別マスタンダードって何ですか?

※ネタバレあり

河原和音先生が別冊マーガレットにて連載中の『素敵な彼氏』が今回52話目を迎えて、いよいよ佳境に入ってきた感がある。
今回のお話のラストシーンでは、主人公ののかの“素敵な彼氏”である桐山くんが、「来週の水曜日、家、誰もいないんだけど」と、彼氏が彼女を家に誘うセリフの王道中の王道、定番中の定番を言ってのけた。
雰囲気や演出というものを誰よりも大事にするあの桐山くんに、こんな“いかにも”で“ダサい”セリフを言わせるなんて、ヒドイわっっ、河原先生!!!
これにはステカレファン界隈は騒然となった。いよいよか?いよいよ2人はくっつくのか、身も心も!? 合体!!!
でもファンの間ではさすがにそれはまだないだろうという意見が過半数。
その理由として挙げられているのが、
①ののかの準備がまだできていない。身も心も。
②家族のだれかが突然帰ってくる。(忘れ物取りに桐姉が急に帰宅など)  ③ここではまだダメ。大学入学してから。(大学編への希望的観測を含む) ④別マ的にもそのシーンは避けると予想。 などなど         で、もんだいはその④ですよ。別マだからやらないとか、別マにはそういう描写はふさわしくないのでは?(一部作品を除く😑)と、愛読者としては別マ独自のカラーというかスタイルというかスタンダードみたいなものを求めてしまいますよね。そうあってほしいとかそうあるべきだとか。
毎週毎月何種類もの漫画雑誌が発売されている中で生き残るために、出版社側としても徹底的なリサーチを行い、雑誌ごとに対象読者を設定し差別化し、それに少しでも沿った作品を吟味し選別したうえで掲載するのは当然の流れ。(一部作品を除く😑)
それでは別マの対象読者ってだれだ?別マのカラーってなんだ?
別マスタンダードってなんですか?
そこで考えた。そのスタンダードを作ってきたのって、河原和音先生ご本人なのでは、と。 
長い年月をかけて別冊マーガレットという月間少女漫画雑誌を牽引してきた河原先生をはじめとする諸先生方(明記を避けるけどベテランのあの先生方)
が、別マの色、いや別マそのものを大事に大事に育ててきた結果、いまの別マがあるのではないか。
とすると……
するとかしないとか、やるとかやらないとか、合体とか未遂とか(←くどい😂)、それらはすべて
河原和音先生の手に委ねられているのではないだろうか⁉⁉   
もし河原先生が桐山くんとののかの”ステップアップ”した関係を描こうとしているのなら、間もなくこの作品は幕を閉じるだろう。それはけっして“素敵な彼氏”がそこをゴールにしている作品だからだと言っているわけではない。それを成し遂げてしまったあとのカップルを描き続けるためのページは今の別マには存在しないからだ。2人の物語は続く。でもそれは河原先生の手によってはもう紡ぎだされることはないのだ。
だからこそ私は、これは本当に希望的観測に過ぎないけれど、今回は未遂に終わり、大学編へ突入することを切に願う。そして大学生の夏あたりに”突入”してほしい。それにこの作品にはまだまだ描かれるべきエピソードがたくさんあるではないか!丸亀先生の恋のゆくへは?鬼瓦先生のネクタイコレクションは??エリハと細谷くんの一人暮らしスタート後の頻度の移り変わりは???(バイト代は新幹線代にすべて消え😭)
いやいやそんなことより、桐山くんの前に最強超ポジティブ男子が立ちはだかり、ののかを堂々といともたやすくさらっていく(いこうとする)っていうお話も見てみたいの!!!桐山くんにライバルいなさすぎでしょ⁉

あぁ、それもこれもすべては河原先生の手中にありけり。



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