
巡礼7日目ロスアルコスSTART 【救世主】
9月10日
前日膝が治っていますように…と思いながら寝たのですが案の定痛いままでした。
歩いている途中に痛くなることはあって朝起きてすぐに痛いことはなかったので悪化してきたかなぁ…と不安なまま7時に出発しました。
私の直感がログローニョへ向かえと言っているので休みません気合で進みます。
それでも痛いものは痛いのでベンチを見かけたら座って休憩を繰り返して少しずつ少しずつ進みます。
とある街でベンチに座ってボーっとしていると
なんと
日本語が聞こえてきました!!!!
もうこれは強調せざるを得ません。笑
2人の母娘のようで娘さんの方は私よりひと回りほど上に見えました。
カミーノが始まってからまともな会話をしていなかったので日本人と出会えたことが嬉しすぎて「あの!日本人の方ですか?!」と思わず声をかけると、「そうですよ〜!あなたは1人で歩いているの?」と何回か会話のキャッチボールができました。
でもいつまでも話していたら名残惜しくなってしまうと思い立ち上がって「私は先に行きます、出会えて本当に良かったです、安心できました」とカッコつけてその場を去りました。
が、足を痛めてるのでわりとすぐに追い抜かれました。
2人はバックパックを郵送して身軽な服装で歩いていて途中で休んだりフルーツを食べる姿を見かけ追い抜き追い抜かれを繰り返しましたがそのたびに頑張れ〜!と声を掛けてくれました。どれほどの元気を私に与えてくれたことか…(涙)
この日は膝の痛みが麻痺することなくズキズキと痛みが増すばかりでいよいよもうダメかもしれないと泣きそうになりながら、下り坂を降りていきます。
周りの人に心配されたくないので普通に歩きたいのに平らな道や上り坂よりも下り坂は着地の衝撃が大きいため痛みに耐えきれずどうしても変な歩き方になってしまいます。傍から見たら酷く滑稽だったと思います。
すると後ろから
「どうしたの?!靴擦れ?大丈夫?」
という声が…(涙)
さきほどの母娘の2人です。
膝が痛くて普通に歩けないんです、辛くて辛くて…と思わず零してしまいました。もう半泣きです。
そしたら娘さんの方が海外の塗り薬を取り出して「これ痛み止めだから使ってみて、何もないよりはマシだよ」と渡してくれました。
でもその薬は多く残っているとはいえなかったので今私が使ってしまうとあなたたちが困りませんか?と言うと「私たちは最後まで歩かずに数日後に着くブルゴスで帰るの、だから大丈夫。遠慮なく使って」と答えてくれました。
両膝に塗らせてもらって何度も感謝すると2人は先に行くね〜!気をつけてね〜!と去って行きました。
痛み止めを塗ったとはいえそんな即効性を発揮するわけがないのでまた痛みを我慢しながら坂を降りていきます。
しばらくすると下りは終わりまっすぐな歩きやすい道に変わります。どんどん歩いていきます。

止まらずどんどん歩いていきます。
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あれ?膝の痛みがない。
そう痛み止めを塗ってから1時間も経たずに膝の痛みが消えたのです、感じなくなったのです。
まるで魔法のように。
きっと骨に異常があったはずなのに。
本当に不思議なんですがこれ以降サンティアゴ大聖堂に着くまで膝が痛くなることは1度もありませんでした。
1つ言わせてください。
千葉県のNさん、カナダのNさん
あなたたちのおかげで私は無事に巡礼を終えることが出来ました。
本当にありがとうございました。
そして膝の痛みが消えた私はペースを上げて歩いているとなんと2人に追いつきました!
2人ともびっくりして膝は大丈夫?と聞いてくれたのですが私はもう治りましたよ〜と笑う余裕すらありました。笑
目的地のログローニョまであと2kmほどだったのでゆっくりと話しながら歩くことになりました。
話の中で娘さんの方が日本ってレールから外れたら行きにくいよね、だから私は勉強してカナダに住んで働いてる、カナダは否定されないから生きやすいよ。と言っていました。
日本は何か違うと思って実際に行動に移して自分の正解を見つけられたことが凄いですよね、簡単なわけがないです、そうやって笑えるまでにどれほどの困難があったのか。
ワーホリどうなの?なんて聞かれましたが、今の私は海外に住みたいというよりも自分の知らない世界を知ることに興味があるという状況です。
自分の知っている世界が狭いことを知りたいだけで海外に住み続けるメンタルも持ち合わせていません。ワーホリ経験のある周りの友人を尊敬していますが自分はきっと同じように出来ないとどこかで分かっています。
そんな話をしていたらログローニョに到着しました!
街が意外と大きくて私のアルベルゲは左、2人は右方向だったのでまたどこかで会えたらいいですね!と言ってお別れしてアルベルゲに向かいました。
連絡先は交換しない、それもカミーノです。笑



この日はAlbasという18€のアルベルゲに泊まったのですがすごく良かった記憶があるんです。 オーナーのおじさんが陽気でフレンドリーな人で感じが良くて洗濯も外で干す場所があって(持参のロープを使いました)、自分専用のロッカーがあって、コンセントがベッドにあって清潔感があって良いところに泊まれたという記憶が確かにあるんですが、今booking.comをみると評価が7.9しかないんです。
私が泊まったときはもっと良かった気がします、8以下の場所は選ばないようにしてましたし何かあったのかな?
ログローニョはスーパーがあったので初めて大きいフランスパンとハムとチーズを買ってサンドイッチにしてみました。コスパ良くて最高です。
この日は心身ともに回復できた日でした。
優しさに救われました。
【今日のまとめ】
・ロスアルコス→ログローニョ
29km 47204歩
・宿18€
・Nさんに幸福が訪れますように…
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