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長生きしたいとは思わない
好きだった人がみんな死んじゃった。
親戚のおじいちゃんたちも、祖父も祖母も母の再婚相手も。
おじいちゃんたちの死に際は、私から見たら綺麗だった。
ちゃんと、最期までお世話してくれる家族がいたり、家族がいない人はギリギリまで気丈に振舞っていてポックリ亡くなった。お葬式も、ちゃんとやった。
祖母はかわいそうだった。
母が喪主で、適当にも程があるお葬式で。この件も、私、忘れない。
祖母は2月の寒い時期に、歌っている時にクモ膜下出血で倒れた。
その場にいたお友だちたちが、適切な対応をしてくれて、一命を取り止めた。
私も、当時3ヶ月の次男を抱えて、ベビーカーやら哺乳瓶やら背負い込んで、電車とタクシーで片道2時間近くかかったけれど、できるだけ病院へ行った。
倒れてから1週間くらいして。
喉に穴を開けて胃に流し込む管をつければ、リハビリできるくらいまで回復するかもしれないと治療方針の説明を受けた。気管切開して、胃瘻をつける、ということ。
私は、声が出なくなって寝たきりになるかもしれないのであれば延命治療は受けたくないが、祖母は意思疎通ができない状態で、母が同意した。
結果、ほぼ寝たきりでリハビリテーション病院に6年少し入院してから亡くなった。6年のオーバータイムは祖母にとってはどうだったのか、今となっては知る由もないが、にこにこしていることが多かったのは救いだった。
ただ、倒れてから時間が経っていたので、お葬式には、倒れた時の対応をしてくれたお友達たちも呼べなかった、呼ばなかった(喪主の意向)。祖母が望んだ葬儀では、絶対なかった。遺言書とか作らなかった祖母も祖母だけれども、それにしても残念すぎた。私は悔しい。
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私の母は生きている。
白血病になって生存確率の話を…それこそ、こどものころから何度か聞かされているが、その度に大金積んで日本の最先端の医療を受けて、臍帯血輸血までして、寿命を買って、生きている。
今は…強いて言うなら…お金持ちの社長さんと再婚できた未亡人として?
積極的な経済活動をしながら…妹家族や一人娘の家族をいびりながら…一生懸命…生きている。
私は長生きしたいとは思わない。
少なくとも、寝たきりで動けなくて声も出せずに生きろだなんて、私にとっては苦行でしかない、勘弁して欲しい。
(母の生き様は論外)
死ぬ時は、好きだったおじいちゃんたちのように綺麗に死にたい。ついでに出来れば、立つ鳥跡を濁さず。
遺言は大事だと思っていて、日記よりもアップデートを繰り返している、かもしれない。
息子たちが自立するまでは生きていたいと思うけれども、どうなる事やら……
読んでくださった方、ありがとうございます。
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