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何度も書いているがマイナンバーとマイナンバーカードは別物
経済アナリストの森永卓郎氏が以下のような記事を書いていました。
この中で以下の内容が書かれています。
私は目下、がん闘病中でいくつもの病院に通い続ける身だが、いまも紙の保険証を使っている。それで不便を感じたことがなく、マイナンバーカードの提示を求められたこともない。現行のままで何一つ問題ないし、誰に聞いても現行の保険証で困っているという声は聞いたことがない。マイナ保険証への全面切り替えは非現実的な政策にしか見えない。
そりゃそうです。患者に従来の健康保険証を出されて不便を感じるのは、病院(クリニック)の窓口担当者ですから、患者側は不便を感じることはありません。現行のまま何一つ問題ないと思っているのは患者側です。森永氏は病院側の意見を事細かく聞いた上でこの記事を書いたのでしょうか?
その後に、このような文章が書かれていました。
にもかかわらず、政府がマイナ保険証を強制するのはなぜか。ひとつは国民からの税金収奪の効率化だろう。金融機関の預貯金口座に紐づけされたマイナンバーカードに健康保険証を一体化させることで、税務調査に活用して増税に繋げる思惑が透けて見える。
なんか馬鹿の一つ覚えのように、マイナンバーカードで税務調査に活用って・・・。本当に何も理解せずデマ記事を書いているんだなぁと改めて思います。私の記事を遡って見ていただくと分かるんですが、マイナンバーカードとマイナンバーとは全く関係もなく、何度も言っている通り、カードの裏面にマイナンバーが記載されているから便宜上そう呼ばれているだけです。
マイナンバーカードは、本人が本人であることを証明するための公的個人認証の証明書(JPKI)が入っているIDカードです。これを持ったからといって、税務調査に使われたり、銀行口座の調査に使われたり、図書館で何を借りたかなんて調べられたりしません。あくまでも「国があなたはあなた本人です」とお墨付きをくれている証明書が含まれているIDカードなんです。
その昔、身分証明書が欲しいがために、運転するかどうかわからない運転免許証を20万なり30万円もかけて取りにいった人も多いかと思います。今そんなことをしなくても、手軽に身分が証明できるものを国が無料で発行してくれるのです。それがマイナンバーカードなんです。
noteを見ていると、以下の内容を書いていた人がいました。
マイナカードの元々の発案は、納税状況を含めた個人資産の把握の1元化をするためという話だったと思うけど
それ、マイナンバーですから。マイナンバーカードとの目的とは違いますよ。何でこんなにも国もマイナンバーとマイナンバーカード違うということを言い続けているのに、勘違いする人多いのでしょうか?やはり付けられた名前(愛称)が悪いのでしょうか?
かと言って名称を変更すれば変更したら、国はカードの目的を誤魔化そうとしているという反対派がゴロゴロと出てくるんだろうなと容易に想像もできます。
では、何故こんなにもマイナンバーカードを国が国民に持ってほしく、また使って欲しいと思っているのでしょうか?
noteの有料記事で「国がマイナンバーカードを推し進める理由はこれだ!」というような記事を幾つも読むのですが、いつも的外れな記事で、結局マイナンバーとマイナンバーカードをごっちゃにした内容の記事に行き着くんですよね。
何度も言いますが、マイナンバーカードは国が国民に無償で提供する公的個人認証の証明書が入ったIDカードです。
これを国が推し進める理由は単純です。
個人情報を共有するための仕組みづくり(電子カルテ情報共有サービスなど)をする上で個人を特定するための仕組みが必要だったため(従来の保険証では顔写真すら入っていないため個人を特定できなかったため)。プライバシー保護のため、個人を確実に特定する必要があります。
今後(具体的には2040年)、役所で働く職員数の減少により、従来のような市民サービスを提供できなくなることによる、オンライン申請を充実させるため。
もしかすると、他にも推し進めるための理由があるかも知れません。私がここ数年、マイナンバーカードの動向を見ている限り、この2点が現状国がマイナンバーカードを推し進めたい理由であろうという推測のもとで書いています。もし、違うという意見の方がいらっしゃいましたら、コメントをお願いします。その際、マイナンバーとマイナンバーカードの違いを当然理解されているものとして読ませていただきます。
元の記事の内容に戻りますが、そこそこ名の知れた人にはちゃんとマイナンバーとカードの違いを理解してもらいたいものです。そして、森永氏のようなデマ記事を書かないようにしていただきたいものです。