行けなかったポルノグラフィティのライブに行けた話
11/16。ギタリストのCANDY MANです。
今までで行きたかったけど行けなかったライブは皆誰しもあるだろう。私といえば、チケットを応募し忘れたり、受験の時期と被って行けなかったライブがそれに当たる。そういう時に限ってマニアックな曲をやるから余計悔しい。最近だとポルノグラフィティの地元、広島県因島で行われたライブだ。
以前noteに書いたが、今年の8/31と9/1に行われる予定だったが台風の影響で自分が行くはずだった8/31は中止になり、9/1だけ行われた。
正直、9/1に参加する人にジェラシーがあったのは事実だ。悔しかった。
その後因島に足を運んだり、横浜で行われたライブは2日間行った。それでも「因島のライブに参加できなかった」という悔しい思いは残ったままだ。ただ、日々を過ごしていく中で悔しい思いは少しずつ薄れていった。たまに因島のライブのツイートを見て、「そういえば、うらやましかったな」と思うくらいになってた頃。映画館で9/1に行われたライブを放映するということを知った。薄れているけどやんわりと残ったこの気持ちを晴らそう。そう思い参加した。
ということで今日のテーマは「行けなかったライブに映画館で参加した話」です。
新宿。映画館は普通に映画を見に来た人と、ポルノのファンで溢れていた。
ライブに行くような格好をしているので、ライブ会場と見間違えるくらいだ。座席はCの1番。こういう時の席運は良い。席に着くと既に隣の人は寝ていた。映画の途中で寝るのはあるあるだけど、始まる前から寝てるの面白いな。まだ入場開始時間から5分しか経ってないのに。
14:00。定刻になり暗転する。10分くらいCMがあるかと思いきや、すぐに始まる。ライブ数日前からのドキュメンタリーが始まり、ライブを中止にするかどうかを本人たちとスタッフは本当にギリギリまで悩んでいた。
その姿を見れただけで、もう「悔しい」という気持ちはほとんど解消された。ファンのためにこれだけ悩んでくれているのだ。その姿を見るだけでも満たされた。相変わらず隣の人は寝ている。
ライブが始まった。映画中は手拍子OK、タオル回すのも発声もOKだったので自然と拍手が起こる。「このタイミングだ!」と思い、いつもより強めに拍手をする。それは神社に行って柏手を打つような音量だ。隣を見るとうっすらと目を開けた。よし、起きろ!ライブ始まったぞ!
冒頭3曲が終わった後、隣の人を見る
寝てる。
おい、起きろ!因島で「愛が呼ぶほうへ」「アポロ」を歌ってるんだぞ、もう二度とないかもしれない凱旋ライブなんだぞ、起きろ!
その後も何度か柏手作戦で隣のやつを起こそうとするが、イントロでうっすら目を開け、Aメロで寝るという繰り返しだった。俺、何しに来てんだ。
座って落ち着いてライブを見ると、冷静に「このギターフレーズ、複音で弾いているんだ」とか「昭仁の脇毛薄いな、脱毛してんのか」など、普段は気にも留めていないところに目がいくのでそれはそれで楽しい。
ライブ終盤に差し掛かる頃。ふと、そういえば隣のやつはどうしてるか。
起きてる!!!目バッキバキになってる!!残り10曲もないけど!
よかった。謎の達成感に包まれる。
そういえば、初めて行ったライブで「音のない森」という曲で爆アレンジかましてラストサビ前にリフレインのアレンジを3分くらい続けてた時に、隣のおばちゃんが爆睡かまして焦ったこと思い出した。その後「アゲハ蝶」でノリノリになってたけど。
3時間近い上映も終わり。うっすらと夕方になっている新宿を歩く。上映前にあった心の奥にある「悔しさ」は「ライブ見れた!」という想いに変わり、「隣の人がぐっすり寝れてライブも楽しめて良かったな」という謎の満足感に包まれ、帰路に着く。途中CDジャケットにもなった聖地に赴きながら。
おまけ
映画とかライブの途中で寝ている人を見かけたらどうすればいいんだろうか。起こしてあげたほうがいいのか、放っておくのがいいのか。
ライブって意外と心地よくて寝ちゃう時あるんだよね。スタンディングのライブとか立ちながらでも寝る。心地よいライブだったという証拠で。
以上。
今日の一曲 ポルノグラフィティ「音のない森」
岡野昭仁さんが描く深層心理。シングルなのにノンタイアップ。こういうダークなポルノグラフィティ、好きです。