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思い出デジカメ『コニカミノルタα-7 DIGITAL』


コニカミノルタHPより

 今回は2004年11月に発売されたコニカミノルタ α-7 DIGITALです。
デジタル一眼の黎明期をささえた約610万画素機の実力はいかに?…それでは当時のカメラレポートをほどよくリライトしましての記事でございます!


 歓喜の2,5型モニター、狂喜のアンチシェイク手ブレ補正を引っさげて乱世のデジ一眼界へコニカミノルタが放った刺客α7デジタルを入魂レポートsするためにさっそく開発の方へ取材してみました。(2004年当時)
「ええと、こういった取材の時ってみなさん何から聞き始めます?」
そう私が言ったときの担当の方の口の端っこのほうの動き、ボク見逃しませんですよ。
 「まあ、最大の特徴はカメラボディ内部でCCDが手ぶれを補正するこでしょうか」ほおっ、と関心しながらスイッチON。
「ああ、ほんとうだ手ぶれが無くなった!すげぇ」と私。
「・・・あのう、誠に残念ですが手前どものカメラは補正の効果はファインダーでは確認できませんのですね、そもそも一眼レフの構造上・・・」
すんません。気のせいでしたか。プラシーボ効果ってヤツですかね。でもワタシ、担当の方の口の端っこの動き見逃しませんですよ。
 とまあ、張り詰めた駆け引きのなか行われた取材から導きだされたのは2社合併の期待と戸惑い、一大プロジェクトであるα7デジタル開発の苦悩と焦燥、希望溢れる圧電素子の応用と立ちはだかる壁、画像処理エンジン開発の愛憎悲劇大喝采から、ヒアリングした担当者が39歳既婚B型血液だという所まで公私にわたりあますことなく聞いてきました。
 実にドラマティックな内容なのですが全てをまとめると別冊「まるごと一冊疾風快撮α7デジタル」というものすごく迷惑な本ができてしまうので省略しますね。
 つまりコニカミノルタと言う会社は写真フィルムで鳴らしたコニカと、光学器械の雄ミノルタがひとつになった会社であるト、その会社が満を期して世に送りだしたデジタル一眼レフカメラであるト、その際、両社のデジタル画像エンジン開発者が妥協を許さぬ構えで対峙したト、やがて両者は手に手を取り合い完成させたのが「新画像処理エンジンSUPHEED(サフィード)Ⅱ」であり「画像処理技術CxProcess(シー・エックス・プロセス)Ⅲ」であり分かりやすく平たく言うとしゃっきりくっきり諧調豊かな画像が得られたト、つまりこういう事でありました。

17~35mmF2.8~4
質問1 広角レンズを装着するとついドキュメンタリーを撮らねばならないと思ってしまう。○or×○と答えたアナタにおすすめがこのα7デジタルと同時に発売された17~35ミリズーム。ピントもシャープで獲れたてのキンメダイの色艶も鮮やか。暗いサカナ市場の中でもアンチシェイクで手ぶれなしなのだ。メーカーでは約2段から3段分の補正効果があるとアナウンスしている。感じとしては「1/8秒か、イケるかな?」なんて時でもたいていイケてる。ありがたいことである。


 まだある、これからが大事なのだ。このα7デジタルの真髄はそのアンチ・シェイク機能にあるのだ。苦節10年に渡る研究と開発の日々を犠牲に心血を注いで作り出されたCCDによる手ぶれ補正!これは凄いぞ諸君!なんとカメラ内部のCCDが手ぶれを打ち消すように自在に動くのだよ。わたしその内部のモデルを見てきたのだけれども、想像以上に動きますコレ。お見せできないのが残念だ、かえすがえすも悔しい。あえて言葉でお伝えするならば、その動きは水森亜土のスプレーアートのように滑らかで、かつダイナミックな移動をしてました。すげえぞコニカミノルタ!
おかげでわれわれは手ぶれのないビュウテフルピクチャアを目にすることができるのである。

STF135mmF2.8[T4.5]
イチゴのイメージ写真撮影をSTFレンズにて敢行。よその仕事で二度美味しい作例なのだ。背景に置いたイチゴのボケ具合を御覧戴きたい。レンズ内のアポダイゼーション光学エレメントによりなめらかなボケを実現した夢のレンズがこのSTFレンズなのだ。ところで光学エレメントってなんなの?まあいいや。マニュアルフォーカス専用レンズなのだがα7デジタルのファインダーならピント合わせもやりやすい。このレンズを使いたくてα7デジタルをチョイスしても親兄弟から不平不満は出ないであろう描写性。色味もクリアでニュートラル。造りも丁寧でハートフル。コニカミノルタのスピリッツを感じるレンズである。

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