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引っ越しとスランプと

こんにちは!
すっかりすっかりご無沙汰しており、久々の投稿になってしまいました。


今年の4月に横浜に引っ越してから、早5ヶ月が経ちました。


引越し先の横浜市青葉区は、渋谷から東急田園都市線で30分ほどの所にあります。「田園都市」という名の如く、横浜市に入ったあたりから畑や田んぼがポツポツと姿を見せ始め、我が家の最寄駅である田奈駅(←名前からして田の気配)を降りると、一面田んぼが広がっています。

渋谷からわずか30分ほどで、こんな場所があるなんて!!と、初めてこの地に降り立った時は衝撃でした。


横浜は高度経済成長期から東急によって急速に開発されたエリアで。都市計画作りとして、商業エリア、工業エリア、農業エリア、と明確に区分けされているようです。
場所によって全く雰囲気が異なるのが面白く。同じ横浜で育った私が、青葉区との違いにびっくりした理由はここにありまして。

実家のある横浜市港北区エリアは、田園風景風景は全くなく、最近ではマンションが多く立ち並んでいます。


今回引っ越しを決めた理由は色々ありました。

自然を愛する夫は、東京生活に疲れ切っており、去年の秋にストレスで血を吐き入院。その後は住宅街に閉塞感を感じる建物恐怖症に陥っていました。

文字通りヘロヘロの状態、すぐにでも東京から脱出をしたい度数マックスでした。


私も子育てをしていくうちに、野山を駆けずり回っていた子供時代と、娘たちの家で引きこもった生活の違いに憤りを感じていました。
住んでいた杉並区は公園が数ヶ所あるくらい。
森の中で木登りしたり、枯葉で秘密基地を作ったり、木の実や植物をふんだんに使ったおままごとなどの、自身の楽しい記憶からは程遠い環境でした。
また、小学4年生ごろになると、皆受験対策に入り塾に通い始める、東京ならではの教育熱心さにはまるでついていけませんでした。


自然が欲しい!もっとのびのびと子育てがしたい!
私と夫の憤りがピークに達し、引っ越しを決意。

今に至るという訳です。


家族総出の引っ越しは、物量はもちろん、各種手続き、家の売却などの業務処理も大変で。今年の前半は家の事でほぼ終わったみたいなものでした。

さらには夫のド根性精神により、引っ越し業者には頼まず、ハイエースを借りて自分たちで引っ越しをしました!

家族4人分の荷物を自分たちで、しかもハイエースで運ぶとは、どうかしています 爆
杉並区と青葉区を7往復して、冷蔵庫や洗濯機など大物家電も含めて、運びに運び続けました。

いやー、今考えると無謀すぎて、もう二度とできないですね。。


でも、えいやっと引っ越しをして本当に良かったです。
引っ越しって人生変わりますよね。


何より気に入っているのは、都心からも近いのに、こんな自然と戯れる生活ができること。

横浜が生んだ奇跡の場所だなーと。

我が家の裏には森がそびえ立っています。

散歩コースにもなっていて、とても気持ちが良く。

ハクビシンやアライグマなどの小動物が生息していて、夜になると様々な動物の鳴き声が聞こえてきます。

この裏の森はかなりの決め手ポイントでした。


また、このエリアは敷地内で自由にバーベキューができるのです。
前に住んでいた、杉並区エリアだったらあり得ませんでした。

週末になると、そこらじゅうで庭でバーベキューをしている家庭を見かけます。
我が家も週末は、大体外で炭火で肉を焼いてます。
森を見ながらの食事は格別です。

田園風景による四季の変化を感じられるのも素晴らしく。

GW位になると、田んぼに水を一斉にはり田植えがスタート。

夏になると、育った稲の深緑の絨毯が一面に広がります。
青空とのコントラストも素晴らしく。

9月に入ると稲が黄金色に染まり、収穫時期に。
所々に、天日干しをしている田んぼが見えます。

こんな間近に田園と共に過ごした経験がなく、一部始終を見ることができて感動でした。


また、奇跡的に家の近所で畑を借りれることになりました。
仲良くなったご近所さんに夫が畑をしたいと相談したところ、畑を持っている方を紹介してくださっしゃってのです。

なんと無料で!!

いやいや、それはあまりにも!と言うと

「そう?じゃあ森伊蔵3本でいいよ」

という具合。
本当にここは横浜か!?

東京にいた時も、4年ほど練馬の方で畑を借りていたので、経験は豊富。
とはいえ、場所が違うと土も違う。
風土によって育ちやすいものが全然違うことが判明。
ご近所さんのアドバイスをたくさんいただきながら、第二の畑生活が始まりました。

ちなみに、夏野菜にとうもろこしを植えたのですが、山に住んでいる小動物に全て食べられてしまいました。笑


というわけで幸せ満載満載、超満載、ハッピー100%の横浜ライフがスタートしたのです!!


が、、、

人生とは、決して甘くはない

人生とは、問いかけであって
人生とは、その問いかけに応える事であって

故に、
人生とは、試練の連続


制作意欲がまーったく起きない、制作鬱が起こったのです。
コラージュ制作を初めて7年以上経つのですが、ここまで長いのは初めての経験です。

最初は部屋が片付かないからなのかなと思っていたのですが、落ち着いてきた5月になっても、どうも勝手が違う。

集中力が全くなく、常に周りが気になって仕方がない。

仕事デスクに座ろうにも、まったく作りたいものが出てこず。
手を動かすのも億劫で仕方がない。

そんな事をしている間に、1日が終わっていくという。。


そういえば以前、東京から地方の田舎に移住したデザイナーの友人が、引っ越してから全くデザインができなくなってしまったというエピソードを思い出しました。

その友人は、大自然を目の前に、制作するという思考回路がなくなってしまったそうで。

今はすっかり彼女のスランプは解消されたのですが、当時はお先真っ暗で、私はこれからどうやって生活していけば良いのか、、、と夜な夜な泣いていたそうです。


そうか、これなのか!

今では彼女の気持ちがよくわかる。
私は今制作鬱に陥っているのだなと。

幸いなことに、他の商業デザインの仕事は普通にできたので、生活の窮地というわけではなかったのですが。
それでも、自分の人生の一部で、ずっと続けてきたコラージュ制作ができなくなってしまったのは、相当困惑して落ち込みました。


人間というのは自然のほんの一部分なわけで。
広大な自然を目の前に、時にして飲み込まれてしまう。
何かを生み出すパワーが無になってしまう時がある。

夫もその昔、バンドで一肌あげてやろうと片田舎から東京にやってきたわけなのですが。
東京という、人の渦が淀めくコンクリート・ジャングルでもがき続けたおかげで、音楽を制作し続けてこれたと言っていました。

東京という場所は、良くも悪くもストイックに気が張る場所なんだなと思いました。

自然が豊かな場所は、ハングリーな制作マインドにならない。


私は昔から、一通り落ち込んだら開きなおるタイプでして 爆。
もうこうなったらとことん制作するのをやめようと思い、配信ドラマを見まくることに。

ここで、一つのきっかけとなる作品と出逢います。

続きます。



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