がん検診にいけば、がん保険は要らないのか??
保険を募集する中での情報提供の中には、がん検診の推奨も含まれる。弊社は厚生労働省のがん対策推進企業アクションのパートナーにも選ばれているためより一層と検診をお伝えすることが重要だと考えています。
一方でがん検診を推奨すると保険が販売できないと考えている方も多くいらっしゃるのが現実なのではないでしょうか?
がんは早期発見することで、死から遠ざかり、再発リスクも大きく下がるため治療費も嵩みにくくなります。
お客様の死亡率と経済毒性を大きく下げることに繋がるため必ず情報提供するべきお話しであると思います。
一方でがんになったらお金がかかる可能性がありますよ!と根拠をあまり話せずとりあえず誇張して話しているFPや募集人となるとがん検診に行っても見つからないケースをお話ししてるケースもよく耳にします。(残念ですが。。。)
確かにがん検診で、見つけ損ねた等の話が一部存在するのも事実です。しかし国の推奨するがん保険を全員が受けることで大きく死亡率が下がることが科学的に証明されてるわけです。
しかも対象年齢だと、実費が割引されてるか自治体によっては無料ですから、受けない理由はないし募集人が推奨しないでどうするのよ。って話です。
さてそんな検診ですが、現状国内で推進されてるものは次の5つです。
子宮頚がん(女性のみ)
乳がん(女性のみ)
胃がん
大腸がん
肺がん
これらのがん以外は現在のところ国では、推奨するレベルの検診と言われていないのです。
なぜかというと社会全体の利益を考えたときに、がんの検診の目的は「がんでの死亡率を下げるため」と言われています。
これら5つのがんは罹患率が高く、女性の6割、男性でも5割ほどのがんをカバーできると言われています。
女性が生涯で2人に1人、男性が3人に2人ががんに罹患するなかでそのうち約半分が検診によって見つけられるのは非常に大きなメリットです。
一方で、もう半分のリスクは内包したままということにも気をつけてもらわないといけないのでがん保険の話になるわけです。
私は自分の人生を語るうえでの確立論は当てはまってしまうと最悪なので当てにしていませんが、昨今は確率論の話をしたがる方が増えています。(確率論の話をするけど、統計学的にあっている確率論かでいうとそうではないことも多い)
そういった意味で少し乱暴な確率論的なお話しを交えると、元々は女性は2人に1人ががんになるが4人が1人が早期発見ができないことになり、男性であれば3人に1人が早期発見できないがんになるかもしれないということになるのです。
社会全体でみると50%の人が早期発見ができることで死のリスクと経済的毒性が下げられるので非常に有効ですが、個人で見ると女性で25%、男性で33%のリスクは依然として残るのです。
また早期発見できないがんの場合は、化学療法を利用することが多く場合によっては数年から数十年と治療を継続していくことも考えられます。(病期が進んだがんでは完治が難しくがんと向き合う必要があることが多いため)
そのため、長期間にわたり、治療を行なっていくこともあるわけですから体力の低下やそれに伴う収入減少といった経済毒性は持ちうるということになります。
さて私が、なぜがんに関する保険を考えるうえで確率的な話が嫌いという話はしましたがなぜ嫌いかの具体的なお話しを少しします。
この表は、一般的にお話しされる平均値がいかに役にたたないかの例であり未承認薬や適応外薬、がんサバイバーの方が取り入れた民間療法や食事の改善、運動器具の代金などを含めるとこういったものになるのではないかという例であり現実の統計データでないことにご留意ください。(後日データを集めて作成しようと思っています。)
しかしながら平均的な治療費とは、このような分散した数字を全て足し合わせ、その数で割るというものです。
ここに記載した例によると、治療期間が24ヶ月以内の人だけの平均治療費では、348万円ですが、48ヶ月以内では1310万円、全期間では2288万円となりました。
総額の最小値は34万円で、最高額は5840万円です。実際に確率の話を持ち出す場合の多くは保険診療のデータからの引用になるので未承認薬の利用は考えられていません。
未承認薬を利用した場合などでは、このような金額が実費でかかるケースも普通にあるのです。
しかしこのデータは、あくまで大体の金額を仮説的に打ち込んだものですから参考にしないでください。
何がお伝えしたいかというと、分散度合いが高い平均的な数値を参考にすると自分が実際に支払う金額と平均金額は乖離することが増えるのでやめた方が良いですよというお話しです。
がん治療においては、治療を行うために体力や合併症がないことが条件になることもあるので高齢になるほど積極的に治療ができないケースもあります。
それを考えても保険はいらないと言えてる人がどのくらいいるのかなぁというのが本日のつぶやきでした。
エビデンスを中心に書かせていただいている記事は下記のCancer FPをご覧ください!
【Cancer FP編集長】
川原拓人(AFP)
日本臨床腫瘍学会や日本放射線腫瘍学会に参画しており、「未病時に知るべきがんの知識を伝え、告知時のダメージを軽減する」をミッションにCancer FPを立ち上げる。
現役の医療従事者を中心としたライターと共に保険を通じて、がん罹患前の方に情報を届けています。
【資格】
2級ファイナンシャルプランニング技能士
プライベートバンキングコーディネーター
ガンファイナンスアドバイザー
【所属】
NPO法人日本FP協会 認定AFP
公益社団法人日本臨床腫瘍学会 準会員
公益社団法人日本放射線腫瘍学会 准会員
一般社団法人日本サイコオンコロジー学会 正会
【想い】
がん患者さんとお話しさせていただくと、もっと早く知りたかったと言うお声をよく耳にします。もっと早く知れる人を増やすそれだけで未来を変えられる方といると信じて活動していければと考えております。
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