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グランジロックの再来! 夫のバンドのビジュアル製作秘話

夫のバンド「riseAbove」のニューアルバムのメインビジュアルを製作しました。

夫は今46歳なのですが、ずっとロックバンド活動をしています。
ジャンルは「grunge(グランジ)」。
「グランジ」とは1990年代前半あたりから、アメリカのシアトルを中心に当時一世を風靡したジャンルで、ロックの新しいシーンを革新しました。
有名なアーティストは、ニルヴァーナ、パール・ジャム、サウンドガーデン、アリス・イン・チェインズなど。
彼らは今までのメタルやパンクのように化粧をして着飾るのではなく、日常の服や破れたシャツ・ボロボロのジーンズでステージに立ち、シニカル且つ絶望を表現するのが主でした。
ニルヴァーナのカート・コバーンがパジャマ姿でメディアやステージに登場していたのは有名な話(でもそれがすごくかっこいい!!)

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そして何といっても、カートをはじめ、レイン・ステイリー、クリス・コーネルなど


メンバーの自殺率が物凄く高い!呪われたかのように!!

最近亡くなったリンキン・パークのチェスターもグランジ出身です。

私は正直グランジはそこまで好きではないのですが(だって、皆こぞって自殺するのは、きっと何かあるに違いない!!)
夫は10代からずっとグランジの虜となっており、東京に出てきてからもずっとバンド活動をしています。


そんな夫のバンドが、去年からニューアルバムの製作に勤しんでおり、ようやく完成しそうで。
夫の活動を応援したく、メインビジュアルを張り切って製作しました。

今回は気合いの入れ方も違く、プロのカメラマンにアー写を撮ってもらっていました。雰囲気がありキマっています。

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アルバムのタイトルは

「Arise(始まる・創める・昇る など)」


その中の一曲「Burning Black Bird」の雰囲気を踏襲してほしいとのこと。
絶望や破壊の中で垣間見る、一筋の希望を歌った曲で。

和訳を見れば、ダークさは一目瞭然

ーーーーーーーーーー
何故俺が欲しいのか
何を俺に望んでるか教えてくれ
何故そんなに欲望に駆られているのか教えてくれ
生きる道を示してくれ

俺を殺すことを望んでたんだろ?
俺をお前の好きなように殺してくれ
そして俺を癒すように感じてくれ
殺しの術を教えてくれ

俺は欲深くていつもハイ
たくさんの嘘から逃れることができない
俺は醜く酷く病んでる
もし逃げることができるなら
ただ逃げることができたら

あの黒い鳥のように
燃え盛る海に飛び込んでいく

あの黒い鳥のように
燃え盛る青空へ飛んでいく
ーーーーーーーーーー


とにかく暗い!!
夫、根暗!!!

大体曲が浮かぶ時は、落ち込んでいる時や、困難の最中に出てくることが多いらしく、さすがグランジの血だなあと。

星野源や米津玄師とは真逆すぎますね。
時代を逆行、どう逆立ちしてもアニメのテーマソングには使われなそうです 笑


よし!そんな世界観をとことん表現しよう!と、意気込んで作りました!
ラフがこちら。

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歌詞に合わせて、燃え盛る海に飛び込んでいけるよう、マグマの上を歩くメンバー3人。
中心には「黒い鳥」をイメージしたビジュアルを。(右にいる鷲人間の羽根というのが裏テーマ)

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壊滅した地球で、神と悪魔が対峙している様を表現しました。
これで大体のイメージを共有。
要望として、下のゼウスをもっと大きくとのこと。

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完成がこちら。

祈る天使や燃えさかる女神、救済を求める手、投下する爆弾など節々に様々なストーリーが見え隠れしています。

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最後の作業は中央の女神。

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女神をどこかに入れてほしいという要望があり、元の素材はこちら。

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これだと甘い感じがしたので「ヒステリックグラマー」っぽく、もっとワイルドになるように加工して、完成です!!

かなり見応え満載な作品となりました!

これ、実は元ネタがありまして。
アメリカのオルタナティブバンド「Incubus(インキュバス)」のPV、「Megalomaniac」の影響をかなり受けています!

いやーーー本当に本当にかっこいい!
このPVはかなりぶっ飛んでいて大好きです!!!
2004年の作品なのですが、全く色褪せず。
コラージュの真骨頂だと思います。

反社会的すぎて、大丈夫かとハラハラもしますが、だからこそロック!!振り切っています!

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昔から夜な夜な夫とPV鑑賞する事が多く、このPVは毎回決まって一緒に観ていました。
なので、夫のバンドのビジュアルを作る際には、絶対にこのPVをオマージュ的なものにしようと決めていました。


曲の世界観に合わせてカモコラージュのビジュアルを作成していくのは、とても楽しかったです。
自分はアーティストというよりは、デザイナー気質の方が強いんだなと思います。

夫との初コラボレーションも良いものでした。

子供が二人いても変わらず夢追い夫婦 笑
きっとこれからもそうなんだろうなぁと。


夫婦には様々な形がありますね。

riseAboveの Webサイトはこちら。よろしければ覗いてみてください!



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