天気のはなし | 赤丸天の「My Canada」
カナダは「寒い国」というイメージがあるが、気候が温暖なバンクーバーの冬の気温は東京とほぼ変わらない。
雪もほとんど降らないし、東京が一番寒い2月にバンクーバーでは水仙や梅が咲いている。
また、気温が同じくらいでもカナダは湿度が低く、寒さは湿度が高い方が骨身にこたえるので、バンクーバーの方がむしろ過ごし易いようにも感じる。
一方、夏はバンクーバーの方が何倍も過ごし易い。
まずバンクーバーには夏に入る前の梅雨がない。
バンクーバーは雨が多い場所だが、梅雨のような不快感はなく、家中が湿気に包まれるようなこともない。
バンクーバーの夏は6月中旬から9月中旬までの約三カ月で、平均最高気温は 22度となっている。
ここ数年は気候異変の影響か極端に暑い日が続くこともあるが、通気性がある一戸建てで扇風機さえあればエアコンなしで十分過ごせる気候だ。
ところで、夏であろうと冬であろうと、カナダ人は天気に関する話題が大好きだ。
なぜ天気の話題を好むのかはよくわからないが、カナダは「国土が広く気候が多岐にわたっているから」という説もある。
天気の話がアイスブレーカーとして効果的なことはどこの国でも同じだから、もし初対面のカナダ人と二人だけで会話することになったら、今までで一番寒かった時の話や、今まで一番暑かった時の話を聞いてみるといい。
きっと誰でもが自分なりの経験を熱心に話してくれるだろう。
Ten Akamaru(赤丸天)
1970年代にカナダはトロントの現OCAD Universityに留学し、1980年代にカナダで起業。その後カナダ市民権を取得しバンクーバーに生活拠点を置く赤丸が、枠にとらわれずに現在と過去の出来事や日常を綴るコラム。カナダと日本の比較、カナダの特色および文化、社会や考え方など、長年暮らす❝My Canada❞を描写します。