【勝手におすすめ書籍紹介!】---サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門(著)三戸政和---※再掲2019年3月31日
人生100年時代の個人M&A入門
❖ 「ゼロイチ起業」ではない資本家への道
前職でM&Aに近しい経験として、民事再生後のスポンサー探しのプロセスに関与したことがあり、ファイナンシャルアドバイザー(FA)であったり、会計士や弁護士のデューデリジェンス(DD)における役割分担など実際に目の当たりにして、その仕組みやビジネスモデルに興味が湧きました。
このタイトルを見たとき、バズワードとしての“M&A(大企業?組織に所属?)”と“経済的自由(投資家?起業家?)”が二律背反の概念として漠然と去来しましたが「個人でもM&Aできる?」「起業を経なくても経済的自由(資本家)を目指せる?」という半信半疑の戸惑いが第一印象💧
【書籍紹介】サラリーマンは300万円で会社を買いなさい
本書には続編にあたる「会計編」があったので2冊同時に購入したのですが、先に「会計編」が来てしまったため、順番は逆ですがそちらを先に読みました。
詳しい感想はそちらの記事へ譲ることにしますが、私も知らず知らずのうちにそれなりの会計知識を蓄えていたのか、前半2/3くらいは目新しい情報があまり見当たらず、正直少し退屈してしまいました。そんな中、あまり過度な期待をせずに読んだのが本書でした。
しか~し、投資ファンドの業態に関心があったものの、さして知識のなかった私は、その観点からベンチャーキャピタル、バイアウトファンドの違いやその実態、さらにはサーチファンドの仕組みなど、業界の裏事情的なコメントも含めてかなり興味津々✨
また様々なターンアラウンドのノウハウも楽しくて、いままで経験してきたことがそのまま生かせそうだ!とワクワクする一方、私の座右の書三枝三部作もバッチリ登場して「私が本当にやりたかったことはこういうことなのかも知れない」という思いにすらさせられました🎵
❖ 総評
財務諸表(特にバランスシート)を理解して、DDを通じて事業課題(やリスク)がどこにあるのかを分析して、ターンアラウンドの成否を分けるポイントをKPIに設定して、アクションプラン(改善アイテム)を洗い出してつぶし込んでいく、その全体のPDCAのプロセスまで明確に想像できます。
さらっとあっさりした感想になってしまいましたが、くどくど語るまでもなく、私としてはまさにジャストミート!!という一冊です。「サラリーマンに自信を持たせるのが上手い」という言葉で片付けてしまうとちょっと寂しすぎますが(笑)、冗談抜きでこれは必読です!!