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『ニューイヤー駅伝』ドリームオーダーゲームという史上初の駅伝×ファンタジースポーツにエントリーしてみる話
ニューイヤー駅伝でファンタジースポーツをやるらしい
サムネイルは2023年1月の桐生市の渡良瀬川河川敷の様子。年始の風物詩・ニューイヤー駅伝のコースの周辺です。
明日のニューイヤー駅伝では「ドリームオーダーゲーム」というファンタジースポーツの新企画が行われます。
ドリームオーダーゲームのざっくりルールとしては
【概要】
・全7区間で選手を選び、ポイントもしくはタイムを競う
【制約】
1、7区間ですべて違うチームから選手を選ばないといけない
2、6つの地区(東日本、中部、北陸、関西、中国、九州)から最低1人は選ばないといけない
を参考に筆者作成
という感じです。一定の制約条件がある中で、自分が最も良いと考えるチームを選んでレース当日を待つという遊びです。
まずは「適当に選ぶ」で良いので、ぜひ参加してみていただけるとよいかと思います。
自分がこの企画に仕事で関わっているわけではないのですが、ファンタジースポーツ周りの動きがスポーツ産業の関係者で話題の中で、純粋なファンタジースポーツのサービスとして出てきたという点で興味深く見ています。
「ファンタジースポーツ」という遊びで新しい出会いを楽しむ
本来、ファンタジースポーツの醍醐味は「情報を活用するスキルがものをいうゲーム」という点にあります。
ファンタジースポーツがなにか?という話については下記の北米のファンタジースポーツ&ゲーミング協会をチェックいただくのが確実です。協会では「ファンタジースポーツはスキルのゲームである」と主張しており、「ファンを愛するスポーツと結びつける」ことをビジョンとしています。
最高の結果を生むために自分で頭を悩ませて考え、いままで知っている選手や好きな選手だけを選ぶのではなく、様々な情報から新しく知った選手も混ぜてチームを編成する。競技力をリスペクトした中で選手との出会いを楽しむのがファンタジースポーツの面白さだと感じています。
新しい出会いを生むための「ルール」の設計
新しい出会いを生むためには、選手を選ぶ上での制約条件、ルールが重要になります。
今回のドリームオーダーゲームでは、前述のように大きく2つの制約がありますが、そのうち「6つの地区(東日本、中部、北陸、関西、中国、九州)から最低1人は選ばないといけない」という縛りがゲームの難しさを特徴づけています。
出場41チームの地区一覧
![](https://assets.st-note.com/img/1704007863646-sbEib4q42f.png?width=1200)
こちらは今回の出場チームの一覧ですが、例えば北陸はYKKしか出場チームがないため、実質、必ずYKKの誰かを選ぶ必要があるというルールになっています。
YKKは毎年ニューイヤー駅伝に出場しているチームですが、過去に1桁順位を記録したことはなく、2023年は36位で最下位でした。
例年通りなら全国的な注目度は高くなりづらいチームですが、今年はドリームオーダーゲームがあるので、YKKのチームや選手を調べている人が全国に少なからず存在します。これは単純にすごいことで、スポーツチームや連盟側にとっても大きな価値だと思いますが、いかがでしょうか?
自分のドリームオーダーチーム
ファンタジースポーツについて一通り語ったところで、本題に入りたいと思います。12月31日時点での自分のドリームオーダーチームはこちらです。
![](https://assets.st-note.com/img/1704010972851-Vosdmqsh6e.png)
自分は基本的に10000mのタイムを軸に選んでいます。次のようなプロセスで選びました。
YKK(北陸)の選出候補を決める
まず、手元のデータをもとに、YKKの各区間の10000mのタイム順(10000mのタイムがない場合は5000m等のデータから予測した値)を見ます。YKKは1区の森山真伍が区間8位、2区の細森大輔が区間11位、4区のロロット・アンドリューが区間18位で、それ以外は区間20位以上であり、この3区間から選ぶことにしました。
順当に行くと1区の森山、4区のアンドリューの方が選びやすいですが、個人的には2区の細森をYKK枠で選出しました。
今回は調整面を鑑みてMGC出場選手の選出を劣後にしようと考えていたところ、細森は2区で「MGC出場選手以外、マラソンの記録がある選手」に絞ると設楽悠太(西鉄)、菊地駿弥(中国電力)に次ぐ3番目の持ちタイムとなっていました。
昨年は年間通してあまり良い結果は出ていないものの、今年は東京マラソンや北陸実業団対抗駅伝競走大会まずまず持ち直しているようなので、この大会での活躍にも期待したいところです。
なお、今回は2区がリニューアルされ、21.9kmの日本人エース区間となっています。合計タイムでの勝負を考えると、YKK枠は長い距離の区間ではないところで使った方が良さそうですが、区間順位ごとに加算されるポイント面での勝負を考えると、2区の細森もありかと思っています。
各区間で選出したい候補を決め、優先度の高い区間から確定させる
次に各区間の10000m持ちタイム上位を中心に、選出したい候補選手を決めました。
選出したい候補選手と5000m、10000mのタイム一覧
![](https://assets.st-note.com/img/1704013845844-8ruPsfVMPT.png?width=1200)
持ちタイム上位の選手を中心に選びつつ、関西や中国は各区間のトップ選手がいないため少し幅を広めに取って候補を選出しています。
この段階で、関西からは3区の田村和希(住友電工)だけしか候補選手がいないので、3区は田村で確定にしました。
また、タイムではなく順位のポイントを稼ぎたいので昨年区間賞で持ちタイムも抜けている1区・村山紘太(GMOインターネット)は外しづらく、ここも確定にします。
次に、6区は
・大迫傑(GMOインターネット:東日本)
・小山直城(Honda:東日本)
・西山雄介(トヨタ自動車:中部)
を候補にしていますが、1区で東日本の村山を選んだため、ここで無理に東日本勢を選出する必要がなく、6区は西山(トヨタ自動車)にしました。
大迫と小山がMGCからのパリ五輪有力&内定組という点を踏まえても、あえて選ぶ必要はなさそうです。
残っている4、5、7区を選ぶ
![](https://assets.st-note.com/img/1704014890580-VTFUrOtnrP.png?width=1200)
残りの3区間の中では、中国地区の選手の持ちタイムが区間トップではないため、先に選出選手を決めたい状況です。
7区の藤川拓也(中国電力)は持ちタイムが2番目ですが、記録したのは5年前であり、ここ数年はそこまでのタイムは残せていないようです。ただ、11月にも28分台では走っているので、7区の藤川を選出したいと思います。
残りは4区と5区です。まず5区ですが、11月に10000mの自己ベストを更新したばかりの葛西潤(旭化成)の勢いを推したいと思います。
この大会、全然知らなかったんですが、様々な選手が自己ベストを出しているようですね。
なお、5区の岡本直己(中国電力)は今大会36歳以上の唯一のランナー(39歳)で、個人的には同い年なので応援しています。
ここまでですべての地区からの選出を終えているので、最後の4区はジャコブ・クロップ(GMOインターネット)とベーナード・コエチ(九電工)のどちらを選んでも良いのですが、ここは日本での経験を踏まえてコエチにしておきました。
ファンタジースポーツはスポーツの競技力へのリスペクトが生まれる
以上、いろんな観点から選手を選んでみましたが、結局当たらないことのほうが圧倒的に多いのもファンタジースポーツの楽しみです。
むしろ、この悩む過程こそが醍醐味であり、贅沢な時間です。
スポーツ選手やチームが勝利を目指してパフォーマンスを発揮しようとする過程に想いを巡らせることで、スポーツ選手の競技力に対するリスペクトが生まれてきます。
この選手選出を悩む過程や、結果的にまったく当たらないという悔しさを体感した時に、このようなサービスが身近にあることで生活が豊かになると実感することができるはずです。
その意味でも、今回のファンタジースポーツにとりあえず参加してみるという人が増えると良いと感じていますし、自分も大晦日に1日かけてnoteを書いている状況ですw
さて、明日はどのような結果になるか、各選手の走りに注目しましょう!