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#14 薬機法

石けんを製造販売する上で重要な法律「薬機法」。
手作り石けんを作るソーパーは手作り石けんが良い物だと知っているからこそ皆んなにこの良さを知ってもらいたいと思い販売を夢見る人が多いと
思いますが、私達の前に必ず立ちはだかる薬機法とは・・

1、手作り石けんを個人で販売してはいけない


手作りの固形石けんの良さを知っているソーパーさん達はこの固形石けんの良さを皆んなに知ってもらいたいと周囲の友人に配る人は多いと思います。
私も作ってみたい石けんがたくさんあってどんどん制作をしても一人では使いきれないので友人によくプレゼントしていました。
実際に使ってみて固形石けんの良さを知ってくれた友人達は「いつももらってばかりは申し訳ないから買いたい」と言ってくれていましたが「「薬機法」があるから私は販売することはできないんだよ」と断っていました。


2、薬機法


では薬機法とは一体なんなのでしょうか?

2014年11月25日薬事法が改正され、法律の一部が改正されるとともに、法律名も「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」へと改められました。一般に「医薬品医療機器等法」と略されたり、「薬機法」と呼ばれたりしています。



この法律は名前の通り、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品(以下「医薬品等」)の品質と有効性及び安全性を確保するために、製造、表示、販売、流通、広告などについて細かく定めたものであり、医薬品等を製造、販売、広告する際には、必ずかかわってくるのが法律なのです。

薬機法の中では、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品について、それぞれ定義し、ルールを定めています。

https://www.89ji.com/law/6/

それぞれ様々なルールがありますが簡単に説明すると個人が自宅で化粧品やその他の肌に触れる製品を製造して販売することは、薬機法により一般的には制限されています。これは消費者の安全を確保し、製品が一定の品質基準に達していることを保証するためです。
つまり正式な許可を受けた工場での製造と資格者がいるということが不可欠になってきます。 


3、個人で薬機法の条件を満たすのは難しい


数年前にも一度、
自分で作った石けんを販売することはできないだろうかと思い立ったことがありました。
地元の保健所に行って担当者の方とお話をさせてもらいましたが現実的に個人で薬機法の条件を満たすことは非常に難しいとの結論でした。

化粧品の製造販売をする為には
薬機法に基づいて「化粧品製造販売業」を取得しなければいけないのですが
その条件が薬剤師の資格を持っている者か薬学・化学に関する専門課程を学んでいたり3年以上医薬品・医薬部外品の品質管理等の業務に従事した者と記載があるのです。(※簡単に説明してますがもっと細かいルールはあります)

ただの主婦である私にはそのような資格があるはずもないので「それは無理ですよね〜」と保健所からすごすごと帰りました・・。

こんなただの主婦の思い付きにも関わらず丁寧に説明をしてくれた保健所の方は今思えばとても親切だったなと思います。



4、「雑貨」石けんには注意


個人で販売するのは難しいのですが
実は手作り石けんを販売している人は実際にいるのが現状です。

もちろん資格を取得して販売されている方も多いのですが購入する際に気をつけていただきたいのが手作り石けんを「雑貨」として販売されている場合です。

石けんといっても「台所石けん」や「洗濯石けん」などの種類があるように必ずしも肌に使う石けんではない場合があります。

「肌に使う石けん」「化粧品石けん」とは記載せず「これは雑貨です」と石けんを販売していれば薬機法には違反しない為
明らかに肌に使う石けんに見えたとしても「雑貨」と記載して違法ではない状態で手作り石けんが販売できてしまうのです。

実際に素敵な石鹸をHPで雑貨と称して販売しているサイトはよく見かけます。
私が以前所属していた石けんの協会ではこのようなグレーゾーンの状態で販売することで何かトラブルが起きた時に個人で苛性ソーダを買うことができなくなったり手軽に手作り石けんを楽しむことができない状況が出来上がることが一番怖いので、薬機法をしっかりと学び、正しく固形石けんを広めて行きましょうという目的がありました。

雑貨と記載がある石けんは仮に人体に被害が出た場合にリスクが大きいので
私個人の意見としても資格のない個人での販売は避けた方が良いと思います。購入される側も雑貨と記載のある固形石けんはよくご検討されて製品を選ぶことおすすめします。







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