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UR賃貸住宅の団地へと引っ越しました

 私の現状は、最初の投稿記事内容とほぼ変わりません。

 基本は無職ですが、たまに短期の仕事をするという具合です。その生活をして丸4年経過しています。身寄りとしては、母が大阪市内の市営住宅で暮らしております。今年で83歳ですが、認知症に片足を突っ込んでいることもあり、毎朝薬の服用確認の電話と称して安否確認をしている状態です。あと兄もいますが、奥さんの実家に転居したため、遠く九州に暮らしています。

 もともと、私が実家を出たのは28歳と遅く、福島区に新築マンションを購入して住んでおりました。その後、心斎橋に安い新築マンションができたので、そこに住み替えて(買い替えて)15年ほど経った2020年に、今大阪では話題のウメキタに程近い中津という場所に移り住んで5年近く経過したところで、事件が発生しました。
 いえ、事件という大層なものではありません。移り住んだ中津のマンションは賃貸です。賃貸マンションにしたのは、今後、もしかすると施設に入る可能性があるため、その際、分譲マンションだった場合に売却ができるのかなどを考えたとき、賃貸だった方が気が楽だろうという思いで賃貸にしたんです。

 5年近く経過したところで、マンションのオーナーが突然変わってしまいました。以前は不動産を生業にしていない会社が持っていたのが、今度は不動産を生業にしている会社へと譲渡されました。これで何が変わったかというと、チェック体制が厳しくなりました。マンションの住人の勤務先や連帯保証人等のチェックです。当初、引越しした年の更新時も気にはしたのですが、特にその辺りのチェックが甘かったため(不動産を生業にしていない素人オーナーであったため)、なんとなく更新をしながら5年目を迎えようとしたところで、オーナーが変わりました。そうしたところ、更新時のチェックが厳しくなり、ああ、このまま誤魔化しながら住み続けられないなと思ったのです。
 特に連帯保証人です。母の歳も83歳と高齢で何かあった際(施設に入り連帯保証人としては不適切と判断された場合や死亡した場合など)、どうしようもなくなってしまいます。兄もいるんですが、兄には頼りたくないという別の事情もあり・・・。

 いきなりチェックが厳しくなるとは予想もしておらず、慌ててしまいました。そこで、保証人が必要なく、無職でも可能な物件を探す、という無理難題な不動産物件探しが始まりました。最悪は、安い中古物件でも購入するかと思ったぐらいです。
 そうしたところ、1年間の家賃を一括で支払うことで無職でも入居出来たというブログの記事を発見しました。そうです。UR賃貸住宅に関するブログでした。
 もともと、URは礼金・更新料ゼロ、保証人必要なしということは知っていましたが、無職でも入居可能というのは初めて聞いたので衝撃でした。

 そこからは、URの物件探しが始まりました。その物件探しで判明したことが面白い、というか実に興味深いため、トピックに分けて紹介します。皆さんの参考になれば幸いです。

リフォーム、リノベーション物件も数多くあり

 UR賃貸住宅の物件は全国に数多くありますが、その多くは昔ながらの団地をもとにしたものです。最近の物件で確かにタワーマンションのものもありますが、それは数としてはあまり多くありません。
 その昔ながらの団地のまま賃貸住宅として提供しているのではなく、リフォーム、リノベーションして提供しています。面白いのは、団地1棟丸々リフォーム、リノベーションするのではなく、賃貸契約が切れた空き物件をリフォーム、リノベーションしていくわけです。したがって、団地によっては、昔ながらの部屋のままのものもあれば、最新の住宅設備に変えられた部屋もあるという作りになっています。
 私が内見した物件でたまたま掲示板に貼られていたとある部屋の工事期間を見てみました。通常、民間の場合はハウスクリーニングが1週間ほど入るというのがほとんどですが、私がみたのは丸々3ヶ月工事するというものです。おそらくその3ヶ月で部屋の中身をリフォームするのでしょう。
 このあたりは民間の不動産との違いではないでしょうか。よって、UR賃貸住宅=古臭い団地、というイメージは違った認識かなと思います。

家賃は決して安くはない

 上に書いた通り、基本的に空き物件を賃貸に貸し出す際に、リフォームが必要かどうかを判断し、リフォームが必要であれば、リフォームを行うということをしています。そのため、今URで賃貸物件を探して内見した場合、比較的新しい設備があるな、というイメージがあるはずです。それがそのまま家賃に跳ね返ってきます。
 民間の場合、40年前に建てられたマンションなどの場合、家賃もそれなりに安いケースが多いかと思います。それは大抵、部屋をリフォームして最新の設備に置き換えて貸し出すことが少ないからです。URの場合は、リフォームをして、新しいマンションとの差を縮めようとするため、家賃は他のマンションと同等、もしくはそれよりも高いというケースがほとんどです。高いというのはなぜかと言えば、昔ながらの家族構成を意識した大きさの部屋が多くあり、若干広めに作られているというのがそのまま家賃に反映されるからです。
 UR賃貸住宅=家賃が安く低所得者層に重点を置いている、という誤解があるようですが決してそんなことはありません。家賃が安くという点はどちらかといえば、UR賃貸住宅を公営住宅と勘違いしているための発想ではないでしょうか。

入居審査は結構厳しい

 ここは結構見落とされがちな点です。保証人がいらないという点で、入居審査も甘いのでは?と思われがちですが、そんなことはありません。

 一般的に、収入の3分の1程度が家賃の基準と言われていますが、UR賃貸住宅の場合は、さらに厳しいものとなっています。入居希望物件の家賃の4倍以上の収入がなければ審査が通りません。
 また、日本国籍を持っているか、永住権を保持している(もしくは入管法で決められた中長期在留者)外国人の方しか入居できないです。よって、数年程度の短期滞在の外国人が住みたいと思っても、よほどのことがない限りは無理でしょう。そういう点では、外国人によるトラブルはほとんどないと思ってもいいかもしれませんね。

 リタイアした人であれば、敷金+1年間の賃料を前払いするか、賃料の100倍の貯蓄があるという証明をすれば、収入基準を満たす必要はないというのも魅力の一つです。私の場合は、10万円程度の賃料であったため、1,000万円の貯蓄があることを証明できればいいのですが、あちこちに分散してしまっているために証明書取るだけでも結構なコストがかかる、ということと期限までに全て揃えれるかということがあり、敷金+1年間の賃料を前払い、という選択をしました。

人気のエリアはすぐになくなる

 人気のエリアの物件は、常にホームページで確認しておかないと、すぐになくなるケースがほとんどです。大阪はまだマシですが、どうも東京は瞬殺のようですね。
 オンラインや電話で内見の予約を取ることができないため、必ず現地へ出向く必要があります。よって、大阪から東京へ転勤するために、UR賃貸住宅に住みたいというのはほぼ不可能かもしれません。兵庫から大阪へというケースもかなり厳しいと思ってもいいかもしれませんね。内見の時間がなくても気になる物件があれば、現地に行って、内見をする権利を得るようにしましょう。内見をする権利をもらえれば1週間は他の方は内見することができないことになります。内見をしない限りは、契約ができないので、まずは気になる物件は現地で押さえておきましょう。

駅近物件はあまりありません

 マンションの売りの一つとして、都心へのアクセスの良さや駅から近いということがありますが、残念ながら、多くのUR賃貸住宅の物件はさほど駅から近いわけではありません。また、バスを使用して最寄りの駅まで向かうという物件も多くあります。
 大阪の淀川沿いにある、タワー型のUR賃貸住宅ですが、気になったものの、最寄りの駅までは20分近く徒歩、もしくはバスで別の駅まで向かうという選択しかありませんでした。最寄りの駅は、阪神の主要な路線ではないため、大阪の中心である梅田に出るにもちょっとひと工夫がいるなど、とにかく便が悪いというものです。結構、このような物件も数多くあるので、物件選びもかなり慎重になる必要がありそうです。

インターネットが使えると言ってもさまざまなので気をつけて

 UR賃貸住宅の建物は昔ながらの団地ですが、最新の設備が使えるようになっているケースが多くインターネットも使える物件が当たり前のようにあります。
 ただし、まだ多くの物件ではCATVのネット回線か、VDSLでのネット回線が主流で、光回線が引かれているというのはまだ多くないかもしれません。光回線が引かれていても、棟ごとに状況が違うため、1号棟、2号棟は引かれていないが、3号棟は引かれている、というケースもあるのでしっかりと確認しましょう。
 私は最初、CATV回線を使ったネットでも問題ないだろうと思っていましたが、よくよく調べてみると、20Mbps程度が出たらいいところという話を聞いて、慌てて物件をキャンセルしたということもあります。VDSLしかないところもあまりお勧めできません。

 あと、光回線が引ける場合でも、宅内の配線が微妙なこともありますので、気になるようであれば内見時にしっかりとみてみましょう。
 現在私が住んでいるところも、その宅内の配線が微妙なところです。キッチンの横にインターフォンがあるのですが、その上あたりに「FTTH取り出し口」というボックスがあるなぁ、と内見時に気にはなっていたのですが、いざ回線工事をしてもらうとやはりその場所からしか光回線を出せないということで、キッチン横から光回線を出すということになってしまいました。
 そのため、当初設置してもらった時の状況は以下の写真の通りでした。

キッチン横の光回線

 さすがにこのままではまずいと思い、ONUと無線LANルーターを収めることができるボックスはないかと探し、現状、以下のようになりました。

ニトリで販売しているトイレ・サニタリー3段ワゴンというものでONUと無線LANルーターを納めました

 以上、私がUR賃貸住宅へ住むにあたり、ちょっと気になった面白いと思った点を挙げてみました。

 来年で55歳になる独り身の男性が、セミリタイアという自由な生き方を選択するとなると、選択肢が色んな意味で狭くなってしまう住まいについて、今ベストな選択は何かと1ヶ月ほど考え抜いた結果、UR賃貸住宅に住むという結論になりました。
 同じようなセミリタイアの人にも選択肢として有効かと思いますので、UR賃貸住宅をそのイメージ(古臭い団地など)で敬遠していた方は一度、物件を検索して内見をすることをお勧めします。イメージがかなり変わるかと思います。

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