69位: 富山中部 富山① 1:17:34 (-15pt)
69位: 鳴門 徳島① 1:16:51 (-15pt)
71位: 星稜 石川① 1:18:46 (-20pt)
72位: 那覇西 沖縄① 1:18:34 (-25pt)
ざっとこんな感じだが、各地区大会がひととおり終わればまた印象も違ってくるとは思う。
よって、全出場校が決まった後で今一度ランキングなり番付なりを発表することにはなるだろう。
あくまでも気が向けばの話ではあるが…。