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【韓国語勉強中のつぶやきno.2】ハラボジと会った日

前回、K-popにも韓流ドラマにも興味がない私が、
どうして韓国語を勉強しようと思ったのか、簡単にご紹介しました。

そこで、チラッと出てきたキーパーソン、「ハラボジ(彼の祖父)」との
出会いについて、もう少し語らせてください。

彼と付き合いだして半年を過ぎた頃、
彼がお正月に韓国へ里帰りをしていました。

そこで、彼から突然の連絡で、

「すぐに韓国に来て!」と電話。

良くわからなかったのですが、週末を利用し、格安航空を利用し、
ソウルへ向かいました。
初、韓国旅行がこんなに急に実現するとは思ってもみませんでした。

よくよく落ち着いた時に、彼とゆっくり話をしました。
彼のおじいさん(祖父)が、もう長くない。とのこと。
私たちも交際期間は短いものの、いい年齢で結婚を考えていました。
彼は、長男の長男で家を継ぐ立場。
ハラボジに、せめて結婚候補の相手ぐらい紹介しておきたかったそうです。

という、背景で急遽ソウルへ。
空港から車で、彼のご両親に初対面!
全然心の準備できてないんだけど!
(そして、すごい車酔いで今でも吐きそう。。。)
そこで食事をご馳走になり、翌日、ハラボジの町までKTXで向かいました。

着いたところは、ド田舎。
大きいビルはなく、大通りのお店も開いているのか、閉まっているのか
わからないくらい古く、静かでした。

そして、ハラボジのいる病院へ。

98歳のハラボジ
耳も遠くなり、会話のキャッチボールもやっとといったところ。
彼はハラボジに私を紹介してくれました。
韓国語だったので、何と言って紹介したかはわかりませんが、
彼は何回も同じことを大声で伝えていました。
会話がなかなか成り立っていないのは、私でもわかりました。

私は横でつっ立って、その光景を眺めることしかできませんでした。
日本と韓国、歴史的にいろいろありました。
まさにその時代を生きたハラボジの前で、私は硬直状態でした。

すると突然、私に向かって「すわって」とハラボジ。

「えっ?」私と彼は聞き間違いかと思いました。
するとまた、「すわって」とハラボジはベッドの端を指しながら、
私に言いました。

「ハラボジ、日本語が話せるの?」彼が聞きました。
彼もハラボジが日本語を話せるとは知らなかったのです。

私はその瞬間、
嬉しい気持ちと同時に、
ハラボジに昔の戦時中戦後の記憶を呼び起こさせてしまい、
とても辛い気持ちになり、涙を堪えてました。

すると、「さむい?」とまたハラボジ!

ハラボジ、ごめんなさい。

またハラボジに日本語を話させてしまった。
私が韓国語で話すことができていれば、
ハラボジが日本語を話さなくて済んだのに。
辛い記憶を呼び起こさなくて済んだのに。
その時はハラボジの優しさが、逆に辛かったです。

のちに、
彼が家族にその出来事を説明すると、
ハラボジが日本語を話せることは、奥さんであるハルモニしか知らず、
ハラボジの息子たち(彼の父も含む)も知らなかったそうです。

私の大学の専攻は史学で、
米大学でも、戦争史を中心に研究していました。
客観的にアジアの歴史を学ぶことができたのですが、
肌で感じたのは、これがはじめて。

長くなりましたが、
このハラボジとの出会いがきっかけで、
私も彼の日本語能力に甘えず、
少しでも韓国語を学んで、歩み寄ろうと思うようになりまいした。

これが、私の動機です。
今回は、語学学習からそれてしまいましたが、
どうしても皆さんにお伝えしたく、書かせて頂きました。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

G.

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