国際ロマンス詐欺の手口を公開!交際相手の振り込み要求に注意
マッチングアプリや婚活サイトを利用している人は、国際ロマンス詐欺に要注意です。
「ロマンス詐欺」とは恋愛感情を利用してお金をだまし取る詐欺であり、投資詐欺や副業・情報商材詐欺につながることもあります。
外国人を名乗ってターゲットに近付き、送金させたり投資に勧誘したりする場合は、「国際ロマンス詐欺」と呼ばれています。
今回は、国際ロマンス詐欺によくある手口と、被害に遭った時にどこへ相談すれば良いかを解説しましょう。
■国際ロマンス詐欺の手口とは?詐欺師はこの方法でお金をだまし取る!
国際ロマンス詐欺の被害で多いのは、あらゆる理由をつけて個人が所有する口座に送金させる手口です。
例えば、次のようなケースが報告されています。
・配送料などの請求
国際ロマンス詐欺では、配送料や税関手数料などを理由に送金を要求する手口が増えています。
SNSやマッチングアプリ、婚活サイトなどで知り合った人と仲良くなり、「近いうちに会いに行く」などと言われることがあるかもしれません。
その時に、「先に荷物を送るので配送料を立て替えてほしい」と言ってくる人物には注意しましょう。
ほかにも、
「代金引換で荷物を受け取ってほしい」
「通関手数料を代わりに支払ってほしい」
と言われることもあります。
また、「プレゼントを贈るので受け取ってほしい」と言われ、受け取ろうとすると税金や手数料の支払いが必要だと請求されるケースもあります。
「立て替えてもらったお金は、会った時に返す」と言われますが、お金を支払った直後に連絡が途絶えてしまうケースが多いです。
・渡航費用の請求
ネット上で外国人と恋愛関係になり、実際に会う約束をしたとしても安心できません。
「すぐにでも会いに行きたいが休暇をもらうために費用がかかる」
「渡航費が用意できないので会いに行けなくなった」
と言ってくる場合があります。
なかには紛争地域に派遣された軍人を騙り、「危険な場所から逃げて一緒に暮らしたい」と迫られることもあります。
そしてその費用を、代わりに支払うよう要求されるのです。
また、世界的人気アーティストを名乗る人物から「誕生日に会いに行くので、渡航費用を支払ってくれないか」と要求される詐欺事件も発生しています。
詐欺師は結婚をちらつかせ、簡単に会えないような間柄、一刻を争う状況であると思わせることでターゲットを扇動します。
お金を振り込んだ後で連絡が取れなくなり、詐欺に遭ったと気付く人が多いでしょう。
・突然の不幸でお金が必要になる
国際ロマンス詐欺の手口として昔から多いのは、病気やケガなどの不幸を理由に金銭の援助を依頼することです。
例えば
「難病にかかってしまい、高額な治療費が必要になった」
「母親が入院したが、入院費が足りなくて困っている」
など、詐欺師はターゲットの同情を誘うようなエピソードを用意します。
大切な恋人が窮地に立たされている、彼(彼女)のために何かしてあげたいというターゲットの気持ちを利用し、お金を振り込ませるのが詐欺師の手口です。
「赴任した戦地で出会った恵まれない子どもたちを助けたい」と夢を語る、軍人を名乗る人物にも注意しましょう。
この場合もお金を振り込んでから連絡が取れなくなり、その後どうなったか全く分からなくなるケースがほとんどです。
・出資・投資の勧誘
国際ロマンス詐欺は、投資詐欺につながる可能性が高いです。
最近はSNSを使って投資に勧誘する詐欺師も多いですが、投資話をする前に恋愛関係になろうとするケースも少なくありません。
まずは結婚を意識させるような間柄になり、その上で「結婚資金のために投資を始めないか」と誘ってきます。
そして偽の投資サイト・アプリを紹介し、資金を自分の口座に振り込ませるのが詐欺師の手口です。
「海外のファンドなので、僕が代わりに投資してあげる」と提案する場合もありますが、実際に運用されることはありません。
始めてから数ヶ月の間は利益が出ていると確認させ、ターゲットの信頼を得る手口も多いです。
より深く信じ込ませるために、最初の数回は利益を引き出して見せる場合もあります。
しかし、徐々に
「口座が凍結されてしまったので解除のための手数料がかかる」
「出金するには先に所得税の支払いが必要」
だと言い出し、金銭を要求し始めます。
それまでに利益が出て、実際に引き出せていたので信じてしまったという被害者も多いです。
詐欺師から提供された投資サイト・アプリが本物と酷似していることも多く、画面上では利益が出ていると確認できるため、連絡が取れなくなるまで詐欺に気付かない人がほとんどでしょう。
・プリペイドカードの購入を依頼
国際ロマンス詐欺師には、「妻と死別して幼い子どもを一人で育てている」と話す人物も多いです。
結婚前提の付き合いにまで発展すると、
「生活が苦しいので援助してほしい」
「子どもの誕生日プレゼントを買ってやりたいがお金がない」
などと金銭を要求してくるようになります。
このようなケースでは、口座への送金よりもプリペイドカードの購入を頼まれることが多いです。
一度承諾すると、家族が誕生日を迎える度に要求され、どんどん金額も大きくなっていくという特徴があります。
子どものプレゼントくらいならと簡単に受け入れてしまう人も多いので、気を付けましょう。
プリペイドカードの購入要求は国際ロマンス詐欺だけでなく、さまざまな詐欺の手口として用いられています。
相手が外国人を名乗っていたが、実際は日本人だったという事件もありました。
SNSやマッチングアプリ、婚活サイトでは偽のプロフィール情報が登録されている場合もあるので注意が必要です。
■国際ロマンス詐欺に遭ったらどうすれば良い?
国際ロマンス詐欺に遭ってしまった、交際中の外国人が国際ロマンス詐欺師かもしれないと思った時は、次のような機関に相談しましょう。
・法律事務所
詐欺によってだまし取られたお金を返してもらうには、法律事務所に相談しましょう。
法律事務所では、所属する弁護士に返金請求の手続きを依頼することができます。
弁護士の職権により、官公庁や企業・団体・組織に情報開示請求を行えるのがメリットです。
電話やメールのほか、LINEでも無料法律相談を行っている法律事務所があります。
詐欺事件の内容によっては返金できない場合もありますが、
「被害金が全額返ってきた」
「弁護士の交渉によって納得いく条件で示談できた」
というケースも多いです。
詐欺師の身元が分からない、詐欺かどうか判断できないという場合でも対応できる可能性があります。
国際ロマンス詐欺を疑ったら、まずは法律事務所に相談してみましょう。
・警察・サイバー犯罪窓口
警察では、詐欺被害の相談や被害届の提出を受け付けています。
刑事事件として認められれば、国際ロマンス詐欺師の逮捕や検挙のための捜査も可能です。
ただし、証拠が十分でない場合は被害届が受理されず、刑事事件には該当しないと判断されれば「民事不介入」となり捜査はできません。
また、警察が詐欺師を逮捕したとしても、お金を取り戻してくれるわけではありません。
サイバー犯罪相談窓口も全国に設置されていますが、警察内にある組織なので基本的には同じ仕組みとなっています。
相談受付はできますが、詐欺被害金の返金請求については取り扱っていません。
・消費生活センター・越境消費者センター
消費者の生活を守る機関として、消費生活センターが設立されています。
国際ロマンス詐欺により投資をしてしまった、副業・情報商材を購入してしまったという場合は消費者センターに相談しましょう。
越境消費者センターでは、国際的な消費トラブルについて対応しています。
海外口座への送金や、海外サイトによる詐欺被害の相談が可能です。
お金を振り込んだ後で相手と連絡が取れなくなった、どこに送金したか分からないという場合は、状況整理のために消費者センターに相談してみると良いでしょう。
ただし、消費生活センターや越境消費者センターは、返金のために動いてくれる機関というわけではありません。
基本的には消費者への注意喚起や法改正のための統計資料作成を通して、詐欺被害の未然防止を図るのが主な仕事内容です。
相談員が事業者と交渉し返金されたケースもありますが、国際ロマンス詐欺では相手方が特定できない場合も多いので可能性としては低いでしょう。
国際ロマンス詐欺による被害金を返金してもらうには、法律事務所に相談するのがおすすめです。
詐欺事件に該当するか、返金請求が可能なケースか判断してもらうこともできるので、まずは無料法律相談で話を聞いてもらいましょう。
■国際ロマンス詐欺に強い法律事務所に依頼しよう
国際ロマンス詐欺に限らず、相手の口座に振り込んでしまった場合は一刻も早い口座凍結が最も有効な手段となります。
法律事務所では、弁護士の職権により銀行口座に対して資金移動制限要請を行うことが可能です。
口座凍結のタイミングによっては、残高が残っている場合があります。
被害回復分配金の申請を行えば、だまし取られたお金が全額返ってくる可能性もあるでしょう。
それにはできるだけ早い調査、詐欺師や振込口座の特定が肝心です。
特に国際ロマンス詐欺に強い法律事務所では、外国人詐欺師・海外詐欺グループの身元特定も得意としています。
他にも、投資詐欺やSNS・マッチングアプリ詐欺、婚活サイト詐欺に特化している法律事務所が強い味方になるでしょう。
詐欺師との示談交渉、返金請求も法律のプロである弁護士に任せることができます。
自分で直接交渉し、詐欺であると認めさせようとしても専門知識がなければ困難です。
言い逃れされ、自分にも非があるような言い方をされて泣き寝入りする人も少なくありません。
国際ロマンス詐欺の被害に遭った時は、できるだけ早く法律事務所に相談しましょう。
口座への入金を確認すると、ほとんどの詐欺師は口座から出金し資金を持ち逃げしようとします。
迷っているうちに返金される可能性がどんどん低くなってしまうでしょう。
国際ロマンス詐欺かもしれない、急に連絡が取れなくなったと気付いた場合は、証拠を揃える前にとりあえず法律事務所の無料法律相談窓口へ連絡してみましょう。