日本癌学会 CancerX リポート2「DE&Iとは」
こんにちは。CancerX広報担当のかまさんです。
2022年9月30日(金)横浜市のパシフィコ横浜で、
第81回日本癌学会学術総会 CancerX特別企画セッションが行われました。
2023年2月に開催される「World Cancer Week2023」では、
この日本癌学会の特別セッションの続編として
「DE&I 〜がん領域におけるダイバーシティ課題とは〜」と題した
セッションを開催します。
今回は日本癌学会のセッションを振り返りながら
「DE&I」の基礎知識や取り巻く状況を少し考えてみたいとおもいます
1、DE&I(Diversity, Equity & Inclusion)とは
そもそも「DE&I」ってなんでしょう。
近頃、政治や社会・経営課題の中で重要な視点として広がっています。
ダイバーシティ(Diversity)エクイティ(Equity)インクルージョン(Inclusion)の3つの言葉の頭文字を合わせた言葉です。
「ダイバーシティ」や「インクルージョン」という言葉は広く社会に認識されています。ここに「エクイティ」(公正性)の考え方を取り入れるようになったのはなぜでしょう。
一つは、特にアメリカで社会問題となった、マイノリティの社会構造的不平等がきっかけと言われています。差別をなくし、機会を平等に提供するだけでは解決できない社会構造的な不平等が大きく認識されてきたためです。
出発点が不公平なまま同じ機会を平等に提供しても、社会構造的な不平等は解決されず、社会に分断や構造的格差を定着させてしまいます。
そのため、近年エクイティの概念も強調されるようになりました。
今回、CancerXではこの「DE&I」の視点と「がん」を取り巻く課題を掛け合わせた時どんな問題があって、どんな解決方向があるのか考える、きっかけになると思い取り組むことにしました。
2、無意識の中にあるアンコンシャス・バイアス
日本癌学会のセッションでは、CancerX共同代表理事の半澤絵里奈が登壇しました。
まず紹介されたのは下の2枚のスライド。1枚目は「経営者」を画像検索した場合の結果。2枚目は「保育士」を画像検索した場合にヒットした画像です。「経営者」ではスーツ姿の男性が「保育士」ではエプロン姿の優しそうな女性の画像が検索結果として多くを占めています。
これは、検索のアンコンシャス・バイアスというもので、みんなの無意識の中にあるイメージが、画像検索でも見える時代になっていることを示しています。セッションのなかで半澤は「DE&I」それぞれの言葉の意味をこのように解説しました。
3、DE&Iとは・・・
「ダイバーシティ」とはすでにある「多様な状態」のことで、「ダイバーシティ」を目指すということではなく、どのように多様性を生かせるのかということを目指すものであること。また「エクリティ」は、合理的な配慮をして機会や情報、リソースへのアクセスの公平性を保つことを示していて、『身長の違う人達が同じ景色を見るために、必要な台座は違っている』という話が有名との提示がありました。
リンク
インクルージョンは、日本語では「包摂」という風に訳されることが多く、みんなで一緒に巻き込んで、何かに向かっていく時の一つのアクション。共生社会に向けた行動とも言えそうです。
半澤は、医療とダイバーシティ課題を掛け合わせた場合、上の表のような多くの課題があると指摘。さまざまな立場の人が継続的に対話していくことの重要性を示しました。
4、多様性を持つことの重要性
経済活動だけでなく、これからの時代は多様性を考えなければならないことが増えていくと思います。2月のWCWでは、日本癌学会のセッションでもご登壇いただいた、日色さん、中村さんにもご登壇いただき、CancerXとしてのDE&Iを引き続き話し合っていきます。
5、World Cancer Week 2023のお知らせ
「思いをかけあわせて、次のアクションへCollective Action!”」をテーマに
がんに関する社会課題の解決を目指し、2023年1月29日~2月5日の1週間でオンラインセッションやワークショップ等を実施いたします。
●イベント概要日時:2023年1月29日(日)〜2月5日(日)
●会場:オンライン配信
●主催:一般社団法人 CancerX
●チケットのご案内
超早割チケット 1,000円 販売期間 11/5 ~ 12/18
早割チケット 3,000円 販売期間 12/19 ~ 1/15
一般チケット 5,000円 販売期間1/16 ~ 2/5
●お申込みは https://wcw2023cancerx.peatix.compeatix
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