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「すーりずむ!」 はじめまして

はじめまして、かのわさびです。
私は、ハードサイエンスをガチで極めようとしすぎて、人生を誤ったヒトです。

ここでは、無駄にあふれるそのサイエンスのバックグラウンドを活かし、好きなアートとか、社会、経済、そのほか日常のあれこれ、の背後にある(かもしれない)数理的な構造を発見していきたい!…と思いつつもがく、日記や随想みたいなものを書いていきます。題して、「すーりずむ!」。

なぜいま日記なのか?
日記は、清少納言『枕草子』の時代からある不滅のエンターテインメントだから! …ある人が、「日本人は、人の日記を読むのが好き」と言いまして、うむ。それは一理あるな、と思った。

そしてなぜ「数理的な構造」を発見したいのか?
数学って、ほんとは便利!なはずなんです。だが現状、いまいちお役立ち感が少ない。カンケイない人には、とことんカンケイないですよね。つまり、数学がなくても済ませられることが多々ある。けれども、あったらとことん便利!!なはずなんです。だって、いったん式を立てれば、あとは計算規則にしたがって式変形するだけで、おそらくは新しい洞察がいろいろ得られるはずだから ――ちょうど、ぼくらが数学や物理でしょっちゅう経験するように。それを実証したい。でも、現状ではあんまりやっている人がいない。だから、自分でやることにしました。

そうですね… 文系寄りの説明で言えば。

かのクロード・レヴィ=ストロース氏が提起した「構造主義」において、協力した数学者アンドレ・ヴェイユさんの発見――「とある未開民族の婚姻関係のパターンには、数学の『群論』で記述できる法則性がある!」――は有名です。それが、構造主義のはじまり、はじまりーだった。つまり、本来は
「構造主義 = 社会学×数学」
だったのです! クロードさん、アナタ筋がよかったよ。

ところが、それに対して次のような批判が起こりました。
①「構造主義は、社会の時間的な変化を捉えていない!」。だとか、
②「西洋と第3世界との二項対立を批判しているくせに、自らがそれにとらわれているではないか」。とか。
これらの批判により、せっかくの構造主義(=社会を数学的に記述する試み)はウヤムヤになってしまいました、私の見るところでは。

しかし物理学を学んだ身からすれば、時間変化のない理論から、しだいに時間変化のある理論へと発展していくのは、歴史の流れとしてはごく当たり前の話です。たとえば、静力学からニュートン力学へ。あるいは、静電気学から電磁気学へ。いまだって、熱平衡力学から非平衡系力学へと理論は発展している途中です。

そして、二項対立の図式も、おそらくはそれが不満足であることは認めよう、しかし、もしその「分類」の仕方でもって6~8割がたの現実を捉えられてるのであれば、まずは第0近似としてそれを採用すればよいではないか? そして、必要に応じて補正をつけ加えて、近似精度を高めていけばよいのです(※分類することと、順序付けとはまた別の話ですよ)。数学だと、「テイラー展開」がまさにそのような考え方でやっています。物理学だと、あちこちで登場する「逐次近似」や「漸近展開」がそれです。

というわけで、数学や物理の知識があれば、ものごとがさらにクリアになっていくはず。だから、

文系にも、もっと数学のチカラを。
理系にも、もっと数学のチカラを。

そのような大目標のもとに、まず自らが、数理的手法の使い道を広げるべく実践をしていきます。このnoteは、その奮闘記となる予感がします。


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かのわさび(Canowasabi)/すーりずむ
理数系の教養は国力の礎。サイエンスのへヴィな使い手の立場から、素敵な科学の「かほり」ただよう話題をお届けしたいと思っています。