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【CANSLIM86点】5027 AnyMind Group

※次回更新予定 24年12月期3Q決算 11月中旬

CANSLIM分析評価

1.C (Current Quarterly Earnings)

点数: 13点/15点満点
評価:

2024年4-6月期の売上高は前年同期比で55.3%増加し、営業利益は3.7倍に急増しており、特に売上高と営業利益の成長率がオニール基準を上回っています。ただし、四半期ごとの変動がやや見られるため、満点には届きません。

2.A (Annual Earnings Increases)

点数: 13点/15点満点
評価:

通年の売上高は46.8%増加、営業利益は2.9倍、ROEも8.93%と上昇基調にあります。過去2年間の増加傾向が確認でき、成長の持続性は高いですが、ROEがまだオニール基準の17%を下回るため、若干の減点となります。

3.N (New Product or Service)

点数: 9点/10点満点
評価:

AnyMind Groupは、AIやデータを活用した新しいプラットフォームを積極的に展開しており、特にECマネジメントプラットフォーム「AnyX」や、国際配送プラットフォーム「AnyLogi」などが成長を支えています。株価も年初来高値を更新しており、革新性が高いです。

4.S (Supply and Demand)

点数: 12点/15点満点
評価:

出来高は増加傾向にあり、信用倍率が高いことから、買い需要が強まっています。ただし、出来高が急激に変動する場面があり、需給バランスに若干の不安定さが見られます。

5.L (Leader or Laggard?)

点数: 8点/10点満点
評価:

レラティブストレングス値は306位で、全銘柄の中で上位20%に位置していますが、トップ層には届いていません。それでも、市場での位置づけはリーダー寄りです。

6.I (Institutional Sponsorship)

点数: 7点/10点満点
評価:

機関投資家の保有状況は良好で、日本カストディ銀行やSMBC信託銀行が主な株主です。ただし、機関の持ち分がやや分散しており、特定の大型機関投資家による支援がもう少し強化されると更に評価が上がります。

7.財務の健全性

点数: 9点/10点満点
評価:

財務状況は非常に健全で、現金及び現金同等物が増加しており、借入金に対する返済能力も高いです。自己資本比率も48.6%と安定しており、キャッシュフローも堅調です。

8.成長株としての成長余地

点数: 15点/15点満点
評価:
時価総額746億円と比較的小規模であり、アジア各国へのさらなる事業拡大余地が大きく、成長市場でのポジションも良好です。特にD2C/ECプラットフォームの成長は今後も期待できます。

総合評価

点数: 86点/100点満点
総合評価:

AnyMind Groupは、CANSLIM基準を多くの面で強く満たしており、成長株としてのポテンシャルが非常に高い銘柄です。四半期業績や新製品・サービスの革新性が特に注目され、今後の成長余地も大きいです。


財務諸表・株価・出来高・信用残高評価

(1) 過去5四半期から見える財務諸表に関する評価・変化点

貸借対照表:
AnyMind Groupの総資産は、2024年12月期中間期において、前年度比で約34%増加し、31,122百万円に達しています。特に現金および現金同等物が約72%増加し、10,820百万円に達しており、積極的な借入によるキャッシュフローの充実が見られます。リース負債が顕著に増加し、前期末の368百万円から1,229百万円となっており、これにより資本設備やオフィス拡張に投資が行われていることが示唆されます。一方で、借入金が短期および長期ともに大幅に増加しており、資金調達に依存しているため、今後の返済計画に注意が必要です。

損益計算書:
売上収益は22,531百万円で、前年同期比で57.6%増加し、成長が続いています。特に、営業利益は前年同期比で792%と急激な成長を遂げており、同社のビジネスプラットフォーム、特にマーケティングおよびパートナーグロースプラットフォームの成長が顕著です。マーケティングプラットフォームの売上は17.6%増加、パートナーグロースプラットフォームの売上は78.8%と、特にパートナーグロース分野での拡大が著しいです。この利益増加は、インフラやリソースへの積極的な投資が成果を上げていることを示しており、将来的な成長も期待されます。

キャッシュフロー計算書:
営業キャッシュフローは、前年同期比で大幅に改善され、1,712百万円の収入となっています。これは、売上の増加に伴う営業債務の増加が主な要因です。また、財務キャッシュフローも、借入による収入が主な要因であり、2,794百万円の収入となっています。一方、投資活動によるキャッシュフローは375百万円の支出で、前年同期比で増加しているものの、企業の積極的な成長投資を支える構造になっています。

(2) 直近1年の株価・出来高・信用残高/倍率に関する評価・変化点

銘柄株価推移と日経平均株価推移との比較:
AnyMind Groupの株価は、直近1年で急激な上昇を見せており、特に2024年8月から9月にかけての上昇が目立ちます。日経平均株価と比較すると、2024年8月以降の株価パフォーマンスは日経平均を大幅に上回り、企業に対する市場の評価が急激に高まったことが伺えます。特に8月の急騰は、新規事業や海外展開の成功が好感された可能性が高いです。

出来高:
2024年8月以降、出来高は大幅に増加しており、特に8月15日の急騰時には出来高が160万株を超え、注目度が一気に高まったことが示されています。このような出来高の急増は、短期的な投資家の取引が活発化していることを示唆しており、ボラティリティの高まりが見られます。中長期的な成長期待が強く、個人投資家からの需要が集まっている様子が伺えます。

信用残高/倍率:
信用倍率は非常に高く、特に2024年8月30日には395.71倍と極めて高い水準にあります。信用買い残が急増していることから、投資家の強気姿勢が伺える一方で、これが調整局面に入る可能性があるため、リスクが高まる兆候も見逃せません。短期的には高いリターンを期待する動きが活発であるものの、過熱感には注意が必要です。

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