コロナ感染の増加と癌治療の遅延
皆さんもご存知のように、最近コロナの感染が増加しています。
特に、今までにないようなこの猛暑と、コロナ感染への危機感の低下、
感染していても受診しない方の増加など
いろんな要因があると思いますが、
僕の患者さんもこの1−2ヶ月でコロナに感染し、
カテが延期になったり、今でもカテが再開できない患者さんがおられます。
現時点では、コロナ感染後も発熱や呼吸器症状がなく、一定期間が経過したら
抗がん剤を用いた治療、うちのがんカテもそうですが、
比較的早く再開しているケースが多いと思います。
それでも、ケースバイケースのところはあり、
コロナ発症後、何日経てば安全にがん治療が再開できるのか、
そもそも、コロナ感染のように免疫系に影響を及ぼす感染のあと、
免疫治療の効果は、安全性はどうなるのか、
確実な科学的根拠はないと思われます。
やはり、がん治療中にコロナに感染することは、
がん治療を遅延させ、その結果、がんが増悪し、
命を短くすることにつながる可能性が高いです
ですので、やはりがん患者さんたちに言いたいのは、
基本的なことです。
熱中症にならないレベルでマスクや換気などで感染予防をする。
人混みの多いところに行かない。
なにより、コロナが弱毒したなんてことはなく、重症者は減りましたが、
健常人がコロナに感染するのと、がん患者さんが感染するのとでは、
全く意味が異なることは忘れないでください。
最近、本当にコロナ感染でカテの延期、中止が増えてきて
皆さんのがんがどうなっているのか確認できない方もおられ、
心配です。
がんは、感染症と異なり、その悪化をご自身で自覚できないことがほとんど。
採血、マーカー、CT診断しないとがんの状態を把握できないことが多いです。
コロナになることで、その検査さえできなくなります。
どうか、夏休みになって、人との交流が増える時期ですが、
ご自身が感染しないよう、十分に注意してください。
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