人1人も救えない
さっきフードコートで粗品のユーチューブ見ながら時間潰してたら、横にいたおじいちゃんに医務室の場所聞かれて、でも医務室なくて、私どうすれば良いのかも分からずおじいちゃんもじゃあしばらくここで休みますって言って机に突っ伏しちゃった。
心配だったけど、私が何かしてあげるという思考が全くなくて、ああ具合悪いんだな、くらいでまたイヤホンしてユーチューブ見てた。
小柄な優しそうなおばさんが急に「横の人大丈夫?」って私に尋ねてきて、私はさっきあったことを伝えた。おばちゃんが「病院連れて行ってあげた方がいいけど、動けないのよねえ」って言うと、私の奥にいた若い女性が「大丈夫ですか?お水飲みますか、救急車呼びましょう」と。
あれやこれやで救急車呼んでくれて、すぐに救急隊が来た。おじいちゃんは本当に具合が悪かったみたいで車椅子に乗るために動くのもしんどそうだった。
もしおばさんが来なかったら、若い女性が助けてくれなかったら、きっと私は何もせず、電車の時間になったらその場を立ち去っていた。あんなに苦しそうなおじいちゃんを置いて。もしそうだとしたらおじいちゃんはどうなってしまっただろうか。
どれだけ勉強して偏差値が高くても、メイクが上手で可愛くても、友達が多くても、こう言う時に救急車が呼べないならそんなの全部やめてしまえ、と思った。
目の前のおじいちゃんひとり助けることも出来ずに、なにが京都大学目指してますだよ、ばかじゃねえの。結局私のなりたいこともやりたいことも全部自分のためで、自分が良ければよくて、だから人が困ってても手を差し伸べることすらできないんだ。結局人に頼ってばっかりで、私1人じゃ何もできない。
ダメダメ人間だけど、次に私の目の前で具合悪そうにしてみてください、きっとすぐに救急車呼びますから。