記者修業@準硬式野球部②
こんにちは。とちぎキャンパる編集室、室長です。
聞き慣れない「準硬式野球」の特徴と魅力をお伝えした前回の
「記者修業@準硬式野球部①」に引き続き、
宇都宮大学 準硬式野球部さんとコラボしています!
毎日新聞に掲載される「とちぎキャンパる」をはじめとしたキャンパる各紙にはコラムコーナーがあります。学生記者が客観性だけでなく自分の感性も文章に込めるコラムを大切にしているのです。
今回から準硬式野球部の部員紹介で、コラム修業を始めます!
第1回は3年・宇那木駿介選手が語った、野球と準硬式野球部への思いです。
頭脳派熱血男 宇那木駿介
大学に入るまで生まれも育ちも、北海道室蘭市。
とにかく美味しいものの多いまち、と笑う顔にだれもが親しみやすさを感じるだろう。
小学校に上がる少し前、偶然出会った小学校3年生のお兄さんが初めて「野球」を教えてくれた。野球への憧れはその年、地元の北海道日本ハムファイターズが日本一になると最高潮に達し、小学校3年生で地元の児童野球チームに所属した。
野球に出合って10年あまり、彼が大学に入って目にしたのは、びっくりするほど自由で、多様で、和気あいあいとした準硬式野球部だった。アウトドアの有資格者、バックパッカー……大学の部活動にしてはゆとりある週3日の練習が後押しするのか、別の趣味や勉強と両立する先輩が多くいた。
このことは今の彼につながる大きなことだった。
今の小岩キャプテンが就任したとき、チームの色が変わった。それは良い・悪いという次元でなく、キャプテンが発する野球に対する考え方の違いだった。メンバーのそれぞれが野球以外にも多彩なため、野球への考え方も十人十色。メンバーの考えや事情を一旦受け入れて、自分の考えを落とし込む。そしてチームの姿を示していくことが宇那木選手が考えるキャプテンの理想像だ。
「わくわくがとまんないの」
記者は今後の意気込みを聞いて驚くことになる。あまりにも理知的な、それでいて野球が大好きな熱血漢だったのだ。
意気込みは?と問いかけると、スマートフォンを確認しながら話す。見ると、部の改善点や新入生の歓迎に向けた準備がびっしり書かれている。しかも改善点から仮説、実際に試したこと、結果、考察などが矢印でつながれた論理的なメモだった。
「部の運営は“実験”みたいに成功するかどうかわからない中、新しいことを試して毎度改善してやっていきたい。自分たちが提案する準硬の姿が、新しいメンバーを迎えてみんなで作り上げていくなかでどういう形になるかって考えるとわくわくがとまんないの。」
しかも単なる机上の空論ではない。準硬式野球部は新型コロナウイルスの流行によって練習はおろか、新入生に会うこともできない中で新しい部の紹介を取り入れている。他団体に先駆けて、「オンライン新歓」を提案し、実施した。
新歓とは、新入生歓迎会の略で、多くの団体が新入生との食事会などを開き、親睦を深める。次期キャプテンが打ち出したのは、ビデオ通話による新歓。部活やサークルの見学ができないうえに、同級生とも会えず、慣れない大学生活に不安を抱える新入生の質問に答えるなど柔軟な対応をとっている。
ヒーロー ダルビッシュ有
よく話し、よく笑う。その明るさや軽やかさ、仲間を思う熱さは野球少年のままなのに、徹底的な思考ぶり。
彼のヒーローに似ている。
野球魂に火をつけたのは、地元の北海道日本ハムファイターズでプレーしたダルビッシュ有投手。現在の背番号はダルビッシュ選手と同じ11だし、高校の文化祭で作ったクラスTシャツでも11を背負うほどの大ファンだ。
ダルビッシュ投手の言葉をふたつ引用したい。
「人に負けるのはいいけど、自分には絶対負けへん」
「練習は嘘つかないって言葉があるけど、考えてやらないと普通に嘘つくよ」
熱さと賢さ。
背番号11のヒーローを心に、宇那木選手と準硬の“実験”が続く。
次回はマネージャー、中山歩美さんにインタビューします!
ぜひご覧ください。Twitter→https://twitter.com/campal_tochigi