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本気噛みする愛犬とのくらし方

「とにかく噛まれない」

この記事では、

精神障害のため、スイッチが入ると本気噛みをしてしまう愛犬RUNと、
飼い犬に手を噛まれる飼い主が、13年間暮らしてきた中で、
試行錯誤して培ってきた噛まれない対策をご紹介していきます。

噛むワンちゃんは、そのワンちゃんによって噛む程度や原因がそれぞれ違いますし、それぞれに合った解決法もさまざまですが、
いずれも最優先は「とにかく噛まれない」ということです。

何回も噛まれながら、噛まれないための対策を必死に考え、1つずつ実行してきたことにより、この3年間噛まれずに暮らすことができるようになりました。

噛まれずに暮らせることによって、RUNも私たちもとても穏やかに、一緒に楽しみながら、楽しく毎日を送っています。

私たち夫婦も本当に何度も困り果て、悲しい思いもたくさんしてきました。似たような悩みや問題を抱えている方にとって、少しでも何かのヒントになればと思い、この記事を作成しました。

まさに今、困っているご家族とワンちゃんが、一日でも多く楽しく暮らせることを願っております。

このコンテンツの収益は全額、問題行動専門の保護施設へ寄付させていただきます。

目次

「とにかく噛まれない」
首輪の対策
犬歯を切断する


--------ココから下は有料になります-------

噛まれない暮らし方
【こんな時噛まれました】
愛犬のための最強ハウス
【使用しているアイテムの紹介】
噛まれない散歩のしかた
帰宅時の対策
噛まれない散歩道具
クリッカートレーニング
車の乗り方
病院・トリミングでの対策
お風呂プール
【使用しているアイテムの紹介】

カミカミエヴリディ
2011 – 2012
  
RUNが来ました
  最強ハウス
  散歩はじめました
  トレーナーさんが来ました
2013 – 2016
  
ファーストバイト
  セカンドバイト
  東京から大阪へ
  トリマーさん、ごめんなさい
2017 – 2025
  
問題行動専門のドッグトレーナーさん
  犬歯を切る
  これからはずっと一緒だよ
  足の筋肉が弱ってきました

犬にする対策

首輪の対策

現時点で首輪やリードがつけられない場合は、
スリップリードを使うしか方法はないと思います。
(「散歩での対策」「 噛まれない散歩道具」で紹介しています)

スリップリードは、犬が強く引っ張ると締まるチョークカラーとリードが一体になったリードです。

ストッパーの取付位置を調節することで、引っ張ったときに締まる程度を調整でき、少しきつめに調節して、引っ張りグセを治すしつけとして多く使われています。

首輪がつけられないワンちゃんにこのスリップリードを使う場合は、ストッパーはゆるめに調節します。
きつめに調節してワンちゃんが暴れたときはもうどうすることもできなくなるからです。
もしもゆるすぎて首から抜けたら、また少し調節します。

このスリップリードをうまく首にかけられれば、ひとまずは連れて歩くことができます。

私も、万が一散歩中に首輪が抜けてしまった場合のために、散歩バッグに常備しています。

また、ゆるむと抜けるので、はずしたい場合も、最悪はそのままほっとけばそのうちはずれるので、噛まラーにとってものすごくありがたい道具です。

首にかける時は、投げ輪のように、大きめの輪を作って投げてかけるか、
輪越しに長いオヤツを食べさせて、食べている最中にかけてしまいます。

首輪の対策も他にもいろいろ試しました。

1番簡単で、それでいて、本当にどうしようもない状況での対策は、
そのままずっとリードをつけておくという方法です。

外で飼う場合はこの方法が1番ですが、家の中で飼うとなると、トイレとかにもまみれますし、動き回りづらそうなので、現実的ではないと思います。

また、10cmくらいの大きなサルカンを首輪につけっぱなしにするということもずっとやっていました。

大きなサルカンを取り付けることで、直接首輪を触らずにリードをつけられるようになりました

これだと直接首輪のリングに触るよりはパッと触りやすくなり、リードもすぐにつけられましたが、
ある日リードをつける時に少しサルカンを強く引っ張ったら噛まれました。

それ以来、リードがつけられなくなってしまい、問題行動専門のドッグトレーナーさんにお願いすることになりました。

そして、そこからRUNが帰ってきたときに、考えついたのが、
小型犬用の短いチョークチェーン(ストッパー無し)を首輪に通して、
首輪から30cmほどチェーンが垂れているようにして、
短いリード代わりにするという方法でした。

こうすることで、垂れているチェーンの先を拾ってリードにつけるだけなので簡単につけられるようになったのです。

短いチョークチェーンを直接首輪に取り付けて、ぶらさげっぱなしにすることで、
チェーンの先端を拾ってリードがつけられるので、首輪を引っ張ることがなくなりました

首輪のリングにちょうど良い長さのチェーンをかけても良いのですが、ちょうど良い長さのものを見つけることができませんでした。

また、それをつけるには、カラビナなどのまた別の部品を使わないといけません。
部品が増えるほど、万が一壊れて取れてしまう可能性が出てくるので、チョークチェーンを短いリード代わりにするという方法にしました。

そのまま生活するうちに、チェーンに結び目が2つほどできてしまいましたが、それ以降は結び目は増えていません。
今はおすわりをするとちょうど床につかないくらいの長さです。

歩くと引きずるので、家中ズルズル引きずっています。
勢いよく階段を登ると、階段にバンバン当たるのでちょっと登りづらそうです。

ですが、これによって私たちはまた3人で楽しく暮らせるようになったのです。

犬歯を切断する

衝撃的な方法で、ビックリされる方もいるかもしれませんが、
この方法が最も私たちの安心につながった対策でした。

これにより、たとえ噛まれても大ケガにはならなくなります。

これだけで、それまでは何をするにしてもビクビクしていた接し方から、「噛むならどうぞ噛んでみなさい」と堂々と接することができるようになりました。

犬歯が無くても、噛まれたら痛いのは痛いです。

しばらくその場で「痛てー・・・。」と言いながら、少し痛みがマシになるまで動けなくなります。

そして、噛まれたところはえげつない青アザになります。

血が出ることもあります。

だけど、肉が見えるほど皮膚が裂けて、しばらく血が止まらないほどの大ケガをすることがなくなりました。

さんざん噛まれてきた私たちには、それだけでももう天と地の差ほどの違いがあり、青アザくらいで済むならどうぞ噛んでくださいと言えるほど、気持ちに安心感と余裕が生まれたのです。

この方法を教えてくださったのは、RUNが半年間お世話になった問題行動専門のドッグトレーナーさんでした。

RUNが鬼モードになる原因は精神障害であることがわかり、何かをトレーニングするというよりは、治療が必要とのことで、我が家に帰ってくることになったのですが、

このまま家に帰ってきても、噛まれるのが怖くてリードもつけられない状況は変わらないので、どうしたら良いか、焦りながらいろいろ必死に聞きました。

その中で教えてくれたのは、とりあえず噛まれても大丈夫なグローブをつけて接することと、犬歯を抜くということでした。
本当に噛んでどうしようもない犬には、最終的にこの方法を取るそうです。

私ももうそれしかないと思い、RUNを連れ帰る途中で動物病院に犬歯を抜く相談をして、できますということだったので、そのまま病院に駆け込みました。

いつも通り、病院の外のフェンスにリードを固定した状態(「病院・トリミングでの対策」で紹介しています)で、まずは麻酔を打ってもらいました。

ものの10分かからないくらいで、おすわりの状態からだんだんとペタンと横たわるようになり、少しズルズル引っ張ってみて、そのまま引きずられるようならもう麻酔が効いた状態ということで、そこから抱きかかえて手術台に運びました。

抱きかかえたのは実に5年ぶりくらいでした。

まずは半年間まったくケアしてもらえてなかったので、おなかやシッポのまわりに毛玉がすごくてガチガチになっていたのを切りながらほぐしてもらいました。

そして、約8年くらい使った首輪を新しいものに交換し、その首輪に短いチョークリードを通してもらいました。(「首輪の対策」で紹介しています)

そして手術です。

一番最初は犬歯を抜くということでお願いしていたのですが、

先生曰く、「抜くのは骨格の根元から抜くことになるので、大手術になるし、犬にも負担が大きいです。虫歯などで抜くこともありますが、健康な歯を抜いてしまうのは大変だしかわいそうです。犬歯を切る方法で済むのであれば、骨格もそのまま残るし、その方がワンちゃんにとっても良いと思います。」と勧められました。

そうですかとそのままその方法でお願いしました。

おそらく、歯を根元から抜くと、アゴの力も弱くなるんだと思います。

とにかく歯の尖った部分が無くなれば良いと思ったので、それ以外の健康への影響はできるだけないようにできて良かったです。

しかしながら、今でも噛まれた時には、アゴの力も少し弱くなった方が良かったかなと思いますけど。

歯を切るには、グラインダーみたいに刃が回転する道具で歯を削りながら切断するみたいです。上下の犬歯を合計4つ切断します。

歯医者さんでよく聞くような音よりも、もっとゴリゴリ削るような音でした。

私たちは待合で待ちながら、うわー・・・。としかめっ面をしながらその音を聞いていました。

しばらくして無事に終わり、切断した歯を記念にくれました。

そのあとは、まだ麻酔が効いているので、そのままクレートに入れて自宅に持ち帰り、そのままケージに入れました。

クレートをそのままセットできるハウスなので(「愛犬のための最強ハウス」で紹介しています)、車からクレートのままハウスに入れることができて便利でした。

そして、無事に麻酔がきれて、何事もなく元に戻るか心配していましたが、数時間おいてから見に行って、ケージを開けると、普通に出てきて、そのあとごはんも普通に食べました。

そこでようやく私たちも緊張がとけました。

そして、RUNも元気に家に戻ってきてくれて、なによりも、もう噛まれても大丈夫という、うれしさが何重にも重なった日になりました。

それからは、噛まれないことに気をつけながら、また3人で暮らす穏やかな日常が戻ってきました。

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