
思い出デジカメ『パナソニック ルミックス GX1』

今回は2011年に発売されたパナソニック ルミックスGX1のご紹介です。
1600万画素 Live MOSセンサー、ヴィーナスエンジンの高速レスポンス機です。
…それでは当時の感想と実機で撮影した作例も合わせてどうぞ。
『シリーズ最強。ルミックスGX1登場』

35ミリ判換算90ミリから350ミリの中望遠~超望遠ズームです。なんで望遠側が半端な350ミリにしたのかは実際に使ってシャープでクリアな画質を目にした途端、どうでもよくなります。画角じゃないんです画質なんですね僕らを感動させるのは。またフローティングインナーフォーカス方式で伸び縮みせず、全長がまったく変化しないのも高得点。
先日、我が家の洗濯機が壊れました。(2011年)
思い返せば8年前、この洗濯機を選ぶときに安値につられ、きな臭い隣国を持つ某国製の安物洗濯機を選んでいたらきっとここまでは持たなかったことでありましょう。
次期洗濯機にもあまたのコンパクトデジカメを生産してきた国内家電メーカー製品をチョイス。
ただし、現品限り多少キズあり展示品を値切りに値切って2000円オマケ。決済は男らしく堂々の先送りクレジット2回払い。
手垢にまみれてますがぴかぴかの型落ち未使用洗濯ドラムがまぶしいです。家電はやはり日本製品に限りますなあ。
大切な思い出や記録を残すカメラにもやはり信頼のブランドを選びたいものであります。
デジカメ界ではただいま群雄割拠百花繚乱花散れ勇め状態の戦況で各メーカー陣営がそれぞれ鼻息荒く新製品を次々に投入しており、さてはやいったいどのメーカーがトップを切っているのやら・・・と判断に迷うところでございます。
そんな中、安定したリズムで切れ目無くニューモデルを発表しているパナソニックに注目してまいりましょう。なんといってもテレビ・オーディオをはじめカーバッテリーからスマホ、プロ向け電動工具・住宅資材まで扱っており、我々の暮らしを根底から支える安心のブランドなのであります。
気がつけばあなたの周りにもパナソニック製品がほらそこにもあそこにもあんなとこにも。
ウチなんか光るモノはぜんぶパナソニックかナショナルでしたよ。
このパナソニック、デジ一眼界に参入してからやや日は浅いながら、攻めのモデルチェンジ、ラインナップ拡充に取り組んで参りました。
今回はさらなる進化を遂げた意欲作ルミックスGX1を今日は皆さまにお届けします。
このルミックスGX1、外観はミラーレス一眼らしい小ぶりでシックな佇まい、ぶっちゃけるとちょいと地味な感じのカメラです。すっきりとしたデザインからは高級感は感じますが厚みのある存在感は感じられません。
だって薄くて軽いから。
ボディ寸法約116.3×67.8×39.4mm、本体質量約272gのポケットカメラサイズ。可憐軽快、しかし質感高級のパナソニックマイクロフォーサーズシリーズでもこのGX1の高性能ぶりは尋常ではございません。
ひとたびシャッターを押すと牙をむく撮影性能。クラスでもおとなしく地味なメガネ優等生っ娘だと思ったら髪をおろしてメガネを外すとものすんごい美少女だったよ!的な驚きの圧倒描写に耐ノイズ性能。
これはヒト世代前のカメラと比較すると途中からエイリアンの超技術が入ってきてるに違いないぞスカリー!とモルダー捜査官が目をつけそうな超進化ぶり。でもモルダー、あなた疲れてるんだわ。

ナノサーフェスコーティングという科学の粋を結集した超光学技術により、超絶にクリアな質感描写と極限まで低減したゴースト&フレア。電動パワーズームまで搭載しているのにどういうワケか従来の14-45ミリ標準ズームより約100gも軽く、パンケーキレンズ並みに格納されるステキズーム。連写速度も十分速く、作例のように他人のストロボをアテにした他力本願ショットも結構狙えます。
またおもてなしの心を忘れないパナソニックだからこそ、特別なホスピタリティとして今回新レンズLUMIX G X VARIO PZ 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. POWER O.I.S.ズームには電動パワーズームを採用しました。
フォーカス駆動も電動ですのでコンパクトデジカメから移行されてきましたユーザーさまに違和感なく撮影を楽しめるようになっております。
もとよりデジ一眼慣れしております玄人さまには「邪魔じゃね?コレ」と思われるかもしれませんが、そこは時代の流れと諦めて。
別に電動だからといって大きくも重くもなっていないレンズ質量約95gになにか釈然としないのは自分が古い時代の人間だからでしょうか。
その代わり最新のテクノロジーを惜しみなく投入搭載されたこの新レンズ、恐ろしいキレと描写のシャープズームでございます。手ぶれ補正機構も搭載され死角はありません。
新望遠ズーム G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH./POWER O.I.S.にも当然電動パワーズームが搭載され、こちらも操作感覚の違いと描写性能の違いを実感できます。
まあレバーとズームリングの2系統もある電動のほうはそのうち慣れますんで。特筆すべきはエッジの立つ切れ味画質に撮る度ごとに驚きにつつまれるのであります!・・・ちょっと言い過ぎでしたか?でもダブルズームキットの水準から逸脱したクラスを超えるこの描写力。
画質的には単焦点望遠レンズにタメ張れてるような気もするんです。
このほかにもコンパクトなくせにどうにも綺麗過ぎる描写に納得がゆかないLEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.。
ふつう、マクロレンズといえば繰り出し量の大きく重い使い難いレンズなんです。ワシらはこれまでそれに耐えて撮ってきたものです。でもこの45ミリマクロはジーっつったらピントがバシッとビッチシ!と、日本語特有のオノマトペ全開で表現したい高速インナーフォーカス。マクロ撮影が楽しくなるじゃライカ。
GX1の基本性能も4/3形Live MOSセンサー、有効画素数1600万、最大4倍のデジタルズーム搭載、AFタッチフォーカス、最速連写速度約20コマ/秒(画像サイズS)、超解像技術、コントラスト適正化のiDレンジコントロールなど高機能がぎっしりと纏まり、マイクロフォーサーズ規格サイズの映像素子を持つカメラの弱点であった高感度領域もこのGX1では最高ISO12800にアップ。動画撮影機能も撮影したHD動画を再生してみると、TV番組を見ているようなクオリティでございました。あたくしこれまでさんざん電動パワーズームに背を向けた発言をしましたが、動画を撮影してみてパワーズームによる静粛性、画角のスムーズで滑らかなズーミングはムービーで活かされてくるのだなと納得した次第であります。スチール写真を撮って良し、ムービーを撮るのもバッチリお任せのハイクオリティな両刀映像マシーンGX1。
油断も隙もない一台です。

よく「ライカレンズと普通のレンズって違うの?」で、聞いてるクセにすぐ「でもそんなに変わらないんでしょう?」と自己完結型質疑応答のヒトがいらっしゃいますが、ためしにこのレンズ使ってみてくださいよ。ライカはちょっと他のレンズとは違うのだよ的な角型フードに逆光など条件が厳しくなるほどに研ぎ澄まされる描写性能。余裕があったらぜひ欲しい一本です。