留学奨学金に合格してから渡航準備まで【ウィーン留学】 #1
実は前回の記事を書いた後に、再度オーストリアのウィーンに留学をしていた。前回の記事に#1とつけていたことを考えると、その続きを書く気満々であったようだが、3日どころか1回坊主が発揮されてしまったことには反省せざるを得ない。この記事では一度目の留学にいたるまでの経緯とフライト当日までの心持ちを書いているので、良かったら読んでほしい。(タイトルすら回収できていないのはご愛嬌ということでお願いしたい。)
2度目のウィーン留学に踏み切ったのは、一度目の留学で行った研究が未完了のまま日本に帰国しなくてはならなかったこと、そしてその研究の応用として、修士論文用の研究を同じウィーンの研究室でやらないか、という話が出たからである。
帰国前には、すでにウィーンでの指導教員(ここではマックスとでも呼んでおこう)と再びウィーンに戻る計画について相談しており、留学資金としてオーストリア政府奨学金となるものを見つけた。この奨学金に応募するためには、客員研究員ではない場合はドイツ語の資格証明が必要だと書かれていた。そのウィーンの研究室はかなり国際的で、メンバーの半数以上がオーストリア・ドイツ以外から来ているため公用語は英語であった。そこで、英語の資格証明でも問題ないかと奨学金の担当者に打診したところ、なんなくOKと言われた。言ってみるもんである。最近は就活を経験して、人事などの役割を意識したこともあって感じるのだが、すべてのシステム・物事の決定には結局人が関わっている。幸いにも、まだ完全にAIには乗っ取られていないのだから、問い合わせる余地があるのなら絶対にした方がいい。聞いても何も失わないのだから。
同時に、地元が埼玉県であったことから、埼玉県留学奨学金にも応募した。応募用件はわりかし緩く、応募者は埼玉に住んでいる必要はなく、親等が埼玉県に居住していれば応募できた。こちらの奨学金は複数の民間企業や個人が支援しており、国関係なく短期から長期までカバーされているので、埼玉に所縁にある人にはとてもおすすめしたい。
ということで、ウィーンから帰国後はそのオーストリア政府奨学金・埼玉県留学奨学金の応募書類準備に再び追われた。(だから前回の記事を更新している暇はなかったと言い訳しておく。)指導教員のマックスの助けを大いに借りて、オーストリア政府奨学金の英語での提出書類を書き上げ、埼玉県留学奨学金は、前回支援していただいたトビタテ留学JAPAN奨学金の応募書類を参考にしながら書き上げた。どちらも面接を経て、無事両方採用となった。こうした成功体験は本当に自分に自信がつく。やればできるんだ。これを知っておくと、様々なことに頑張れる気がする。以上の計3つの奨学金については、また今度まとめておこうと思う。
さて、奨学金に加えて最も重要なのが、ビザ関係の準備である。もうすでに一度経験のある私はかなり手際が良い。必要な渡航書類をリストアップして、一つずつ用意していく。今回は自信満々に警察署まで無犯罪証明書までに発行しにいった。厳かなな署内や指紋を取られる機械にも、もうビビったりはしなかった。
ちなみに、前回は1年の居住許可が出ていて、その有効期限が切れるまでにウィーンに再入国してビザの更新をすることはできた。しかし、その分の滞在費用などをケチったのか(Airbnbや寮などは月をまたぐと料金がその分かかることが多い)、すぐに申請しなければいけないというプレッシャーを感じたのか、有効期限が切れた後に行くことにした。この場合は新規での申請となり、審査が更新申請よりも厳しくなって時間がかかるのよ、と後でオーストリア政府奨学金の方に窘められた。そこはジャパニーズパスポートの信頼とオーストリア政府から奨学金を受けているという自負もあり、あまり心配してはいなかったが。
今回の2度目の留学では1年日本を離れ、休学することもあって、その休学手続きやアパートの解約・引越しにも忙しかった。大学の支援室に行って休学届を出し、同時にJASSO奨学金の停止申請も出す。ウィーン出発の1~2週間前に、渡航準備と同時にアパートを引き払い、郵便局に転居届を出したり住民票を実家に移すなどの手続きも忘れてはならない。1年以上日本を離れるというのはなかなか面倒で、さまざまな証明書の有効期限が滞在中に切れたりする。私の場合はパスポートとマイナンバーカードが切れた。だから私は当時の河野デジタル大臣には感謝している。ちょうど私が渡航していた年にパスポートもマイナンバーカードもオンラインで更新申請・受領することができるようになった。実際に行った更新パスポートの受け取りは非常にスムーズで驚いた。
ちなみにこれは後から知ったのだが、留学などの理由があれば、パスポートは期限満了の1年以上前からでも更新申請できるらしい。すでに奨学金や居住許可用の書類に古いパスポート番号を書いてしまっていた私はリスクを考えて渡航前に更新しなかったのだが、早めに更新しておくのは手であろう。このあたりの渡航準備についても、別にわかりやすくまとめておきたい。
ではまた。