ふぉれすとどわあふ|チキチキ土星の輪レース
三羽 烏さんのリリを追う影から
①レースのゆくえ
ヤバ猫さんの愛の配合薬から
②森の仲間と秋の大運動会
に続けます。
太陽を挟んで地球の反対側に、密かに存在するpao星という星がある。
ミユの一族は昔から地球とpao星を行き来しており、かつてpao星にコーヒー栽培を根付かせたこともあった。
その当時コーヒーに魅せられたpao星人のピヨ助は、その後pao星で手広くコーヒー農園を経営して、宇宙中に質の良いコーヒー豆を輸出する巨大コーヒー会社の社長に収まっていた。
pao星人は意識体で肉体を持たないが、気分次第で様々な姿になることができる。
今、ピヨ助社長は、キャプテンハーロックの姿になり、社長室でペンを取っていた。
「ウフフ、ミユちゃんたち驚くぞ」
⭐︎⭐︎⭐︎
雑貨屋ふぉれすとどわあふでは、ミユがみんなにコーヒーを淹れていた。
pao星から仕入れている最高級コーヒーの、芳醇で深みのある香りが広がる。
「あら? 何かしらこの手紙」
ミユが、コーヒー豆が入っていた箱の中に、1通の封筒を見つけた。
ミユはみんなの前で手紙を読み上げた。
「ふむふむ、『優勝賞品は最高級コーヒーマシンとコーヒー豆1年分』ですって。欲しい!!
『リス部門の優勝賞品は木の実1年分』ですって、リリちゃん。」
「そ、そうなの?」
リリは何故か恥ずかしそうにしている。
その時、陽の光を遮る大きな影が空を覆った。
レ〜ミ〜ド〜ド〜ソ〜♪
爆音に驚いてみんなが外へ出ると、アルカディア号に似せた宇宙船のタラップからキャプテンハーロック姿のピヨ助社長が降りてくるところだった。
「ミユちゃーん! 皆さーん!
迎えに来たよー!」
どよめきが広がった。
ミユが気合いを入れた。
よーし! みんな!
土星の輪レースで賞品獲るよー!!
次回テーマ
①優勝は誰の手に
②もう待てない大宴会
前回ふぉれすとどわあふから持ってきてしまいました〜