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【CANSLIM85点】6269 三井海洋開発

※次回更新予定 24年12月期3Q決算 11月中旬

CANSLIM分析評価

1.C (Current Quarterly Earnings)

点数: 14点/15点満点
評価:

最新四半期のEPSは前年同期比で300%以上の大幅増加を示しており、売上高も35.9%増加しています。過去2四半期で連続して増加傾向があり、四半期ベースでの成長率もCANSLIMの基準を大きく上回るため、非常に高い評価が与えられます。

2.A (Annual Earnings Increases)

点数: 13点/15点満点
評価:

通年のEPSは前年同期比で2.9倍と顕著な成長を見せ、売上高も53.8%の増加を示しています。過去2年以上にわたり増加傾向が続いており、ROEも16.31%と基準に近い水準です。ただし、ROEが基準の17%を若干下回っているため、満点には届きませんが、十分高い成長性を示しています。

3.N (New Product or Service)

点数: 8点/10点満点
評価:

三井海洋開発は、海洋石油・ガス生産設備に関する浮体式の技術において業界をリードしています。特に超大水深大型プロジェクトに対する需要が堅調に推移しており、新製品やサービスの差別化が図られています。ただし、新しい大規模な製品やサービスに関しての革新性が限定的であるため、満点には至りません。

4.S (Supply and Demand)


点数: 12点/15点満点
評価:

近年の出来高は増加傾向にあり、信用倍率も9.16倍と、買い需要が強い状況です。出来高も高水準で推移しており、需給バランスが好ましい状態にあります。ただし、一定の不安定要素が残っているため、完璧な供給需要バランスには達していません。

5.L (Leader or Laggard?)

点数: 7点/10点満点
評価:

レラティブストレングス(RS)は市場で227位にランクされています。業界内でのリーダーシップを維持しており、株価のパフォーマンスも全体的に良好です。この点でリーダーシップを評価できますが、さらなる上昇余地が期待されます。

6.I (Institutional Sponsorship)

点数: 8点/10点満点
評価:

複数の大型機関投資家が保有しており、主要株主として三井物産や商船三井が存在します。これにより機関投資家の安定した支持が確認でき、信頼性の高い銘柄と言えます。

7.財務の健全性

点数: 9点/10点満点
評価:

財務状況は非常に健全であり、自己資本比率が27.6%に達し、キャッシュフローも安定しています。純利益も増加傾向にあり、財務的なリスクは低いと評価されます。

8.成長株としての成長余地

点数: 14点/15点満点
評価:

時価総額は1,834億円と比較的中規模であり、特にエネルギーセクターでのさらなる成長余地が大きいと考えられます。世界的なエネルギー需要の増加と海洋開発分野の成長を背景に、競争力を持ちながらも市場での拡張が期待されます。

総合評価

点数: 85点/100点満点
総合評価:

三井海洋開発はCANSLIMの基準を高い水準で満たしており、成長株としてのポテンシャルが非常に高い銘柄です。四半期業績や年間成長率に加え、機関投資家の支援も充実しているため、投資対象として優先順位が高いと評価されます。


財務諸表・株価・出来高・信用残高評価

(1) 過去5四半期から見える財務諸表に関する評価・変化点

貸借対照表:
2024年12月期の第2四半期末における総資産は約4,005百万米ドルで、前期比で約3%の増加を示しています。主な要因は、持分法で会計処理されている投資が約13.0%増加しており、これはFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産設備)事業の成長と、外部資本の調達が続いていることを反映しています。一方で、流動資産はわずかに減少しており、営業債権及びその他の債権の減少が特に顕著です。負債側では、契約負債が大幅に増加しており、約32.7%の伸びが見られ、これは今後のプロジェクト進捗に伴う売上計上の期待を反映しています。

損益計算書:
売上収益は、2024年12月期第2四半期に1,877百万米ドルと、前年同期比で約18.2%増加しており、業績は順調に推移しています。特にFPSO建造工事の進捗が売上を押し上げており、利益面でも大きく改善しています。営業利益は前年同期の49百万米ドルから186百万米ドルへと278%増加し、効率的なプロジェクト運営とコスト管理が寄与しています。また、持分法投資利益が大幅に増加し、収益構造の多角化が進んでいます。

キャッシュフロー計算書:
営業キャッシュフローは約375百万米ドルのプラスで、前年同期のマイナス40百万米ドルから大幅に改善しています。これは、FPSOプロジェクトの進捗により前受金が増加し、営業債務が減少したことが主因です。しかしながら、投資活動によるキャッシュフローは約131百万米ドルのマイナスで、持分法適用会社への投資が増加した影響が見られます。また、財務活動によるキャッシュフローも減少傾向にあり、特に長期借入金の返済が響いています。全体的には、事業拡大に伴う資金調達と投資活動が活発化していることが確認できます。

(2) 直近1年の株価・出来高・信用残高/倍率に関する評価・変化点

銘柄株価推移と日経平均株価推移との比較:
MODECの株価は、2024年初頭から一貫して上昇傾向にあり、特に4月から5月にかけて急上昇しました。この動きは日経平均株価の推移とほぼ一致していますが、特に8月以降は独自の動きを見せており、日経平均に対して相対的に大きく上回るパフォーマンスを示しています。この上昇は、FPSO事業の成長期待や業績の改善が市場から高く評価されていることが背景にあります。

出来高:
2024年8月以降、MODECの出来高は急増しており、特に8月末に1,035,400株の出来高を記録しました。この出来高増加は、短期的なトレーディングの活発化を示しており、投資家の注目が集まっていることが明らかです。さらに、9月に入っても高い出来高が続いており、短期的な利益確定売りが見られる一方で、買いが継続的に入っている様子が確認できます。

信用残高/倍率:
信用倍率は、2024年8月末時点で9.16倍と非常に高い水準に達しています。これは信用買い残高が大幅に増加していることを示しており、投資家の強気姿勢が続いています。しかし、信用倍率が高いことは、逆に株価下落時のリスクが増す要因となるため、今後の市場動向には注意が必要です。総じて、三井海洋開発株式会社は、成長株としてのポテンシャルが高く、FPSO事業を中心に業績改善が顕著です。

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