カナダのハロウィン | 赤丸天の「My Canada」
10月に入ると日の入りがずっと早くなる。
10月初旬のバンクーバーの日の入りは午後6時30分頃で、一年で一番陽が長い夏至(6月21日)の日の入りは9時21分だから、約3時間も早く日没が来る。
9月中には真夏とそう変わらない暑い日もあるが、10月になると例外なく空気が一変して「秋」となり、東部カナダでは美しい紅葉がピークを迎える。
10月には一年の収穫を祝う感謝祭があり、月末には子どもたちが首を長くして待っていたハロウィンがある。
楽しく仮装し、お菓子をもらって近所の家々を回る「トリック・オア・トリート」は、クリスマスに次いで子どもたちに人気があるイベントだ。
「トリック・オア・トリート」はしないものの仮装を楽しむ大人も多く、最近はオフィスでも仮装パーティが定着してきている。
ハロウィーンでもう一つ忘れられないのはカボチャで作った「ジャック・オー・ランタン」だ。
カボチャをくり抜いて顔を刻みローソクを立て玄関に飾ると、善霊を引き寄せ悪霊たちを遠ざける効果があると言われ、「トリック・オア・トリート」に回る子どもたちを受け入れる家は、ほとんど例外なく玄関に「ジャック・オー・ランタン」を飾っている。
10月に入るとスーパーにカボチャが並び出すが、近郊の農場でもカボチャを売ってくれるところがあるので、好天に恵まれた週末などに行ってみれば、ハロウィーンのいい思い出つくりになるだろう。
ハロウィーンが終わり11月に入れば、街はクリスマスの話題が多くなる。
Ten Akamaru(赤丸天)
1970年代にカナダはトロントの現OCAD Universityに留学し、1980年代にカナダで起業。その後カナダ市民権を取得しバンクーバーに生活拠点を置く赤丸が、枠にとらわれずに現在と過去の出来事や日常を綴るコラム。カナダと日本の比較、カナダの特色および文化、社会や考え方など、長年暮らす❝My Canada❞を描写します。