【CANSLIM88点】3300 アンビション DX ホールディングス
※次回更新予定 25年6月期1Q決算 11月中旬
CANSLIM分析評価
1. C (Current Quarterly Earnings)
点数: 14点/15点満点
評価
最新四半期のEPSは前年同期比で50.3%増加し、売上も同様に26.7%増加しており、オニールの基準である25%以上の成長を大きく上回っています。また、直近の四半期で増加傾向が見られ、非常に良好な業績です。したがって、四半期ごとの利益成長の面で非常に高い評価が与えられます。
2. A (Annual Earnings Increases)
点数: 14点/15点満点
評価:
年間EPSは前年比で37.6%増加しており、2年以上の増加傾向も見られます。ROEも30.57%と、オニールの基準である17%を大きく超えています。成長の持続性も確認されており、特に財務的な健全性が高いことから、この項目も高い点数が与えられます。
3. N (New Product or Service)
点数: 9点/10点満点
評価:
アンビションDXホールディングスは、不動産業界のDX推進を掲げ、他社との差別化を図っています。例えば、次世代管理システム「AMBITION Cloud」や、入居者DXアプリ「AMBITION Me」などの新しいプロダクトが好調です。また、M&A戦略を通じて経営体制の拡大を図っており、成長期待も高まります。株価も年初来高値を記録していますが、さらなる革新性が求められるため、満点には届きません。
4. S (Supply and Demand)
点数: 12点/15点満点
評価:
信用倍率は非常に高く、直近の出来高推移からも需要が供給を上回っている状況が確認されています。また、株価も大きく上昇しており、需要の増加が反映されています。ただし、需給のバランスが少し不安定な時期も見られるため、満点には達しませんが、高評価です。
5. L (Leader or Laggard?)
点数: 9点/10点満点
評価:
独自のレラティブストレングス(RS)は非常に高く、全銘柄中19位という優秀な順位に位置しています。このことから、成長株としてリーダー的な存在であると判断されます。
6. I (Institutional Sponsorship)
点数: 8点/10点満点
評価:
複数の大型機関投資家が保有しており、特に楽天証券やSBI証券が主要株主として名を連ねています。機関投資家の保有は安定しており、この点も高い評価となります。
7. 財務の健全性
点数: 9点/10点満点
評価:
自己資本比率は22.8%と健全な水準にあり、キャッシュフローも堅調です。また、総資産の増加とともに純資産も増加しているため、財務的なリスクは低いと評価されます。
8. 成長株としての成長余地
点数: 13点/15点満点
評価:
時価総額は119億円で、まだ成長の余地が大きいと考えられます。不動産DXという成長市場でのポジションも確立しており、市場拡大のチャンスを十分に持っていますが、さらなる競争力の強化が期待されます。
総合評価
点数: 88点/100点満点
総合評価:
アンビションDXホールディングスは、CANSLIMの基準を非常に高いレベルで満たしており、成長株としてのポテンシャルが非常に高い銘柄です。特に四半期業績や年間成長率、機関投資家の支援も充実しているため、投資対象として優先順位が高いと評価されます。
財務諸表・株価・出来高・信用残高評価
1.過去5四半期から見える財務諸表に関する評価・変化点
貸借対照表:
株式会社アンビションDXホールディングスの総資産は2023年6月期から2024年6月期にかけて、約31%増加し26,892百万円に達しました。この増加は主に販売用不動産の増加(+6,474百万円)によるもので、これは今後の不動産販売に向けた投資が進行していることを示しています。一方で現金及び預金は減少しており、負債総額も大幅に増加しています。短期借入金と長期借入金の増加(それぞれ+837百万円、+5,010百万円)により、資金調達の依存度が高まっています。この傾向は、積極的な事業拡大とM&A戦略の一環としての投資行動と解釈できますが、財務健全性には注意が必要です。
損益計算書:
売上高は2023年の36,239百万円から2024年には42,065百万円に約16.1%の増加を記録しており、営業利益も+70%という大幅な改善が見られます。特に、賃貸DXプロパティマネジメント事業と売買DXインベスト事業が収益拡大の主要因となっています。賃貸仲介事業においては、人員増加や店舗拡張による一時的な利益減少が見られるものの、将来的には成長が期待されるでしょう。これらのデータは、企業が効率的な運営体制を確立しつつ、着実に成長していることを示唆しています。
キャッシュフロー計算書:
営業キャッシュフローは977百万円の支出となっており、前年の2,282百万円の収入から急激に減少しています。主な要因は、販売用不動産の仕入れに対する多額の支出が影響しており、これが今後の売上拡大に繋がると考えられます。一方、財務活動によるキャッシュフローは約3,993百万円の収入があり、長期借入れによる積極的な資金調達が行われている点が注目されます。全体として、企業の成長に伴う投資が増加しているため、キャッシュフローの動きはやや不安定な状況です。
2. 直近1年の株価・出来高・信用残高/倍率に関する評価・変化点
銘柄株価推移と日経平均株価推移との比較:
アンビションDXホールディングスの株価は、2023年8月から2024年8月にかけて、特に2024年8月に急激な上昇を見せ、2倍以上に伸びています。この動きは、日経平均株価の推移とは異なる独自の成長トレンドを描いており、特に2024年8月14日以降の急騰が顕著です。これは、企業の成長戦略や業績改善に対する市場の高評価を反映している可能性が高いです。
出来高:
2024年8月以降、株価が急騰する一方で、出来高も急増しています。特に、2024年8月15日には1,035,400株の出来高を記録しており、これは通常の出来高の数倍です。これは投資家の関心が一時的に集中した結果であり、短期的な売買が活発化していることが示唆されます。この状況は、投資家が企業の成長に大きな期待を寄せているものの、短期的なリスクが存在することを示しています。
信用残高/倍率:
信用倍率は、2024年8月16日をピークにして659倍となっており、非常に高い水準です。信用買い残高が急増している一方で、売り残はほとんどなく、投資家の強気姿勢が伺えます。しかし、信用倍率が高すぎることは、今後の株価下落リスクが高まる可能性もあるため、注意が必要です。