駄菓子屋振り返り2
オープンまで2年もかかりましたが、ひとまずお店が始めることができました。お店をはじめるには、宣伝も整えてからオープンをするのだと思いますが、モジモジしていたせいで計画性がなく、むしろ計画的に行わないことを計画にすることにしました。
小学生の宣伝力に頼りきってみたお話
お店は通りに面しているものの、商店街の裏道。お店をするには人通りは少なく、薄暗い路地を進んだところにある。入口は普通の家、そして靴を脱いで上がらねばお店の中にはたどり着けない。なかなか入るのに勇気がいる。情報は「北原商店」という何かお店をやっていることがあわかる看板と手書きで書いてある”駄菓子屋やってます”という怪しげな紙。
「ちょっと入ってみようか」というような流れになることもほぼない。京都らしさはあると思った。
一見さんが入りにくいお店に、最初に来てくれたご近所さんが友達を連れてあそびにきてくれた。店の前で遊んでいた子は「駄菓子屋」とかいてある紙に少し興味を持って覗きにきてくれた。4月に入ると数グループながら友達と遊びに来てくれるようになってきた。
くつろいでいける居間を店舗にし、仕事道具であった遊具を装飾として置いていた。「お菓子とおもちゃが入り乱れているくつろぎスペース」は自分が子供の頃憧れたような場所を作った。小学生が口々に「ここ居心地いいわ〜」と言っていく。まるで行きつけの居酒屋で過ごすサラリーマンのようで、”子供の居酒屋”という言い方をするようにした。
一押しポイントの町屋は小学生には「ボロい」らしい。
お菓子とおもちゃががいっぱいあることは「金持ち」らしい。
お客さんからは「ボロい金持ちの店」という言い方をされた。
特定の小学生が来てくれるようになった。大人はご近所さんが遊びにきてくれた以外なく、少しずつ小学生の溜まり場になっていった。
それでもお客さんは少ない。誰もいないような日もあり、だらだらすごしていると、5月28日新たなお客様が現れた。
授業参観で「私の町のおすすめ」というテーマで絵と作文を書いて発表をする授業があったらしく、その際、向かいに住む小学生が北原商店を書いてくれたとのこと。興味を持ってくれた。
おかげで新しく何組かの親子が来てくれるようになった。
「事業参観でお店を紹介してもらう」という宣伝方法を知った。
6月3日また向かいの小学生が遊びにきてくれた。
今度はショップカードをポスティングする遊びをしだした。
自己紹介用にショップカードだけは開業の2年前から作っていた。
隣町まで配りにいっては走って帰ってきてを繰り返し、合計100枚ほど配ってくれた。
今回は「ポスティング遊びをしてもらう」という宣伝方法を知る。
他力本願ではあるもののほんのちょっとずつ認知が広がってきた。
Googleマップに載せてもらうため申請を出していた。7月1日登録完了。
続いて7月3日にツイッターを始めてみる。フォロワーは0人だった。
よく考えたら完全に新しいお店を知ってもらうにはどうしたら良いのか何も分からない。
今まで会社のブランド力や、キャラクターのブランド力を借りて過ごしてきたのがよくわかった。
Facebookで泣きついたら知り合いがフォローしてくれた。
オープン情報以外何を書くと良いのか分からずゆっくり継続している。
部屋の棚一角に少々お菓子をおいただけのお店を「ここは駄菓子屋です」と言い出せず、来てくれる小学生に宣伝を任せて観察することになっていった。
初代お客様皆さんに感謝。
こちらはいい感じで賑わってきた時の様子です。
振り返り3へ続く
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