大好きな監督 ウディ・アレンについて(1)

もういよいよ書く事がなくなってきた。まさかこんなに早く力つきるとは思っていなかった。。。
まぁ映画の感想とかを書けばいいけど見て感想書きたくなるほどの映画を最近見ていないというか、書いてもあんまり面白くならなそうというか、まぁ関係なく書けばいいんだけども。

で、今日書きたいのは自分の大好きな映画監督、ウディ・アレンについて解説するでもなくダラダラ書いていきたいと思います。
ウッディ・アレンとも書く場合もあるそうですが、まぁどちらでもいいですねそんな事。この方現在84歳の大巨匠である。
アカデミー賞に史上最多の24回ノミネートされ、監督賞を1回、脚本賞を3回も受賞している。それもそのはずでこの人とにかく多作なのです。ほぼ1年に1本ペースとハリウッドとしてはとんでもない撮影本数で今までで監督作は48本とかそこらへん(企画ものとかもあるので数字は前後するかも)。それでいて毎回ある程度のクオリティを保っているというとんでもない監督なのです。

ただ近年苦境に立たされていて作品が発表できていないという大変悲しい事態に陥っているのです。
まぁ言ってしまうとこの人とんでもないロリコンなんですね。で、今の奥さんというのが、養子にとっていた子供という。。養子と関係を持ってしまってそのままゴールインしたというやばい経緯で結婚したわけですね。
さらにやばいのが当時ウディアレンは内縁の妻のような存在であった名女優ミア・ファローと一緒に暮らしていたのですが、留守中にその養子の子の裸の写真を所持していたのをミアファローに見つかってしまってバレたらしいという。。それで裁判にまで発展して大問題になったもう言い訳もできないヤバい人なんですが、
その事が近年の#me too運動の中で蒸し返されてしまったんですね。ここへきて別の養子の子が自分も性的虐待を受けたと主張し始めたのです。
そうなったらみんな手のひら返しで最近の制作費を出してくれてたamazonはもう撮影済みの新作をお蔵入りにする事を発表し、作品に出てた役者たちがウディアレン作品に出たことを恥じていると言い、出演料を寄付したりし出す始末。。
お前らよ!!
自分がはっきり言いたいのはそれはちゃんとその後結婚してけじめをつけて裁判所でも判決が付いている事で、しかもお前らはその事件があった事当然知ってただろうに今更なに知らなかったフリしてんだよって事なんですよ。
役者の人達なんてウディアレン作品で出世した人だっていっぱいいてこぞって出たがってたくせにと怒りを覚えるわけです。俺が知ってるのに業界にいるあなた方が知らないわけないでしょ。今回のでウディアレンを非難した役者は全員信用しません。

そんな事があって2017年以降新作の発表がされていないわけです。で、なにが言いたいって俺はウディアレンの新作が見たいんです!少なくとも「A Rainy Day in New York」は完成しているんだから公開して欲しいんです日本でも。
もうウディアレンだって84歳なんですよ。そんなことやって干してるうちに死んじゃいますよ。もったいない、あまりにももったいなすぎる!だってまだウディアレンは生きてるのに、こんないざこざやってる間にどれだけ新作が作れたことか。既に2本くらいは素敵な映画がこの世に生まれず一生見れなくなってしまってるわけです。もったいないよ。
それで死んだら持ち上げたりしだすんですよ、、遅いよ、死んだら映画撮れないんだから、遅すぎるんですよ。

と言うわけで、この声が誰かに届くように、ウディアレンがまた新作を発表できるようにウディアレン普及活動として、ウディアレン作品の良さを書いていこうと思います。

◾️ウディアレン作品に概ね共通するテーマ
まずはウディアレンの作品がどういうことを描いているか、非常に多作ではあるが基本的に共通する考え方の一つは「諦観主義」。つまり人生や物事に対しての諦めです。
どういうことかというと”人生はいいことをしようが悪いことをしようがどうせ死ぬ”っていうのがウディアレン作品の根本にあるわけです。それが作品によって”でもだから、儚いからこそ美しい瞬間があって人生って悪くないよね”ってオチになるものもあれば”だからもうなにしてもしょうがないし死んでるようなものだ”みたいになるものもある。同じ考え方の入り口なんだけど出口が違うので、作品によって楽しめるわけですね、あ、今回はこっちの感じかーみたいな楽しみ方ができる。
この諦観主義になんとなくでも共感できる人はおそらくウディアレン作品を楽しめるはずですが、逆に何言ってんのって思う人には退屈な作品に感じられてしまうかもしれません。

もう一つよく語られるテーマは「人間の滑稽さ」である。
ウディアレンの作品にはもうほぼ毎回と言っていいほど不倫や浮気が出てきます。本当にアイコンのように出てくる。
その不倫や浮気で何を伝えたいかというとおそらく人間の滑稽さだと思うわけです。なんか偉いこと言って生きてるかも知れないけど結局は性愛に溺れてく人間の醜さというか、どこかダサみがあるというかね。反恋愛映画というか恋愛を理想ではなく、あくまで現実的な視点で描いているんだと思います。現実ではセックスもあるし、どんだけ運命的に結びついたとしてもそこが終わりではなく続きがあるわけです。そこには現実の汚れがちゃんとあるんですよね。それを描いてる。
そしてこれも同じで作品によってオチが変わるわけで、”人間って滑稽だけどでもそういうところが美しいんじゃない?”ってなる作品と”人間って滑稽で醜くてもう救いようがない”ってなる作品があるから面白いんですよね。

基本的な考え方がそんな感じですが、作品によって落とし所が変わるので、たくさん見れば見るほど今回はこっちかぁってより楽しめるわけですね。

◾️女優の活かし方の上手さ
ウディアレンはアカデミー賞最多ノミネートと言ったが、出ている女優が主演女優賞や助演女優賞を取ることも多い。
ウディアレンは女優を撮るのがめちゃくちゃ上手い。その女優のポテンシャルを最大限発揮させてそれをしっかりと映像に残す。女好き故なのかわからないが、その手腕は素晴らしい。
ウディアレンはその時々で流行りというか、気に入ってる女優を続けて出すことがある。というか付き合ってる場合も。ていうかウディアレンは主演もするのでお気に入りの女優とイチャつく脚本を自分で書いているって結構とんでもないですよね。
まぁそれは置いといて特にウディアレンを語る上で重要な女優は以下である。

・ダイアン・キートン
ウディアレン作品の中でも最も有名な作品の一つである「アニー・ホール」の主演アニーホール役であり、その前後の数作に連続して出演しています。ウディアレンの映画がそれまでのただただ面白さを追求したコメディ作品から恋愛等の人間関係を通しておかしくも切なく人生を映す作品に変わり始めたとても重要な時期に主に出ていた女優ですね。
まぁその時期付き合ってたんですね、ウディアレンの恋人だったわけです。
アニー・ホールは別れたウディアレンとダイアンキートンの実際に起きていたことをそのまま映画にしているとも言われています(おそらくスターダスト・メモリーもダイアンキートンとの恋愛がモデルなのではと思ってます)。
マンハッタン以降はプライベートでも別れていたこともあり出演が一旦なくなりますが、その後上に書いたトラブルがあった直後のマンハッタン殺人ミステリーでは主演女優がいなくなって困ってるウディアレンのために久々に出てくるという粋な人。近年でもウディアレンを擁護していてやっぱり良い人だなと株が爆上がりです。
センスのあるファッションと年をとっても愛嬌のある演技でとても魅力的な女優ですね。

・ミア・ファロー
「カイロの紫のバラ」や「ハンナとその姉妹」、「重罪と軽罪」等数々の名作を撮り、ウディアレンの黄金期とも言われた時期のほぼ全てに主演していた女優がミアファローです。
1982年の「サマー・ナイト」から1992年の「夫たち、妻たち」までの全監督作品に出演しているという圧倒的な気に入られよう。
まぁ上で説明している通りこの人もまたウディアレンと付き合っていたわけですね。ほぼ内縁の妻としてそして作品を生み出す上でもミューズ(女神)として非常に重要な立ち位置にいたわけですが、上記の事件以降、当たり前ですが完全に離反し対立しているような状態です。近年のローナンファローが主張している性的虐待についてもこの人が植え付けた偽りの記憶なのではとも言われています(これは不確かな情報ではっきり何があったは本人達以外は知り得ません)。
まぁ色々あるにしてもやはりウディアレン作品のみならず、数々の映画で素晴らしい演技を残している名女優。ウディアレン作品でも作品の雰囲気の良さを一層引き立てています。
ミアファローが関わっている作品はある程度は間違いない作品であると言えるでしょう。

・ダイアン・ウィースト
ここからは上記2人に比べるとそこまでですが、何作か出てる人です。
ダイアンウィーストもミアファロー同様黄金期と言われる時代に何作か出ていた女優ですね。特に「ハンナとその姉妹」での次女ホリー役が最も目立っていたかと思います。
この人は主演は張っていませんが、助演で出るたび良い仕事してるんですよね。この人が出てると作品がより味わい深くなりますよね。
地味ではありますが、ウディアレンの黄金期を支えた女優ということでは間違いなくこの人も重要な存在であると言えます。

・スカーレット・ヨハンソン
みんな大好きスカーレットヨハンソンですが、当然ウディアレンも大好きということですよね。ニューヨークを離れて撮った「マッチポイント」や「それでも恋するバルセロナ」等のウディアレンが復活したと言われた時期に連続して出演してた女優ですね(あとタロットカード殺人事件にも出てますがそっちはそこまで評価されてないですね、僕は好きです)。
70を超えてもまだ女追っかけてんのかよと呆れる世間の声も気にせず、愛を持って撮ってる感じが見ていても伝わってくるのでとても良いですね。実際いい作品になってますからね。とにかくセクシーかつ知的な感じがウディアレンのシニカルな作風と非常にマッチしていて最高ですね。

あとはブルージャスミンで主演女優賞をとったケイトブランシェットや最近の作品に2作続けて出てたエマストーンなども非常に素敵ですね、どの作品でも女性が魅力的に映っているので、女優に注目してみるとまた面白いかなと思いますね。

◾️主演俳優としてのウディアレン
ウディアレンは自分が監督して主演もするタイプの監督なんですね。自分の好みとして主演する監督とか恋人出しちゃう監督とか大好きってのもありますが、この監督が主演することによってまたその作品の監督らしさがより際立って面白いですよね。
しかもまたキャラが基本的には毎回同じで、オドオドしてる神経質なインテリ野郎なんですね。やれパーティは嫌いだの、あいつは馬鹿だだのだいたいなんか文句をずっと言ってる。そして精神科に長年通ってる。もうだいたいこれです。
でもね憎めないんですよね、ていうかわかるというか。あぁこのすげぇめんどくさい奴の感じ知ってるな、俺だなってなるんですよね。
そうなる人には愛すべきキャラなので、主演してる作品がどれも愛しく見えるのですが、そうでない人にはただただうざったいキャラのようです。
また、よくよく考えると映画内で女優とキスとかしてるんですけど、それ自分で脚本書いてるわけですからね。そういう面白さもありますよね。
最近の作品ではもう流石にウディアレンもおじいちゃんなのであまり出てきませんが、明らかに主演俳優がウディアレンを演じているとしか思えないキャラのことが多いですね。結局は自分で当て書きしてるんじゃないかと、出てなくてもやっぱりウディアレンが主演なんだなと。ここの動きとか言い方がウディアレンっぽいなぁってなるのが最近の作品の楽しみ方の一つですね。

まぁウディアレンの考え方が全面的に好きって人はウディアレン主演の作品を見たほうがよりウディアレン味が強まってるので満足できると思います。逆にそんなに考え方に共感してない人はウディアレン主演じゃないほうが、ある種ウディアレン自身も客観的に物事を見れているので、そこまで嫌な印象を受けずに見やすいと思います。

最後にオススメ作品とか書こうかと思いましたが、なんか軽く書くつもりが長くなってしまったので、続きは明日書くことにします。
二回に分けてまでウディアレンの事書いて誰が読むんだよね。まぁ関係ないですね。ではこれはこれで

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?