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#20 タイのお祭りロイクラトンとイーペン祭り

私がタイの工場で石けんを製造しようという話が持ち上がったのは毎年タイの満月の時期に開催されるロイクラトンというお祭り目的で初めてタイを訪れたことがきっかけでした。

1.ロイクラトンとイーペン祭り


タイで毎年満月の時期に開催される「ロイクラトン」は、美しい水上の祭典の一つです。
この祭りは主にタイ全土の川や池、運河で行われますが、特にバンコクやチェンマイなどの主要都市で華やかに祝われます。
ロイクラトングはタイ語で「浮かぶ籠を流す」という意味で、その名の通り、参加者は「クラトン」と呼ばれる手作りの浮き飾りを水に流します。日本でいう灯籠です。

同じく11月の満月の時期に開催されるロイクラトンとは異なる形式と意味を持つ伝統的なイベントが「イーペン祭り」です。
この祭りはタイ北部のチェンマイで開催されていて、私たちはこのイーペン祭りに参加しました。

綺麗な満月でした

お祭りの時期はチェンマイの町中でお花で飾られた灯籠が販売されていて観光客もたくさんいるのでとても賑やかです。

2.イーペン祭りの特徴

・コムローイ

イーペン祭りの最も象徴的な行事は、「コムローイ」または「カオムローイ」と呼ばれるランタンを空に飛ばすことです。
「塔の上のラプンチェル」というディズニー映画で主人公の女の子が自分の誕生日に毎年遠くで空に浮かぶ光に憧れて塔を抜け出すのですが、その光のモデルになったのがこのお祭りと言われています。

私たちが予約した席には紙でできたランタンが2個ずつ用意されていて中に火をつけると内部の空気が暖かくなり、ランタンはゆっくりと空に昇っていきます。

・ランタンを飛ばすには慣れが必要

コムローイという紙でできたランタンは会場によっても大きさが違うようなのですが、私たちの行った会場はとても大きいサイズのものでした。
ランタンの真ん中に火を灯し、中に暖かい空気が充満するまでじっくり待ってから空の飛ばすのですが、一番最初は司会の方がカウントダウンして一斉に上げようという雰囲気で、私達を含めた初めての人達はカウントダウンに合わせてランタンを上げようとしてしまい、まだ充満してないランタンの手を離してしまうという事態が起きました。

そうなるとランタンが客席に落ちてくるので私は甥っ子達を守るのに必死で上がっていくランタンを見るどころではありませんでした。
近くにいた慣れた感じの男性が落ちてくるランタンの火を素早く消してくれていてとても助かりました。

1個目のランタンの失敗からだんだんと周囲の人たちもコツを掴んできて甥っ子達を守らなくて良くなって改めて空にどんどん上がっていくランタンを見上げた時は言葉にならない程感動しました。

圧巻の夜空

・一度は経験して欲しい夜空の光

写真は載せていますが、写真では伝わりきれないほどの美しい景色です。
言葉でもどのように表現すべきか分からないほど見たこともない美しさで、遠くの会場から上がっているランタンも見ることができたのですが、これがラプンチェルが憧れた景色なんだと思うとその景色を見られたことにも感動でした。

ラプンツェルが憧れた光


3.お祭りの意味


そもそもこの祭りのランタン飛ばしは、悪いことや不運を空高く飛ばし去り、幸運と願い事を天に届ける象徴的な意味を持っています。
参加者はランタンに願い事を込め、それを夜空に放ちます。
私も不運を飛ばす気持ちでランタンを空に上げました。




・祭りでの体験

お祭りでは、ランタン飛ばしの他にも伝統的なダンスや音楽のパフォーマンス、地元の食べ物の屋台などもありました。
見たことがない食べ物もたくさんあって、チケットを購入した人はどれも食べ放題で楽しむことができました。

・環境への配慮

近年、コムローイのランタンが引き起こす可能性のある火災や環境汚染の問題から、ランタンを飛ばす行為は制限されることもあるそうです。
参加者には、祭りが提供する環境に優しいランタンを使用し、地元の規則を遵守することが求められています。帰り道ではたくさんの燃え尽きて落ちたランタンがあり消防車もたくさん待機していたようです。
地元の人に話を聞くと落ちたランタンはボランディアの人々によって回収されるそうです。

伝統のお祭りを守ろうとたくさんの方達の努力で成り立っているお祭りなんだと感じました。

日本では消防法や環境問題からこのようなお祭りを開催はできないと思うのでぜひタイのチェンマイで体験してみて欲しいです。

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