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「肖像コラージュ」ロゴ制作秘話

肖像コラージュのロゴを制作しました。

ロゴ制作は昔から好きで得意な方でした。
道ゆく人を見ていると、その人となりが、何となくだけど分かるように、ロゴや書体にも性格というものがあります。
甘め、辛め、スタイリッシュ、ナチュラル、ロハス、奇抜、アンティーク、万人受け、、、、ブランドの数だけロゴがあるというのはまさにそうで、まさに「顔」です。
ロゴというものは、やはりプロが制作すると違います。
きちんとターゲット層に落とし込んだものが完成されています。


バリバリのグラフィックデザイナーだった頃は、雑誌ページを見ただけで、制作したデザイナーが男性か女性か、素人か玄人か、デザインの経験値や得意とする分野などが何となくわかり、見えないその人の雰囲気を感じ取ったものでした。まさにデザイナー霊媒師的感覚 笑。
人というのは物事を突き詰めていくと、霊感はなくとも自然と、その道の見えない領域も見えてくるものです。


ブランドとしてのかなりの重要度であるロゴ、ずっと作らねばと思っていました。そして何となくのイメージはありました。

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渋谷ミヤシタパークの中華屋さん「シャンウェイ」。
この壁を見た瞬間に、こんな感じ!とすぐに思いました。


「肖像画」は昔からあり格式が高いもの。それが現代の表現方法としてこうなるよ、という新しさを感じていただきたく。
あとは、肖像は貴族や王室だけのものではなく「もっと気軽に楽しみましょう!」的な感じにしたいなと思いました。


「新旧が一体となった、親しみやすい、現代に合った、肖像」


それがブランドコンセプトです。
カモコラージュ自体もまさにそのコンセプトで制作しているので、ブランドコンセプト的には一緒なのですが、ここから「肖像」のニュアンスを入れなくてはいけません。
中華屋さん「シャンウェイ」は、青山に昔からある老舗の高級中華。
このロゴの醸し出している、レトロモダンな雰囲気で、大衆的だけど高級感も漂っていて、老舗であるということ。
まさに肖像コラージュにぴったり。少しニュアンスを変えれば絶対にいける!と。



ロゴ制作にあたりの手順は以下です。
まずは、イメージに合う書体をいつくか絞って並べます。
そしてその書体達をじっと見つめて、いらない書体から削除していきます。

最終的にセレクトしたのがこちら。

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今回の場合、一番右の「麗雅宋」書体が一番イメージに近いかなと。

それをそのまま使用するだけでは、あまりにも味気がありません。
ここから自分で一から制作します。
まずはパーツを作っていきます。

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心掛けていることは、あまりパーツを作りすぎないこと。
できるだけ、少ないパーツで展開していく。
「肖像」を分解するとこんな感じです。

何となく形になってきたら、装飾をどうするかを決めていきます。
この作業でも大分ニュアンスが変わっていきます。

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ここが本当に面白く、棒を丸にしただけでも全然雰囲気が変わります。

いろいろ検討した結果、やはりシンプルなのがいいなと。

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そこから、テクスチャをつけます。
右はテクスチャをつける前のもの。のっぺりしていて少々無機質な感じがします。
つけたのが左。
活版印刷を彷彿とさせる、レトロ感漂う感じになりました。


完成したのがこちら。

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自分なりに、納得のいくロゴができました!
ロゴ制作は、まさにコラージュの技法と近いものを感じていて。
日本語の難しい形を一つ一つ紐解いて、パーツに落としこんでつなげていくのが楽しいのです。


なぜロゴと急いで作ったかといいますと、12月に展示を開催します。
場所は渋谷ヒカリエ。

DMに思い切り、肖像コラージュをアピールしたかったのです!

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完成DMはこちら。
これもまた楽しい制作でした^^

詳細は後日アナウンスをさせていただきます!


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