さよなら、バンドアパート
8/6。INNOSENT in FORMAL CANDY MANです。
相変わらず部屋にこもってます。暑い。
昔から、本を読むことが好きだ。
おすすめの本を紹介するnoteを書こうと思っても、なかなか難しい。
中身を言うとネタバレになってしまうし、かといって触れないと薄い話になってしまう、という言い訳をしておく。
CDみたいにイントロを軽く聞いて、好き嫌いを判断することはできないし、Youtubeのリンクを貼って「聞いてみて」ともできない。読むには本屋で買うか、図書館に行って借りるという手間をかけなければならない。CDも本来はそうだったけどね。
せっかく手間をかけるんだから、本屋に行くときは結構考える。好きな作家さんの新刊を見たり、ネットで話題になった本も読みたくなる。賞を取った本も押さえておきたい…etc。30分以上ウロウロ。
その中でも、どうしても読まなければならない本があった。
タイトルは「さよなら、バンドアパート」。今日のテーマです。
作者は平井 拓郎さん。バンド「juJoe」のVo&Gt。元QOOLAND。
昨年、四谷アウトブレイクで対バンしました。
かっこいいし、この胸に迫ってくる感じ。ぽおるすみす含めたくさんのアーティストが参加してます。
平井さん、毎日noteを書かれていて。
毎週というペースでも、何書こうかなと考えてしまう時もあるのに凄すぎる。
そんな彼が書いた小説が「さよなら、バンドアパート」だ。
出版社のサイトから引用すると、
「ミュージシャンの夢を追って上京した男の波乱万丈の物語」
とまとめられているが、本当に波瀾万丈と言うレベルではない。
よく、「スポーツマンなら読んでる」とか、「サラリーマン必読」など、ジャンル分けされた人たちが読んでいる本や漫画リストがある。
例えばバスケが好きなら「SLAM DUNK」、バンドマンなら「BECK」とかね。俺は「ウッドストック」もおすすめしとくけど。
その読むべきリストの一つにこの「さよなら、バンドアパート」が入る。
主人公はメジャーデビューして、フェスにも出ている。
側から見ればかなり充実しているように思える。
一握の人しか到達できない、その場所にたどり着いてもなお感じる、満たされない気持ち。誰しも「生きていて良かった」と思える日があると言われても、大きな舞台に立ってもそう思えず、溺れるアルコール。
回想される過去。連絡が取れなくなったあの人、憧れのバンドを「目標が低い」と一蹴する人、自分達を好きでいてくれて協力してくれる人。
実際にバンドをやっていなくても、思い当たることが多いと思う。
「この物語はフィクションで実在する人物・団体とは関係ありません」と言っているが、もうノンフィクション。あまりにリアルすぎる。事実は小説より奇なりとはまさにこのこと。
こういう本を読むときは、物語の中に入り込んで、俯瞰して覗いているイメージで読んでるけど、これは自分が登場人物になった気持ちになる。
そしてリアルすぎて、「うぉー読み終わった〜」という感じがしない。今の自分に続いているような気がしてしまう。
この一読では、まだ自分のものにできていない気がするので、また読むとしよう。
なんだか上手く書けないのが悔しい。
そして平井さんに今すぐにでも会いたい。
本当に読んでほしい一冊。
以上。
今日の一曲 映画『さよなら、バンドアパート』(予告編)
https://www.youtube.com/watch?v=TaFChJRAcck&t=2s
曲ではなく。映画化してます。予告編だけでも見てください。そして映画も見てください。