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思い出デジカメ『ソニー α9』

こちらは2017年発売のソニーα9のレビューです。
35mmフルサイズ積層型CMOSイメージセンサーを搭載し、画像処理エンジンBIONZ Xとの組み合わせにより、最高約20コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影や、最高1/32000秒での歪みを極限まで抑えるアンチディストーションシャッターなどに挑戦した革新的なデジカメα9。
それでは当時の感想と実機で撮影した作例のレポートをどうぞ!

 『ついにココまでやってきた!フルサイズ最強ミラーレスα9』
 
 フルサイズミラーレスカメラα7から始まったソニーの快進撃もとうとうココまでやってきてしまったか…というのがこのカメラのスペックを見たときの率直な感想であります。
 α9に搭載された世界初のメモリー内蔵フルサイズ積層型イメージセンサーは記録画素部分と処理回路部分の階層を分けて、従来に比べ処理速度の大幅なスピードアップと優れた集光効率を実現した最新最強のイメージセンサー。
 そして最高速度1/32000秒のアンチディストーションシャッターの採用。これらの組み合わせによる20コマ/秒の超高速撮影能力は「もしかしたら最強カメラなんじゃね?」と発表時にカメラマンの誰もが感じた高スペック。  
 そしてココまで「ん?なんのことかサッパリ解らん?」とカメラマン以外の誰もが感じる難解解説。
 そうなんです、このα9は見た目としてはこれまでのα7シリーズに似てはいますが中身は別モノ。
 世界中のプロカメラマンが最前線で愛用するキヤノンやニコンのプロフェッショナル用最高峰横綱級デジタル一眼と同レベルの性能を持ったデジタルカメラなのでございます。
 たしかにパッと見た感じは小柄でまとまった感じの馴染やすいサイズと親しみの持てるスタイルなのですが、その撮影性能は強力無比連写無双のスゴイ奴。当代きってのプロスペックを誇っておるのでございます。
 先に述べましたように最新センサーと電子シャッター、画面内693点の位相差AFセンサーで恐ろしいほどのフォーカス追従連写が可能になったα9。
 これまで高級フラッグシップ一眼レフの独断場であったスポーツ報道の分野でも、このα9はとんでもない威力を発揮するのではないかと、発売前から業界ではそう予想されておりました。確かにブラックアウトしない電子ビューファインダーとフォーカス追従連写20コマ/秒はミラーレス一眼界の奇跡と言っても過言ではありません。


EDガラスの高度非球面AAレンズや非球面レンズで球面収差や像面湾曲を補正し、リングドライブSSMで高精度なピント合わせを静かにそして高速で行い、スイッチの切り替えで絞りのクリック感のON/OFFができる高級レンズ。
防塵防滴にも配慮したというタフな造りと高品位な外観が撮って良し、眺めてみてもまた良し。


 発売と同時に周囲から、
「過去最高と言われたα7Ⅱを上回る仕上がり」
「100年に一度の出来栄え」
「エレガントで上質な味わいと撮り心地」
 という声もちらほら聞こえ、ヨソのカメラメーカーもうかうかしてられないどころか、大きく引き離されてしまったのではないかと、そういった危惧を持った声もございました。
 実際のところどうなのでありましょうか?
 今回はわたくしが陰険で保守的な性格、かつ一眼レフ至上主義でオールドカメラ偏愛なゆがんだバイアスをもってカメラメーカーとしては後発のSONYが発表した、この最新型ミラーレスカメラを斜に構えてから解説いたしましょう。
 まず、プロ機として過酷な環境に耐えるよう防塵防滴が施された高剛性のマグネシムボディはわずか約588gなのだそうです。
 他メーカーのフラッグシップモデルに比べ1/3ほどしかないので肩にストラップが食い込む充実感に乏しいですね。
 望遠レンズを付けた大型一眼レフを一日肩から提げての取材を終えてシャワーを浴びるときの紫になったストラップ跡が見れなくなるのは寂しい限りです。
 またシャッター耐久性能は約50万回だそうでまったく壊れそうもありません。たまには壊れないとサービスセンターで機材チェックできませんね。わたしはあの各カメラメーカーのサービスセンターの雰囲気が好きなので機会を失うのは悲しいことであります。
 そして非情なまでの処理速度で行うAF/AE追随の約20コマ/秒の連続撮影機能。
 RAWで約241枚、JPEGで約362枚のバッファーを備えておりますのでチャンス前からしばらく20コマ/秒でシャッターを押し続けても平気でいられる感覚です。たぶん安物のハードディスクだとパンクしますね。
 まあ、軽く頑丈で、撮影レスポンスが最高に良いという優良カメラということはわかりましたが、レンズのほうはいかがでしょう?
 ボディばかりに注力していてもバランスの良いレンズなくしては傑作は撮れません。今日は一眼レフの基本中の基本、標準レンズをもってα9の実写性能を確かめてみようと思います。

これまでのミラーレスαではサラっとしていた軍艦部左側の肩部分にドライブモードダイヤル、フォーカスモードダイヤルが装備されて一気にカッコよく(俺比)なったα9シルエット。フルサイズのセンサーを持ったデジタルカメラとしてはえらくコンパクトなα9だが、このシルエットが只者では無い感があってステキ。あくまで好み。だがそれが一番大事(俺比)。

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