【CANSLIM85点】6026 GMO TECH
※次回更新予定 24年12月期3Q決算 11月中旬
CANSLIM分析評価
1.C (Current Quarterly Earnings)
点数: 13点/15点満点
評価:
最新四半期の売上は前年同期比22.9%増加、営業利益は48.2%増加していますが、EPSは35.4%の増加にとどまりました。四半期ベースでの成長傾向は確認できるものの、オニールの基準である25%以上の増加に対して、売上は基準をクリアしましたが、EPSはわずかに超える程度です。
2.A (Annual Earnings Increases)
点数: 12点/15点満点
評価:
通年業績予想では、売上高が前年比15.1%増、EPSが62.3%増を見込んでおり、安定した成長が続いています。ROEも65.91%と高水準ですが、2年以上の増加傾向がやや弱く、ROEも異常に高いため、持続性には注意が必要です。
3.N (New Product or Service)
点数: 9点/10点満点
評価:
GMO TECHは、MEOサービスやDX関連の新たな技術を導入し、他社との差別化に成功しています。不動産テック事業でも革新が見られ、特に集客支援分野での新サービスが好調です。株価も年初来高値を記録していますが、さらなる新製品やサービスの強化が期待されます。
4.S (Supply and Demand)
点数: 13点/15点満点
評価:
信用倍率は売り信用残高がないため不明ですが、直近の出来高は増加傾向にあり、特に株価上昇局面では出来高が伴っています。買い需要が明確に強まっている状況で、供給よりも需要が上回っていることが確認できます。
5.L (Leader or Laggard?)
点数: 8点/10点満点
評価:
レラティブストレングス値は168位と、全銘柄の中でリーダーとしての位置づけには強さを感じさせますが、他の強い成長株に比べるとやや見劣りします。
6.I (Institutional Sponsorship)
点数: 7点/10点満点
評価:
同グループ企業のGMOインターネットグループが大株主に名を連ねており、機関投資家としてSBI証券や楽天証券も保有していますが、全体的には他の大型機関の参入が少なく、もう少し強い支援が期待されます。
7.財務の健全性
点数: 8点/10点満点
評価:
自己資本比率は38.2%であり、健全な財務状態を保っています。キャッシュフローも安定しており、特に営業利益の増加が好調です。ただし、現金及び現金同等物は減少傾向にあるため、さらなる財務改善が必要です。
8.成長株としての成長余地
点数: 15点/15点満点
評価:
時価総額は85.1億円と比較的低いため、成長の余地は非常に大きいです。DX関連市場の成長余地も広がっており、同社が取り組む市場では拡張の機会が十分に見込まれます。
総合評価
点数: 85点/100点満点
総合評価:
GMO TECHは、CANSLIM基準の多くを満たしており、特に成長性と財務の健全性で高い評価を得ています。成長株としてのポテンシャルは大きく、投資対象として優先順位が高い銘柄です。ただし、機関投資家のサポートや需給バランスの改善が求められます。
財務諸表・株価・出来高・信用残高評価
(1) 過去5四半期から見える財務諸表に関する評価・変化点
貸借対照表:
過去5四半期を通じて、総資産の変動は比較的安定しているものの、現金及び預金の減少が目立っています。例えば、2023年末時点の現金残高は1,279百万円でしたが、2024年6月末には1,149百万円まで減少しています。これは、投資活動や配当金支払いに伴うキャッシュアウトフローが大きく影響していると考えられます。負債面では、買掛金の減少や未払金の圧縮が進んでおり、短期的な流動負債の圧縮が進んでいる点は好材料です。一方、長期的な借入金依存度はやや高く、特に事業拡大の資金調達に借入を活用している様子が伺えます。全体的に、資産規模が少しずつ減少している点が気になりますが、自己資本比率の改善が見られ、財務健全性が向上していると言えます。
損益計算書:
売上高の伸びは顕著で、2023年末から2024年にかけて約16%増加しています。特に、主要事業である集客支援事業の売上が大幅に増加し、過去5四半期で30%を超える成長を遂げています。営業利益も着実に拡大しており、2024年6月末には営業利益が516百万円に達しました。この成長は、コスト効率化や新規事業の成功に伴うものと考えられます。一方で、販売費および一般管理費が増加している点は、今後の成長に伴う追加コストとして注視が必要です。最終的に、親会社株主に帰属する純利益は前年同期比で52.4%増加しており、非常に好調な業績を維持しています。
キャッシュフロー計算書:
営業キャッシュフローは増加傾向にあるものの、過去5四半期の間で変動が激しいのが特徴です。例えば、2024年6月末の営業キャッシュフローは144百万円で、前年同期比で減少しているものの、事業活動によるキャッシュインフローは堅調です。投資活動におけるキャッシュアウトフローは無形資産の取得に関連する支出が続いており、これは成長への投資を表しています。また、財務活動によるキャッシュフローでは配当金支払いが大きな要素となっており、これは株主還元に積極的な姿勢を示していると言えます。
(2) 直近1年の株価・出来高・信用残高/倍率に関する評価・変化点
銘柄株価推移と日経平均株価推移との比較:
GMO TECH株式会社の株価は過去1年間で大きな変動を見せています。特に2024年8月から9月にかけて急騰し、2024年9月9日には7730円に達しています。一方で、日経平均株価は安定した推移を続けており、GMO TECHの独自の成長トレンドが見られます。特に8月以降、GMO TECHの株価は日経平均を大きく上回り、市場から高く評価されていることが伺えます。この株価上昇は、インターネット広告市場の成長や、会社の業績拡大に対する期待感が強まっていることが影響していると考えられます。
出来高:
出来高も株価と連動して増加しています。特に2024年8月の後半から9月にかけて、出来高が大きく増加しており、8月13日には32,700株という大きな取引量を記録しています。このような急増は、投資家の強い関心を集めており、株価上昇の勢いを裏付けています。短期的な売買が増加している可能性が高く、ボラティリティの上昇に伴うリスクも考慮する必要があります。
信用残高/倍率:
信用倍率に関しては、2024年8月以降、信用買い残が急増し、信用倍率が非常に高い水準に達しています。これは、個人投資家を中心に、今後の株価上昇を期待している投資家が多いことを示しています。信用倍率が高い一方で、売り残が少ないため、需給関係が崩れるリスクもあります。今後の市場の動向次第では、大きな価格変動が起こる可能性があり、慎重な対応が必要です。
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