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プリンセス駅伝戦力分析2024

10月20日に迫ったプリンセス駅伝2024

今年はクイーンズ駅伝への全国統一予選会形式になってから記念すべき第10回大会

ということで、チーム別に戦力チェックしておこうと思います。

(文中敬称略)


三井住友海上

チーム内シーズン最高記録(日本人選手限定、以下同)
ハーフマラソン 1:10:13(樺沢和佳奈、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   37:10(吉原あかり、2/18青梅)
10000m     31'53"76(兼友良夏、7/10ホクレン網走)
5000m      15'20"94(樺沢和佳奈、5/19セイコーGP)
3000m      8'53"99(樺沢和佳奈、7/13ホクレン士別)
3000mSC    9'48"16(西山未奈美、6/28日本選手権)

パリ五輪にも出場したエースの樺沢があらゆるジャンルで好記録を打ち出しているが、他の選手たちも高水準の記録を連発している。
今季移籍加入の兼友も日本選手権10000mで表彰台を経験したり、目覚ましい活躍を見せている。
松田、清水といった実力者も長距離で安定しており穴がない。
今回は優勝候補筆頭といっても差し支えないだろう。

理想オーダー 兼友→西山→樺沢→タビタ→清水→松田

エディオン

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:09:31(細田あい、6/30函館)
ロード10km   33:44(溝上加菜、2/11実業団ハーフ)
10000m     32'00"08(矢田みくに、5/3日本選手権)
5000m      15'31"51(水本佳菜、5/19セイコーGP)
3000m      9'25"44(溝上加菜、5/18中国実業団)
1500m      4'11"62(樫原沙紀、6/28日本選手権)

キャプテンの矢田、大黒柱の細田の2トップは強力で、水本、溝上の高卒2年目コンビが脇を固める。
大卒3年目を迎える中島が復調していきているのも好材料。
ただ一点不安材料なのは、つねに主要区間を担ってきた市田(西田)美咲が8月末をもって引退したこと。
彼女の経験値を埋めるのはなかなか容易なことではない。

理想オーダー 矢田→平岡(樫原?)→水本→中島→細田→溝上

ユニクロ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:12:07(加藤綾華、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   32:57(川口桃花、2/11実業団ハーフ)
10000m     32'42"09(川口桃花、5/3日本選手権)
5000m      15'37"12(川口桃花、4/12海外レース)
3000m      8'58"30(後藤夢、7/13ホクレン士別)
1500m         4'09"41(後藤夢、8/6パリ五輪)

メンバーの面子だけ見るとここが圧倒的な優勝候補だが、順調にレース数をこなしている選手だけを今回の戦力と見るべきかどうかが悩ましいところ。
とはいえ、多少メンバーを落としてきても優勝争いはできる。

一応の予想オーダー 平井→後藤→川口→ドルフィン→平島(柳谷)→加藤

ルートインホテルズ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:11:06(堀尾和帆、2/11実業団ハーフ)
10000m      32'27"71(大西夏帆、7/10ホクレン網走)
5000m      15'42"49(堀尾和帆、7/6ホクレン北見)
3000m      9'16"72(三原梓、5/10東日本実業団)

大西と堀尾の「Wかほ」による自己ベスト更新合戦をはじめ、
夏のホクレンDCシリーズで大きなチーム力の向上を感じさせた。
もともとのエース格の三原梓に加え、保科もエース級の安定感がついてきた。
勢いよく流れに乗れれば、昨年の岩谷産業のように予選会優勝→クイーンズ8入りを成し遂げられるかもしれない。

理想オーダー 三原梓→坂本(藤田)→堀尾→パウリン→大西→保科

スターツ

チーム内シーズン最高記録
ロード10km   32:56(對馬千紘、2/11実業団ハーフ)
5000m      15'59"52(對馬千紘、9/28日体大)
3000m      9'19"87(對馬千紘、9/21全日本実業団)
1500m         4'39"47(大沼亜衣、5/18東日本実業団)

春にチーム分裂ともいえるほどの大量移籍に見舞われた割には、きちんとチームとして機能させている弘山監督の手腕はさすが。
新たにエース格となった高卒2年目の對馬以外はなかなか思うようにレース数もこなせず思うような結果も出せていない印象だが、秋になってようやく陣容は固まってきた印象。期待したい。

理想オーダー 對馬→佐藤(原田)→西川→ワンブイ→伊澤→大沼

大塚製薬

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:12:10(西谷沙綾、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:20(戎井那奈、2/11実業団ハーフ)
10000m     32'22"98(小林香菜、9/21全日本実業団)
5000m      15'36"87(棚池穂乃香、9/23全日本実業団)
3000m      9'16"79(真也加ジェルーシャ有里、6/15尼崎)
1500m      4'18"22(真也加ジェルーシャ有里、6/1関西実業団)

長らくチームの中核を担ってきた福良が今シーズン元気がないのが気がかり…と思っていたところに、大卒ルーキーの小林がグイグイ伸びてきている。
彼女に長い距離の区間を任せても何の問題もなさそう。
エースの棚池もここにきて自己ベスト連発で進化を続けており、ベテランの川内もフルマラソンで優勝するなどまだまだ元気。
真也加もスピードに磨きをかけており、頼りになる存在。
結局のところ、駒も十分に揃っている。

理想オーダー 西本→真也加→小林→福良(津熊)→棚池→川内

ユニバーサルエンターテインメント

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:12:58(山本明日香、1/28大阪ハーフ)
ロード10km   33:57(鷲見梓沙、2/18青梅)
10000m     33'02"94(北川星瑠、5/18東日本実業団)
5000m      15'53"80(北川星瑠、5/4GGNのべおか)
3000m      9'11"54(鷲見梓沙、9/28日体大)
1500m      4'21"49(鷲見梓沙、7/10ホクレン網走)

高卒10年目を迎えた鷲見、移籍加入の小代﨑、そして橋本の3人がかなり精力的にレース数をこなしてきている。(ただしほとんどが1500m)
大卒ルーキーの北川はあらゆるジャンルの自己ベストを更新し、高卒ルーキーの橘山も3000mの自己ベストを少しずつ更新している。
フルマラソンが主戦場の和久も今季はトラックレースも数本こなし順調な仕上がり。
とび抜けたタイムを叩き出した選手こそいないものの、総合力は依然として維持できている。

理想オーダー 鷲見→小代﨑→北川→チェムタイ→和久→山本(橘山)

九電工

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:10:26(唐沢ゆり、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:02(逸木和香菜、3/3玉名)
10000m     33'13"87(逸木和香菜、5/18九州実業団)
5000m      16'04"05(逸木和香菜、7/20ホクレン千歳)
3000m      9'28"36(唐沢ゆり、4/27納戸)
1500m      4'31"81(羽江亜津沙、5/18九州実業団)

昨季をもって引退した林田美咲の穴がまったく埋まっておらず、厳しい戦いが続いている。
大黒柱の逸木は相変わらず高い水準で安定しているが、Wエースの一角である唐沢が今季はやや安定性を欠いているのが気になる。
高卒ルーキーの朝吹は意欲的にたくさん吸収しながら頑張っているが、他のメンバーに目をやっても明るい材料はどこにも見当たらない。
かつてない苦戦を強いられる駅伝になりそうだ。

理想オーダー 朝吹→羽江→唐沢→ドリーン→逸木→森田

京セラ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:11:56(黒田澪、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:21(池田こまち、3/3玉名)
10000m     33'30"67(黒田澪、7/17ホクレン深川)
5000m      16'05"58(藤元あみ、7/20ホクレン千歳)
3000m      9'16"80(小園怜華、9/21全日本実業団)
1500m      4'26"24(小園怜華、7/13ホクレン士別)

兼友、阿部が一気に抜けかなり厳しいシーズンになるかと思われた今季。
しかし夏場からともに高卒2年目の藤元と小園が競り合いながら爆発的に成長しており、一気に光明が差しはじめた印象。
ただし長い距離の区間には依然として不安があり、駅伝メンバー6人全体の総合力で見るとまだ心もとない一面も見え隠れする。

理想オーダー 小園→池田→藤元→アグネス→黒田→古原

しまむら

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:10:46(髙橋優菜、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   34:06(齋藤暁、2/11唐津)
10000m     33'59"82(鈴木杏奈、9/21全日本実業団)
5000m      15'36"46(髙橋優菜、7/10ホクレン網走)
3000m      9'14"56(髙橋優菜、7/13ホクレン士別)
3000mSC    10'14"23(髙橋優菜、6/27日本選手権)

エースの髙橋があらゆるジャンルで次々と好タイムを出せば、主将の座間や河辺も負けじと自己ベストを数本ずつ叩き出す。
するとルーキーの鈴木、山田もセンスの高さをうかがわせる快走をたびたび見せつけ、チームの雰囲気が過去いちばんでいい。
そこにダメ押しのごとく実力者の安藤が移籍してきて、チームの地盤は盤石となった。
ギリギリで予選通過した昨年とはもうまったく別のチーム。
今年は上位争いが必至となるだろう。

理想オーダー 山田→河辺→髙橋→鈴木→安藤→座間(山ノ内)

日 立

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:10:59(田村紀薫、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:38(花野桃子、1/28勝田)
10000m     33'16"44(鈴木千晴、7/17ホクレン深川)
5000m      15'55"45(田村紀薫、4/13金栗)
3000m      9'23"84(小井戸涼、4/6世田谷)
1500m      4'17"24(田村紀薫、6/27日本選手権)
3000mSC    10'37"10(田村紀薫、9/22全日本実業団)

高卒13年目になったベテランの鈴木千晴が、今年久々にトラックレースもたくさん走って好記録を連発。
しかしそれをも凌ぐ勢いで好調なのはプレイングコーチの田村で、1500もハーフもはたまた障害までもオールラウンドに活躍している。
2人の年長者たちだけに目立たれても困ると、小井戸、花野、鈴木樺連らも元気。
そして高卒ルーキーの奥本も、チームに若い血の息吹を吹き込むべく奮闘している。彼女をプリンセス駅伝で使うなら6区が最適かと思われる。
今年は佐々木twinsらに少し元気がないのだけ気がかりだが、相変わらずチームのまとまりは良い。それは瑠衣のおかげ。

理想オーダー 花野→鈴木樺蓮→田村→小井戸→鈴木千晴→奥本

センコー

チーム内シーズン最高記録
10000m     32'50"88(下田平渚、7/10ホクレン網走)
5000m      15'35"56(下田平渚、5/19セイコーGP)
3000m      9'28"53(朝比奈亜妃乃、4/27SENKOチャレンジ)

エースの下田平は進化を続け、さらに大卒3年目の朝比奈が大ブレイク。
どの距離でも自己ベストを大幅に更新し、今やWエースの一角といっていい。
加えて実力者の竹山も、水準以上の安定感は保っている。
しかしそれ以降の選手が順調に使えてなかったりで、昨年と比べるとチーム全体としての勢いはさほど感じない。
それでも主要3区間で貯金を作れるのは確実なので、予選通過はなんとかなるのか微妙なところ。いまいち読めない。

理想オーダー 竹山→杉山→下田平→鳴瀧→朝比奈→丹羽(和田)

ニトリ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:11:35(杉浦穂乃加、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:48(鈴木葵、2/11実業団ハーフ)
10000m     33'33"13(杉浦穂乃加、5/18東日本実業団)
5000m      15'34"38(古川璃音、7/20ホクレン千歳)
3000m      9'04"65(古川璃音、7/13ホクレン士別)
1500m      4'18"45(鈴木葵、6/27日本選手権)

夏のホクレンシリーズで古川が大暴れ!すごい勢いで自己ベストを更新しまくった。
エースの杉浦も相変わらずの安定感を発揮。
鈴木葵もスピード能力を遺憾なく発揮しているし、鈴木天華も着実に成長。
大卒ルーキーの炭谷も水準レベルでは安定している。
そして叩き上げタイプの外国人、エスタ・ムソニもかなり成長した。
危なっかしい区間なくレースを進められそう。

理想オーダー 鈴木葵→鈴木天華→古川→エスタ→杉浦→炭谷

ワコール

チーム内シーズン最高記録
5000m      16'19"47(枚田茉優、5/4GGNのべおか)
3000m      9'47"54(枚田茉優、4/20京産大)
1500m      4'47"09(山下瑞月、6/1関西実業団)

柳谷(ユニクロへ移籍)、飯塚(ダイソーへ移籍)に続いて安藤(しまむらへ移籍)までもが退部。
一時は部員5人の窮地に立たされたが、緊急補強でなんとか出場はできそう。
しかし正直、出場できただけで御の字という形に落ち着きそう。

理想オーダー 枚田→谷口→若井→山下→坪倉→坂尻(安田)

キヤノン

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:13:05(市原梨花、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:46(市原梨花、3/3玉名)
10000m     35'22"41(水谷陽菜、5/18九州実業団)
5000m      16'03"62(日髙侑紀、5/4GGNのべおか)
3000m      9'27"66(日髙侑紀、7/17ホクレン深川)
1500m      4'28"48(藤川遥、7/10ホクレン網走)

正直なところ移籍加入のベテラン日髙が孤軍奮闘という印象で、目覚ましく成長しているような選手も見当たらない。
目玉としてロード5kmと10kmの世界記録保持者であるゲティッチが6月に加入したことにはなっているが、いつ来日したのかとか非公式でもレース走ったのかとか不透明な部分が多い。
現段階で言えるのは、昨年11位で予選通過に貢献したメンバーのうち3人が抜けてその穴が埋まっているとはいいがたい。それだけ。

理想オーダー 水谷→藤川→日髙→モカヤ→市原→安部

豊田自動織機

チーム内シーズン最高記録
ロード10km   36:48(磯部早良、7/21士別)
10000m     33'23"51(籔下明音、9/21全日本実業団)
5000m      15'51"97(籔下明音、9/23全日本実業団)
3000m      9'17"67(吉田莉帆、9/21全日本実業団)
1500m      4'14"67(藤田あい、5/19セイコーGP)

高卒3年目以内の若手たちがわんさかと揃い、競り合いながらみんな記録を伸ばしているのはいい傾向。
中距離タイプの選手に特化してしまっている印象は拭えないところだったのが、ひと夏みっちりと海外で走り込んだら秋にはみんな5000mでも16分前半の好タイムを出してきた。
長い距離の区間の1つは大ベテランの籔下に頼るしかないだろうが、もう一方に誰が入っても勢いでこなしてくれそうだ。

理想オーダー 吉田→藤田→籔下→エカラレ→逸見→下森

ダイソー

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:14:50(平村古都、3/17まつえ)
10000m     34'30"28(竹原さくら、5/19中国実業団)
5000m      16'01"21(加藤小雪、7/10ホクレン網走)
3000m      9'17"79(加藤小雪、7/6ホクレン北見)
1500m      4'26"50(加藤小雪、6/28広島県選)

昨年17位で惜しくも予選通過を逃した悔しさを胸に、雪辱に燃えている。
正直なところ戦力の停滞というか、伸びそうで伸びきれていない選手が多いように感じることもあるが、加藤小雪が自己ベストを連発してチームを引っ張っている。
平村、竹原、加藤美咲、森・・・突き抜けた存在こそいないものの、みんな水準の実力は持っている。
ワコールから移籍加入の飯塚も含めて、順調にレースを使えているメンバーで必死につないでもらうしかない。

理想オーダー 平村→加藤美咲→加藤小雪→テレシア→竹原→森(飯塚)

シスメックス

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:11:11(田﨑優理、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   32:52(尾崎光、2/11実業団ハーフ)
10000m     33'08"26(尾崎光、5/31関西実業団)
5000m      15'44"12(田﨑優理、9/23全日本実業団)
3000m      9'15"60(尾崎光、7/6ホクレン北見)
1500m      4'17"41(田﨑優理、6/27日本選手権)
3000mSC    9'58"28(瀬川帆夏、6/28日本選手権)

田﨑、尾崎のWエース体制になってから、チームがうまく回っているように感じる。
実力者の石井も調子を戻しており、主要区間はこの3人で十分に戦える。
あとは酒井想、黒田、柴田、ベテランの瀬川、大ベテランの西原らの中から調子のいい選手をうまく組み合わせていけば上位争いも可能だろう。

理想オーダー 石井→瀬川(西原)→田﨑→酒井想→尾崎→黒田(柴田)

愛媛銀行

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:14:49(豊田由希、7/21士別)
ロード10km   36:43(福田美空、7/21士別)
10000m     33'35"79(豊田由希、5/31関西実業団)
5000m      16'05"60(松井晶、9/23全日本実業団)
3000m      9'34"67(窪美咲、9/7西条)
1500m       4'18"57(松井晶、9/22全日本実業団)

松井が八面六臂の活躍を見せ、豊田は長い距離で安定。
この2トップは普通に強力。
あとは福田、石谷、二羽と続くが、残り1区間を800m特化の選手にお願いしないといけなさそうなのが厳しいところ。
でも800mの選手たちも3000mで好走できているので、そこそこにいい戦いはできそう。

理想オーダー 福田→窪(原)→松井→二羽→豊田→石谷

ベアーズ

チーム内シーズン最高記録
ロード10km   34:04(松井沙樹、2/18青梅)
10000m     33'41"42(坂口愛和、9/21全日本実業団)
5000m      15'55"46(坂口愛和、7/10ホクレン網走)
3000m      9'22"50(松井沙樹、7/6ホクレン北見)

東京農大卒ルーキーの坂口が、自己ベスト連発の大活躍。
松井も負けず劣らずの活躍を見せ、現状ではこの2名がWエースとなるだろうか。
ここにさらに須田、坂本、西永も調子を上げてきて、気づけば5000mで16分20以内が5人も揃った。これはもう普通に強い。
山﨑や矢治らも元気で、チーム内でいい競争関係ができている。
チーム力は昨年比でとんでもなく上がっており、予選突破はすぐそこまで見えている。

理想オーダー 須田→坂本→坂口→山﨑(矢治)→松井→西永

十八親和銀行

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:14:15(明石伊央、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:00(藤丸結、2/11実業団ハーフ)
10000m     33'38"59(光恒悠里、5/18九州実業団)
5000m      16'14"31(藤丸結、7/10ホクレン網走)
3000m      9'28"71(明石伊央、8/17諫早)
1500m      4'33"03(平岡美紀、5/3駒場)

高卒2年目の藤丸の成長でかなり明るい展望が描けそうな春先だったが、
安部に続いて北原も退部したことでどうにもこうにも人数的な厳しさが出てきた。
とはいえ光恒、明石、藤丸の3人で主要区間を構成すれば十分に戦えるし、
スピードのある平岡までは計算できる。
とにかくケガ人を出さず残り2人が奮闘すればチャンスはある。

理想オーダー 光恒→平岡→藤丸→古賀→明石→古本

鹿児島銀行

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:14:27(倉岡奈々、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   36:12(野村眞央、7/21士別)
10000m     33'59"97(池満綾乃、5/18九州実業団)
5000m      16'06"40(野村眞央、7/13ホクレン士別)
3000m      9'22"63(野村眞央、7/17ホクレン深川)
1500m      4'21"37(倉岡奈々、7/17ホクレン深川)

高卒3年目の野村眞央が覚醒!もはやエース級の活躍を見せている。
ベテランの池満、上原もギリギリのラインで力は維持できている。
眞央の台頭で、倉岡も少しは肩の力を抜いてのびのびと走れるようになったのではないだろか。
倉岡がジョーカー的な働きをしてくれるかどうかと、野村優花あるいは宇都ひなたがどれだけ踏ん張ってくれるかが悲願の予選通過へのポイントとなりそう。
全員が役割分担を理解して力を出し切れば、必ずチャンスはある。

理想オーダー 池満→堀田(坂口)→野村眞央→宇都(野村優花)→上原→倉岡

埼玉医科大学グループ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:16:27(古賀華実、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:28(伊東明日香、2/11実業団ハーフ)
5000m      15'56"05(飯島理子、7/13ホクレン士別)
3000m      9'24"92(飯島理子、6/1日体大)
1500m      4'22"25(保坂野恋花、9/22全日本実業団)
3000mSC    10'53"37(宮内志佳、5/19東日本実業団)

エースの飯島は実に好調で、伊東も高いレベルで安定。
スピードランナーの保坂も調子を上げてきている。
しかしその後に続く選手とは少し力に開きがあるのが現状だろうか。
正直、今泉の退部は痛かった。
カドゴも頑張っているので、なんとか中盤区間で流れを掴みたいところ。

理想オーダー 佐々木(宮内)→古賀→飯島→カドゴ→伊東→保坂

東京メトロ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:09:24(上杉真穂、2/4丸亀ハーフ)
10000m     33'31"14(上杉真穂、7/10ホクレン網走)
5000m      15'55"27(上杉真穂、4/29織田)
3000m      9'21"66(上杉真穂、4/6世田谷)

エースの上杉は相変わらず好調で、今季急成長の森田、復調傾向が顕著な小笠原とともに主要区間を形成できそうだ。
しかしその後がなかなか名前が出てこない。
特に、大ベテランの佐藤が今季元気がないのは厳しいところ。
正直、赤堀の退部は痛かった。
しかし主要区間でかなりの貯金は作れそうなので、あとは区間編成の妙だろう。

理想オーダー 小笠原→金井→森田→眞田(村上)→上杉→佐藤

ノーリツ

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:12:15(平野文珠、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   36:09(安田萌加、7/21士別)
10000m     32'58"49(藤村晶菜、5/31関西実業団)
5000m      15'59"92(清水里名、4/20兵庫リレカ)
3000m      9'17"46(清水里名、6/15関西実業団記録会)
1500m      4'28"48(清水里名、6/1関西実業団)
3000mSC    10'49"12(日吉鈴菜、4/21兵庫リレカ)

大黒柱の平野、エースの藤村晶菜の2人がチームを牽引してきたが、今年は兵庫大卒3年目の清水がブレイクしてめでたく三本柱が完成した。
これだけでも例年よりはいい勝負ができるのは確実。
あとは大学時代に大舞台のしびれる場面を経験してきている小林朝に期待。
極端なブレーキの区間がなければチャンスはある。

理想オーダー 藤村晶菜→安田(藤村晴菜)→清水→日吉→平野→小林

メモリード

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:10:34(永友優雅、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   37:17(安山佳七、2/11実業団ハーフ)
5000m      16'24"87(永友優雅、6/23諫早)
3000m      9'36"04(永友優雅、5/3島原)
1500m      4'18"77(康本花梨、5/18九州実業団)

驚異の4児のママさんランナー・永友の活躍が目覚ましく、他のメンバーにも大きな刺激を与えている印象。
もう一人の目玉となる康本も、走ってくれれば区間上位も狙えるかもしれない。
昨年同様に思ったよりいい順位でレースを進められるのではないだろうか。

理想オーダー 康本→河村→永友→田中→吉富→安山

TOTO

チーム内シーズン最高記録
ロード10km   36:27(中原涼那、7/21士別)
10000m     37'08"66(小澤理子、5/18九州実業団)
5000m      17'02"60(安藤みなみ、6/23諫早)
3000m      9'47"73(小澤理子、4/27日体大)
1500m      4'42"00(濵崎莉央、5/18九州実業団)

それなりにポテンシャルのある選手は揃っていると思うのだが、シーズン通して誰一人も5000mで17分も切れていないというのは実業団としてキツい。

理想オーダー 小澤→濵﨑→安藤→チェロノ→中原→大坪

愛知電機

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:17:15(鹿内弥生、2/25犬山ハーフ)
ロード10km     34:50(鹿内弥生、2/11実業団ハーフ)
5000m      16'34"44(鹿内弥生、7/13ホクレン士別)
3000m      9'35"06(庄司琴美、6/23静岡)
1500m      4'26"77(庄司琴美、7/6ホクレン北見)

チーム全体が仲良くライバル関係といった印象で、今季は庄司と鹿内が競り合いながらお互い伸びている印象。
とりあえず駅伝メンバーギリギリの部員数なので、まずは無事にスタートラインに立って最後までしっかりと襷をつなぎきってほしい。

理想オーダー 庄司→今井→鹿内→吉村→齋藤→平山

肥後銀行

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:12:52(酒井美玖、2/11実業団ハーフ)
ロード10km   33:57(西川歩夏、3/3玉名)
10000m     33'32"60(大塚英梨子、5/18九州実業団)
5000m      15'45"15(南雲栞理、9/23全日本実業団)
3000m      9'17"17(南雲栞理、6/23諫早)
1500m      4'29"23(堤好伽、4/20熊本)

昨年は無念の1区途中棄権に泣いたが、今年は大型補強を敢行し一気に上位争いまでできそうな雰囲気だ。
産後一年で競技復帰しそこからさらに一年が経過した南雲が、着実に復調。
グングンとタイムを上げてきており、彼女を中心に全員が水準を上げている。
エースの酒井は相変わらず故障が多いが、走りさえすれば外すことがないので安心。
そして今年は長い距離の区間に安定の実績がある大塚が移籍加入してきたのも大きい。
主要区間に完全に計算が立ちさらには外国人まで入ったので、他の2区間は余裕を持って臨める。

理想オーダー 酒井→堤→南雲→ダイアナ→大塚→西川(高江)

デンソー

チーム内シーズン最高記録
ハーフマラソン 1:12:46(岩出玲亜、4/28ぎふ)
10000m     33'30"26(岩出玲亜、5/11中部実業団)
5000m      16'15"06(松谷里緒、9/23全日本実業団)
3000m      9'18"24(松谷里緒、9/21全日本実業団)
1500m      4'30"27(宮川紗耶、7/13ホクレン士別)
3000mSC    11'08"11(松平風花、5/11中部実業団)

池内、岩出のベテランコンビ以外は極端に若いメンバー構成でチームとしてまだ発展途上の印象は拭えないが、その中から高卒ルーキーの松谷が目覚ましい活躍を見せている。
ベテランコンビと松谷とで主要区間を構成すれば、意外にいい勝負ができるかもしれない。
いい流れで進めば思わぬ若さの爆発があってもおかしくはない。

理想オーダー 岩出→宮川→松谷→松平(平泉)→池内→堀

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