令和5年6月9日金曜日(旧暦卯月廿一日) 田の守りをするということ 自分の中に全てがある 鹿を素手で 蛍
5時30分起床。
夫7時からドローン。
(俵山地区の薬剤散布の仕事。早めに除草剤を撒く地区があるため)
その前に築地の水廻りの点検。
この築地(ついじ)の田、1.6町ある。
植えているのは飼料米。
ここの田を管理している人からの下請けのような仕事になるが、わたし個人としてはあまり気がすすまないところでもある。
1.6町の田の守りをすることは、かなりの時間と労力・体力を使う。
その力は、もっと本来やるべき農のことや、自分たちのことに使って欲しいと思う。
そこらへんがなかなか噛み合ってない部分、というか、夫も最近少し考えが変わってきたのか、来年はやり方を考えるという。
地域の耕作放棄地を増やさないことが大切なのではない、この地球上の生命体の小さな一つとして、あるべき姿でやるべきことを小さく淡々とやっていきたい。
洗濯・掃除。
夫は先に朝食をとったので、家事がひと段落してわたしも朝食。
いつものように食パンに豆乳丸パン、牛乳で淹れたチャイと蜂蜜ヨーグルト。
一昨日、アツコさんにいただいたゴーヤの苗を植える。
アツコさんはいろんな野菜を育てていて、週末には小さなお店を開いてらっしゃる。
なんでも上手で、トラクターも自在に操る。
畑に植えたのは4株。
夫は、この畑ではゴーヤが育った試しがないという。
昨年植えたゴーヤも小さなものが2〜3本だったかな。
ただ、自然農として草と共に土を豊かにしている最中なので、そこら辺はまあ出来なくてもいいんじゃない?と思っている。
夫のお弁当の準備。
ドローンが何時に終わるか未定なので、お弁当を里山ステーションへ持っていくことにした。
それにしてもなんだかダルい。
何にもしたくない気持ちが強い。
けど、動き出すとそれも薄まりいつの間にか忘れるので、ほんとに今の時代は自分が動くことのみだな、と感じている。
11時30分頃お弁当を持って出る。
梅のおにぎりとふりかけのおにぎり、海苔の卵焼き、ひじき煮、ブロッコリーとキャベツのサラダ、塩サバ、鹿ハツの大和煮と茄子の辛子漬けに卯の花のお弁当。
ちょうど夫と交差点(俵山で唯一の信号機)で行き交う。
結婚する前に、よく偶然会ったのを思い出す。
狭い村なので当然かもだけど、勝手に俵山の神様が引き寄せてくれたと思っている。
お豆腐の仕込みをしながら、自分用に取っておいたお弁当のチョコチョコを食べる。
お豆腐、かなり水を少なくして濃厚な豆乳をとってにがりを入れるが、あまり固まらない。
なかなかお豆腐つくり、上手くいかないなぁ。
チャレンジあるのみ。
なんか今、本を読んだり誰かの意見を参考にしたりとか、人の話を聞いたりを全くしたいと思わない。
これは転機のときに訪れる現象でもあるそうで、とにかく自分でやるしかなくて、今までとは全く違う展開が訪れるのだろう、とは感じる。
けど、先の見通しが見えないモヤモヤ感も持ちつつで。
流れに身を任せながら、わがままにいこう。
おやつに蜂蜜ウイスキーケーキ、アイスボックスクッキーの生地などを仕込む。
最近クッキーが気になる。
美味しいクッキーをひょいとつまむのは楽しいから。
今やっている実山椒の種取りが終わって、粉に挽いたら山椒クッキーを焼いてみたい。
お向かいのヒデさんが、貝の「ニナ」を持ってきてくれる。
ここら辺ではよく食べるそう。
茹でで、巻貝なので食べやすいようクリップを改造した楊枝まで添えて。
いろんな物々交換が成り立っていて、それでもいただくことの方が多い。
感謝です。
ありがとうございます。
夫がヘロヘロになって帰宅。
ドローンの前に、田に入った鹿を素手で捕まえたり、罠の鹿や網にかかった瀕死の鹿のことなど、今日も盛りだくさん。
いろいろ話してくれるけど、どうなってるのか頭に入ってこない。
結局何頭の鹿のことをしてきたんだろう。
自家製酵母のチョコマフィンを、米粉に変えて試作。
焼き立てを二人で食べてこれも良い感じかなと思うが、冷めてから焼き直しをしてどんな印象になるか検証しよう。
夫は少し休んでスクールバスへ。
今週も予定より一日多く、高校生の送迎の運転手。
皆さん忙しいので夫の出番も多い。
アイスボックスクッキーを焼いて、今度のパン販売の準備など。
(メニューを決める。これが実は一番重要なところかもと思っている。ここが自分で納得出来ればあとは淡々とやるのみ)
薪風呂も沸かし始める。
外の蛍の様子を見に出ると。川下の方で上の方に飛び交いながら、フワーフワーと光ったり止んだりと幻想的な光景を見れた。
ずっと見てると夢の中のような、ちょっとこの次元から離れるような感覚になる。
21時近くに夫帰宅。
お風呂に入りながら窓を開けると、少し遠いけれど蛍たちの光が眺められる。
電球の場所やワットを変えたのもあり、お風呂場の採光も雰囲気よくなって、最高の旅に来てるみたいだね、と話す。
夕ご飯は鹿のボロネーゼを使ったドリア、ブロッコリーとゆで卵のサラダ、蒸しじゃがいもに先日ウメモトさんにいただいた自家製アンチョビを添えて。
それと玉ねぎのポタージュスープと、ヒデさんのニナ。
お腹いっぱいになった。
ここからは後日の追記になりますがこの日、自然農の川口由一さんが亡くなられたそうです。
ご冥福をお祈り申し上げます。