自分用まとめ:会計年度を考える②
DATA Saberになったのを機に、職場のチーム内でTableauの勉強会を始めました。
今度、会計年度について説明する機会があるのですが、自分もよく理解できていないところが多かったので、改めて自分の考えの整理をしたいと思います。
会計年度の表示方法はこちら → 自分用まとめ:会計年度を考える①
表示が変わるのはどこか
Tableauの会計年度の開始月を設定することで変わるのは、年度の切り分け方だけです。会計年度の年の表記はアメリカ式に合わせて年度の終了月の年に変わり、自動的にサフィックス「年度」がつきます。
年度に合わせて変わる四半期の表記も会計年度に合わせて変わります。4月始まりの年度なら4月から6月が1Q、その年度の7月は2Qです。
同じように、週数も会計年度の開始日から起算されます。2014年4月1日は週14ですが、4月始まりの会計年度の場合初日なので週1、7月5日は2014年1月1日から起算すると週27になりますが、4月1日から起算すると週14です。
オーダー日が2014年4月1日なら会計年度の日付も2014年4月1日、7月5日はどちらも7月5日です。同じ日付なので月、日、曜日それぞれを見た時には変化はありません。
数式に使用する時の注意
会計年度ごとの前年との比較や差分を表示したい。特にダッシュボードなどを作り込む時は年度ごとにメジャーを作りたい場合が出てきます。
単純にカレンダー通りの年で考える時はこんな感じ。2014年だったら売上を表示させてそれ以外は何もしないと言う計算フィールドを作成します。
これを会計年度にする時はどうしたらいいでしょうか。オーダー日を会計年度に置き換えてみましょう。ここではアメリカ式の会計年度表記のため、年度の終了月の年が年度に表示されています。
2013年4月から2014年3月の2014年度の12ヶ月に売上が表示されてほしかったのですが、2014年1月から12月に売上が表示されています。
会計年度として4月始まりに設定しているのになぜ戻ってしまったのでしょうか?
会計年度の設定をしても実際に持っている値は2014年1月の年は2014年です。そのため、日付関数のYEARに使用する場合も元の値で計算されるという訳です。
会計年度で計算をする方法①
会計年度で計算をする場合、1つ目の方法は「カスタム日付」で年の日付値を作成します。
新しくピルが1つ追加さるので、これを先ほど作った2014年度だけ売上を表示する計算フィールドに置き換えてみます。
今度は4月から3月という点ではいいのですが、意図していた2014年度とは違います。
カスタム日付の設定で日付値を選んだ場合、日付が指定した単位に丸められます。今回は年を選んだので会計年度の始まりの日、2014年度なら2013年4月1日になります、YEAR関数は日付関数なので、会計年度の考え方が無効化されて2013年4月1日の年は2013になるのです。
そのため年度表記の2014ではなく、年度の開始月の年の2013を指定することで見事2014年度の売上だけを表示することができるようになります。
日付を丸めるならDATETRUNC関数を使ってもいいと思いましたが、DATETRUNC関数も日付関数なので、設定した会計年度が無効化されてしまいます。そのためこの場合はDATETRUNC関数は使えません。
会計年度で計算をする方法②
自分で計算式を使ってオーダー日をどこで区切るかを計算式で直接指定する方法でも計算できます。
//2015年度売上
IF [オーダー日]>=#2014/4/1# AND [オーダー日]<#2015/4/1#
THEN [売上] END
この場合期間を直接指定しているので汎用性が下がります。パラメーターや計算フィールド使うこともできますが、項目がどんどん増えて煩雑になってしまいます。
逆に誰が見てもわかりやすいので、人に渡すことが前提の場合はこの方法も良いかもしれません。
どんな動きをしているかを考える
Tableauのオリジナル機能はシンプルでパフォーマンス性能もいいのですが、慣れないうちは思った通りに動かなくて困ることもあります。
私も会計年度を作ったのはいいものの計算がうまくできなくて、しばらくは直接計算する方法で色々作り込んでいました。ある時こちらのブログを拝見してカスタム日付の方法を知りました!
そして今度は年を指定するところでつまずいたので、今回記事にさせてもらいました。機能がどんな動きをして、どんな値を返してくれているのかを1つずつ順を追って理解することで便利な機能も自分の駒として使えるようになると思いました。
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