バイバイ、みんな
3月1日は卒業式でした。
留学したので今は一つ下の学年に入ってるけど、中高時代の五年間を共にしたみんなが卒業していくのは、私の半分がなくなっていくような気持ち。
卒業式の一週間前、お花屋さんでお花を注文した。絶対に喜んでもらえると分かっていながらするプレゼントの準備は世界一楽しい。
卒業式当日は大雪だった。当たり前だけど呼ばれる名前全員同級生で、あーほんとに卒業するんだって怖くなった。もし私が留学してなかったらこの子の後ろで呼ばれてたのかな、どんな顔して受け取るんだろうな。来賓のじいちゃんや校長からの祝辞の言葉の対象に私は入っていない。
こないだ入学したばっかりなのに、みんなもう卒業しちゃってさ。大学生になるんだって。引越し先の部屋とかそういう話をしてて、私たち自身は全く変わってないはずなのにライフステージが変わると自然と会話も立ち居振る舞いも変わっていくんだろうなと寂しくなった。世は無常。
式の後のカラオケには私のことも誘ってくれて、夜まで歌って叫んだ。いつからか私は10人いれば2番目に泣き出すくらいには涙もろくなってたみたい。
当たり前に毎日学校に行けば、意味もなくただそこに存在していてくれた人たちが今日からはもう私の世界からいなくなるんだ、これからは意味と理由がないと会わなくなるんだ。その事実が果てしなく悲しい。イタリア留学から帰る時もそうだった、せっかく仲良くなってこんなに時間を共にしたのに、私たちにはある日突然、別れが来る。人と出会えばいつかは別れが来ることに慣れればいいのか、慣れてはいけないのか、よく分からない。
周りの人間が窮屈に感じた時、よく階段をあがって元同級生に会いに行くことがあった。彼女たちといる時が心から素でいられる気がしてたけど、それはお互いにとって甘えでもあったと思う。一緒にいて楽な人といるのはラクだけど、ラクなだけ。だからお互いこれから成長して、一年後に盃を酌み交わすことにしよう。