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嵐の結婚式

クラスの宿題は、
好きな映画や物語をだしてくるという、
なんとも楽しいものだった。

わたしは、アバウトタイムという映画の、
嵐の結婚式のシーンを思い出した。
ガーデンパーティは強風でテントが飛ばされたり、綺麗な食事も洋服もめちゃくちゃになる。でもみんな笑っている。そして、お家のせまいリビングに集まって会の続きを始める。
外は嵐、暖かい室内で暖かい何かに守られているように。

私がまだ幼いころ、
母の5人兄弟の一番上の兄がなくなった。40代前半で、奥さんと小さな男の子達を残して。母の兄弟はとても仲が良かったから、とっても辛い別れだったと思う。
初七日かな?提灯をもって藁草履を履いてお墓まで歩く習わしがあり、夏の日の夕方、従兄弟や親戚が集まった。私も含めて小さな子がたくさんいて、てんやわんや、10分にも満たない道の途中で歩きたくないと泣き叫ぶ子あり、トイレに戻る子あり、提灯が道中で燃えてなくなる事件ありで、大騒ぎの行列だったみたい。
でもね、まだ悲しみは癒えてなかっただろうに、よく笑ってた。母達は笑わないとやっていられなかったかもしれない。そして、今は不謹慎?だけど幸せで楽しかった思い出として母が話す。私も思いだすとあたたかい気持ちになる。

嵐の結婚式や、笑いの初七日、
それは、とんでもないかも知れない。でも、遠い記憶の中のとてつもなく素敵で、忘れがたい大切なものになっている。
日常の、一見風変わりな出来事のなかに、
人間の強さと、美しさを見ている。

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#映画
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