建設業の脱・属人
脱・属人…
日々、課題とするところである。
現地踏査、設計照査、施工計画(工程、品質、出来形)、施主打合せ、下請契約、注文請求処理、実行予算管理、現場への乗り込み、住民説明、交通規制、工場製作、材料手配、仮設事務所、寄宿舎、長期出張、労務管理、リスクアセスメント、占用・許可の申請他各種手続き…
関わる職員は、まるで企業主にでもなったかのように自由に現場を回す錯覚を伴い、いつしか型を手に入れる。例に漏れず、私自身もそうであったと思う。仕事を覚える過程から、当然、属人的な業務となるケースが日常的に存在し、店社とはまた毛色の違う小さな組織が無数にできてしまう。
どの建設会社も、よく似ているように思う。目的の構造物を作り上げるのに、工期末まで日々を考え抜き、一日も早い完成へ向かって他と関わりながら進む。「船と同じ。抵抗があるのは進んでいるからだ」と良く言われた。進捗に対して直接的では無い役割のメンバーは、時として障害と見なされる。
店社と現場が「皮一枚」で繋がり、生産活動を分担している。現場毎に少しずつ手法の異なる実行部隊、受注と納品を目標に活動するマネジメント部隊、就業ルールや人事を整える庶務を保つ部隊とあるなかで、さて、どこからどの程度の間、手を付けさせてもらえれば、見える形での成果を提供できるだろうか…
各部門が個別の業務を極めるだけでは用いることのできない便利なパッケージを開発したい。