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[#10] 結婚記念パーティの謎解き公演をほぼ1人で作り上げた話【中謎の奥行きと広がり】

夏はコラボもののTシャツばっかり着ます。カナンです。

この記事は前回の記事の続きです。下記のマガジンにこれまでの記事が載っているので、ぜひ最初の記事から読んでみてください。

前回は、中謎の再利用謎を作るときに陥りやすい"穴"について書きました。

今回はその点を踏まえながら、中謎でどんな情報を使って謎を作るかを考えていきます。

要請おさらい

今回考えたいのは、Phase 2の婚姻届を完成させるパートです。

Phase 1【婚姻届を手に入れる】
Phase 2【2人の情報を集めて婚姻届を完成させる】
Phase 3【証人の署名を手に入れる】
Phase 4【戸籍謄本を手に入れる】

ここで行われることは、ざっくり言うと
・2人に関する情報を
・第三者の参加者たちが
・謎を解いて埋める
ということです。

いや〜 改めて見るとカオスな状況ですね。

なぜ参加者たちが書くのか

なぜ本人たちではなく参加者が婚姻届を埋めなければいけないのか。

これは最初の頃から案としてありました。

2人は事故の衝撃で利き手を骨折しているからです。
こんな状態で婚姻届は書けたもんじゃありませんね。

このあたりの演技力は当日に期待するとして、続きを作ります。

なぜ謎を解かなければいけないのか

参加者が婚姻届を代わりに書くにしても、そもそも2人はその会場にいます
なので、個人情報を直接聞きだせばすぐ終わってしまいます。

なぜ謎を解かなければいけないのか、その理由付けが必要です。

そうですね、ちょうど(?)事故にあっているため、記憶が都合よく飛んでいることにしましょう。

このあたりの演技力も当日に期待するとして、続きを作ります。

奥行きと広がり

ここで前回の記事の内容に立ち返りますが、再利用謎は使用しないことにしました。

というのも、Phase 2が始まった段階で手元にあるのは、NAZO役所から渡された謎しかありません。

そして設定上では、NAZO役所から渡される書類はNAZO役所に関係するところのみで完結しています。
書類の外の情報は使用せず、また別の謎から書類の情報を必要とされません。

よってPhase 2からは、その先のみで完結するような謎を制作しなければいけません。
言い換えれば、NAZO役所を介せずにいきなり婚姻届が渡されてもちゃんと謎が解けるように設計をする必要があります。


では、Phase 1と同じような一枚謎にするのか。
それはなんだかつまらないなぁと思うわけです。

一枚謎から次の段階に進んだからには、一枚謎にはない奥行き広がりを作り上げたいと思っています。
(中盤に再利用謎がよく用いられるのも、この広がりを出すためだと勝手に思っています。)

参加者自身のスマホを使う「奥行き」

ふと、ここであることを思い出します。

下見に行ったときに、お二人が
「今回のパーティの写真を上げたりする用に、instagramのアカウントを作ろうと思っているんです。」
「もしかしたら、そこに謎を潜ませることもできるかもしれないですね」
とお話していました。

僕「そうだ。参加者の人たちにインスタにアクセスしてもらって、手元の情報と組み合わせながら解いてもらおう!!

と意気込んだのはいいのですが、またまた一つ問題点が。

ゲームをプレイしているときは、タイムスリップしているため時空は2019年5月1日です。プレイ時より過去ですし、何なら公演を制作しているタイミングよりも過去です。
なので、パーティ用のインスタアカウントにアクセスしてもらったところで2020年以降の投稿になってしまうため、タイムパラドックスが起こってしまいます。そこはやっぱりちゃんとしたい。

となると、残された道は一つ。
お二人に連絡をしてみます。

僕「あと、少し相談なのですがお2人ってインスタのアカウント持っていますか?
公演用にインスタのアカウントを作る件ですが、投稿のタイムスタンプが2020年になってしまい矛盾が起こりそうだなー…と思いまして
もしお2人がアカウントを持っていて2019年5月以前の投稿があれば、その投稿から謎を作ろうかなと考えております。(垢バレしてもよろしければ…)」

お二人の実際のインスタアカウントを使うというアイデアに至りました。

どうやらインスタには投稿のアーカイブという機能があるらしく、一時的に一部の投稿を非表示にすることができるようです。
この機能を使って2019年5月1日以降の投稿を全部アーカイブしてもらい、残った投稿を使って謎を作ることができれば……タイムパラドックスは起きませんね!

約1年分の投稿を全部アーカイブしてもらうという苦行もありますが、お二人には快諾していただきました。とてもありがたいです。


ちなみに裕美さんのインスタを見たら美味しそうな手作り料理の写真しかなく謎制作と飯テロがセットになったのですが、それはまた別の話です。


新しい登場人物という「広がり」

そして、問題はインスタを使ってどんな謎を作るのかということです。

裕美さん太郎さんの2人から謎が出題されるのもなんか違和感だしなあ…と思っていたとき、Phase 3の証人の署名で友人たちをいくつか候補に出そうとしていることを思い出しました。

だったら、その友人たちに謎を出題してもらおう、と思い至ります。


友人たちは記憶が飛んでいるわけでもなく、かと言ってお二人の個人情報をめちゃめちゃ知っているわけでもないので、「◯◯じゃなかったけ?」という曖昧な情報を提示してもらうようにしましょう。

その曖昧な情報と、インスタの情報を組み合わせることで婚姻届を埋めることができる、と。


お二人のインスタを使うことと、お二人の友人を登場人物として出すこと。

具体的にどんな謎にするかはまだ決まっていませんが、どういう形式の謎にするかは決定しました。

まとめ

今回は、Phase 2の中謎をどのような形式で出題するかを考えました。

このシナリオでは、中謎に再利用謎を使うことはできません。
しかしお二人の実際のインスタグラムを見たり、お二人の友人を登場させたりすることで、再利用をしなくても奥行き広がりを感じさせる形式ができたのではないかな、と思います。

次回は引き続き、Phase 2のシナリオの続きについて書きたいなと思います。

ここまでなんとか書き溜めをして毎日更新をしてきました。
しかし、これからしばらく仕事が忙しくなりそうなため、更新ペースが落ちる可能性があります。

気長にお待ちくださいませ。

Photo by 角田大樹

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