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マイナ保険証、Q&Aあれこれ

 私は、日頃からマイナンバーとマイナンバーカードの情報をよく検索しています。これは、国が発信している内容を国民が受け取った時にかなり温度差というか、受け取った内容の理解に差があるというので、いわば観察対象として興味深いという意味で日頃から確認するようにしています。間違った情報があれば、直接指摘することは少ないですが、その内容をnoteの記事などにも取り上げています。

 今回は、非常に良い記事が出てきていましたので、皆さんに共有したいと思いました。

 キャッシュレス関係の情報を発信しているジャーナリストの方が、マイナ保険証についてQ&A方式でかなり詳しく書かれています。Q&Aの項目としては17個あり、皆さんがマイナ保険証に疑問に思われるだろうという内容がほぼ掲載されていると言ってもいいかと思います。

 テレビや新聞などで、来月2日から紙の保険証が廃止し、マイナ保険証に一本化するということで、どうしたらいいの?という疑問がある人も多いかと思います。実際には来年12月1日までは紙の保険証は使えるんですが、煽り文句の一つとして「紙の保険証廃止」とそのように報道されていることがほとんどです。
 その辺りも丁寧に書かれているので、長い記事の内容ですが一度目を通していただくといいのでは、と思っています。

 以下では、その中から興味深かったところを補足しながら説明します。

Q5.なぜマイナ保険証は毎回提出?

 これ、マイナ保険証に反対されている方がよく使われるマイナ保険証のデメリットです。しかし、これはそもそも紙の保険証自体も毎回提出するというのが法律で決められているのをご存知ない方が言われる内容ですね。そのことについては記事でも以下の通り書かれています。

本来、健康保険法施行規則の規定では、健康保険証を毎回提出することになっています。それが慣例的に免除されているだけなので、健康保険証(資格確認書)でも毎回のオンライン資格確認で返戻が減るということであれば、毎回提出にしてオンライン資格確認をしてもいいかもしれません。このあたりはコスト効率との兼ね合いでしょう。

 これは元々、1家族に1通健康保険証が配布されていたというものが不便であったために、慣例的に月1回の提示、となっていただけだったと理解しています。今の1人1枚保険証が配布されるというのは結構最近のことです。私が学生の頃(30年ほど前)はまだ1家族1通でした。大きなサイズの保険証だったことを覚えています。
 1家族1通なので、母、父が同時に別の医療機関へかかるという時にも結構不便であったために、どちらにしてもレセプト請求は月1回ということもあり、月初めに1回だけ確認するということで習慣化されてしまいました。このことについては、医療機関の人もブログなどで同様の内容を発信しており、今現在は1人1枚だから毎回提示するようにして欲しいと言われています。

Q6.マイナ保険証のメリットは?

 反対派の人は、処方薬の情報は1ヶ月遅れだからメリットがないと言われることが多いです。マイナ保険証反対派の荻原博子さんも、よくそのことについて言及されていますね。
 しかし、今後、普及するであろう電子処方箋を使用することによりリアルタイムでデータが反映されるようになります。導入している薬局は結構多いのですが、残念ながら、医療機関の導入がまだ進んでいません。そこが進めば、反対派の人が言及されている1ヶ月遅れというのはほぼなくなるでしょう。

Q7.マイナ保険証はトラブルで「●」表示?

 実は、私もこれやられました。1月から短期で働いた派遣の仕事が2ヶ月過ぎてしまうため、最初から会社指定の保険組合への加入が必要でした。加入先は、全国健康保険協会、いわゆる協会けんぽです。
 私の苗字には「しんにょう(辶)で思いつく漢字一文字を書きなさい」と10人に問えば、ほぼ10人とも書くであろう漢字が含まれています。その漢字が●になったのです。国民健康保険に加入していた時には通常通りその漢字が表示されていました。
 思いつくこととして、協会けんぽで無理やり1点しんにょうの漢字を入力したのではないかということです。
 これわかる人いてると思いますが、Windows XPからWindows Vistaに変わった際、今までの1点しんにょうが2点しんにょうに変わりました。単に標準で入っているフォントの表記が変わっただけなんです。JIS2004で変更された内容をフォントに反映したということです。
 ただし、名前などの漢字にこだわりがあると、2点しんにょうが気に入らないという人もいるはずです。おそらく協会けんぽはそのような人に配慮したのではないかと考えています(もう協会けんぽから抜けたので実際どうだったのかは聞くことはできませんが)。
 通常Windowsなどでは2点しんにょうしか入力できませんが、ある方法を使うと1点しんにょうの漢字を入力できるのです。そうやって入力した結果が、●になったのではないかと考えています(もしくは●そのものを入力したか)。
 基本的には、マイナ保険証というかオンライン資格確認等システムに登録する際の名前や住所などは、人間が判断できればいいだけであるため、1点だろうが2点しんにょうだろうが気にしなくていいのですが(カタカナなどでも可能です)、それを協会けんぽ側が理解できていなかったのではないかと。これはいずれ組合側に周知徹底すれば改善されるのではないでしょうか。

Q9.マイナ保険証で個人情報が漏洩する?

 これ多くの人が勘違いしている点ですね。詳細は記事に書かれているのでそれを読んでいただくとして、役所に知人が勤めているとマイナンバーを知られると色々と調べられるという真しやかなデマが流れているのも、そう言った不安を後押ししているのでしょう。
 ちょっと記事の内容では厳密に書いてあるため小難しく読めるのですが、要はマイナンバーを知ったところで、検索キーとして直接使用できないと理解していただければいいかと思っています。
 あと、よくある間違いで、マイナ保険証を設定しない限り、マイナンバーと健康保険関連の情報が結びつかないと思っている人が多いです。おそらくマイナ保険証反対派の荻原博子さんや堤未果さんなども発言されている内容を見る限り勘違いされているようです。
 そんなことはありません。あくまでもマイナ保険証というのは、カードに含まれている証明書のシリアル番号と健康保険のデータベースの個人とを結びつける役割しかありません。健康保険組合に登録されている情報にはマイナンバーが記録されており、マイナ保険証を設定しててもしていなくても、すでに組合側ではマイナンバーと医療情報は紐づいているのです。

Q14.災害や停電時に医療費が10割負担になるの?

 しつこいぐらいに反対派が言っていることですね。停電時にはマイナ保険証を読み込めないんだから、従来の紙の保険証の方がいいんだということを。
 そもそも、停電が発生した時には、電子カルテやレセコンと呼ばれる機械なども止まってしまうため、外来の受付はストップすることが多いです。
 災害時には別の対応がされるため、紙の保険証の有無にも関わらず、医療を受けることもできるのがほとんどなので、災害や停電で紙の保険証とマイナ保険証で違いが出てくることはほぼありません。
 ただし、保険組合の名称や記号、番号などが必要になる時があるため、すぐに回答できるようにしておいたほうが無難かと思います。常にスマホにはマイナポータルからダウンロードした「医療保険の資格情報」のPDFを取り出せるようにしておきましょう。

 以上が、記事の内容で気になったQ&Aの補足でした。
 12月2日までわずかしかありません。おそらく、テレビや新聞などでは、不安を煽るような記事が出てくるかと思います。視聴率のため?PVを稼ぐため?なのかは分かりませんが、メディアは不安を煽ることが仕事のようです。ただし、上の記事を読んでいただければ、多くの不安は払拭される可能性があるため、一度読んでおいて損はないかと思います。

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