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【CANSLIM88点】4587 ペプチドリーム

※次回更新予定 24年12月期3Q決算 11月初旬

CANSLIM分析評価

C (Current Quarterly Earnings)

点数: 14点/15点満点
評価:

最新四半期のEPSは前年同期比で約7.1倍増加し、黒字転換を果たしており、売上も大幅に増加していることから、四半期ごとの利益成長が非常に顕著です。この成長は、オニールの基準である25%を大幅に超えているため、非常に高い評価が与えられます。

2.A (Annual Earnings Increases)

点数: 13点/15点満点
評価:
通年EPSは前年同期比で361.2%増加しており、ROEも23.82%と高水準に達しています。過去数年間の業績を見ると、持続的な増加傾向が確認でき、特に今年度の予測が非常に強いことから高評価です。ただし、一部の過去年度で減益が見られるため、満点には至りません。

3.N (New Product or Service)

点数: 9点/10点満点
評価:
放射性医薬品分野における独自技術の進展と、新たなパートナーシップや製品の導入により、差別化された新製品が継続的に市場投入されています。特に放射性医薬品の開発における進展が評価されますが、革新性に対する期待が依然として高いことから満点には至りません。

4.S (Supply and Demand)

点数: 13点/15点満点
評価:
出来高は増加傾向にあり、信用倍率も高い状態が続いているため、需給バランスは良好です。株価も直近で高値を記録しており、需給面での強さが確認されていますが、一部不安定な動きもあるため若干の減点があります。

5.L (Leader or Laggard?)

点数: 8点/10点満点
評価:
ペプチドリームのRS(レラティブストレングス)は全銘柄中162位と高めの順位に位置していますが、トップリーダーの地位を確立するまでには至っていないため、やや控えめな評価です。

6.I (Institutional Sponsorship)

点数: 9点/10点満点
評価:
機関投資家による保有が多く、特に日本マスタートラスト信託銀行などの大型機関が主要株主として存在しているため、機関投資家の支援が強いです。この点は非常に高評価となりますが、さらなる支援拡大の余地があるため、満点には至りません。

7.財務の健全性

点数: 9点/10点満点
評価:
自己資本比率は61.3%と非常に健全であり、キャッシュフローも堅調です。財務面でのリスクは低く、強固な財務基盤が評価されますが、さらなる安定性の向上が求められます。

8.成長株としての成長余地

点数: 13点/15点満点
評価:
時価総額は3,263億円で、成長市場である放射性医薬品分野でのシェア拡大が見込まれます。市場への影響力や成長ポテンシャルは高いですが、競争環境の中での優位性確立が課題となるため、若干の減点があります。

総合評価

点数: 88点/100点満点
総合評価:
ペプチドリームは、CANSLIMの基準を全体的に高い水準で満たしており、特に四半期業績と年間成長率が非常に優れています。成長株としてのポテンシャルも高く、機関投資家の支援も強いため、今後のさらなる成長が期待されます。


財務諸表・株価・出来高・信用残高評価

(1) 過去5四半期から見える財務諸表に関する評価・変化点

貸借対照表:
ペプチドリーム株式会社の貸借対照表は、総資産が69,464百万円(2023年12月)から95,881百万円(2024年6月)に増加しており、約38%の成長を示しています。この増加は、同社の事業拡大と研究開発の進展を反映しています。また、親会社の所有者に帰属する持分も40,349百万円から58,770百万円へと拡大し、自己資本比率が58.1%から61.3%に上昇しました。この財務改善は、特に放射性医薬品分野における事業成長が寄与しており、企業の財務健全性が強化されていることを示しています。一方で、同社は積極的な投資を続けており、今後のキャッシュフロー管理にも引き続き注意が必要です。

損益計算書:
2024年12月期第2四半期における売上収益は36,133百万円と、前年同期の9,426百万円から約283%増加しており、著しい成長を遂げています。特に放射性医薬品事業とペプチド医薬品事業が業績を牽引しており、Core営業利益および営業利益も大幅な改善を示しています。営業利益は24,649百万円、税引前利益は24,742百万円と、前年同期の赤字から大幅な黒字転換を果たしました。この業績の飛躍的な成長は、新規製品の開発・販売の成功と市場拡大に起因しており、今後の更なる業績拡大が期待されます。

キャッシュフロー計算書:
営業活動によるキャッシュフローは、強固な売上成長を背景に増加傾向を示していますが、同時に積極的な研究開発投資や設備投資が続いており、現金フローの管理が重要な課題となっています。特に、2024年12月期の第2四半期には大規模な投資が行われたため、キャッシュフローは一時的に不安定な状況です。しかし、長期的な利益拡大を見据えた戦略的な投資であるため、今後のキャッシュフロー改善に向けた成長が期待されます。

(2) 直近1年の株価・出来高・信用残高/倍率に関する評価・変化点

銘柄株価推移と日経平均株価推移との比較:
ペプチドリームの株価は、2024年1月から9月にかけて非常に強い上昇トレンドを描いており、特に2024年7月以降の急騰が目立ちます。8月には一時的に2500円を突破し、9月にはさらに2600円台へと到達しています。この急激な株価上昇は、企業の業績改善と市場の高い期待を反映しています。日経平均株価と比較しても、ペプチドリームは独自の成長パターンを見せており、特に医薬品・バイオ関連銘柄としての市場注目度が高まっていることが伺えます。

出来高:
出来高の推移を見ても、2024年8月以降、急増しています。特に8月下旬から9月にかけて、取引が活発化しており、多くの投資家が積極的に売買していることが明らかです。これは、同社の事業拡大や新製品発表に対する市場の期待が高まっている証拠です。ただし、短期的な売買の影響も強まっているため、株価の変動リスクが高まる可能性もあります。

信用残高/倍率:
2024年8月30日時点での信用倍率は15.88倍と高い水準にあります。特に、8月以降、買い残が増加しており、投資家の強気姿勢が伺えます。ただし、信用倍率が高すぎることは、将来的に株価が急落するリスクも伴うため、慎重なリスク管理が必要です。売残も増加傾向にあり、短期的な調整が起こる可能性があります。

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