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思い出デジカメ『リコー GXR』

『レンズ交換の新たなカタチ・・・リコーGXR (2009年)』


リコーHPより

 誰もが一度は考える「いっそCCDも交換できたら・・・ふ。バカだなオレ」の夢想を実現!レンズの性能を最大に引き出す最適なレンズ+記録素子の夢のコラボがここに実現!究極のレンズ交換デジタルカメラ見参!レンズとボディ、さてメインはどっちだ?!(2009年レポート)

 「合体」
 この言葉をひとたび耳にして、心穏やかにしていられる男子は少ないはずだ。
もちろん人によって「愛と希望のロボット戦士が戦闘可能になるまでのクライマッックス!テレビの前の少年よ安心してくれ合体」から、「浜ちゃんスーさん釣りバカ珍道中、テレビの前のオヤジよ笑え!まってましたミチコさん合体」までさまざまな心躍る「合体」がある。
 ここに合体ファンでカメラ好き、描写の為なら多少の犠牲はやむなしという読者諸賢にぜひ紹介しておきたいレンズ交換式デジタルカメラがあるのです。
 リコーGXRであります。
 さきほどレンズ交換式と書きましたが、正しくはカメラユニット交換式で、レンズと記録素子が一体となったカメラ部分をそっくり交換できるシステムになっており、交換時の様相はまさに合体というべきアクション。チャッキーン!というロックの音も勇ましくボディ部とカメラ部分かれた箱二つが高性能デジタルカメラへとトランスフォームする合体カメラなのであります。

リコーHPより


 システムの構成としては「レンズ+記録素子」と「各ボタン+液晶モニター&その他」を組み合わせて使用するようになっており、従来のレンズ交換カメラのようにレンズの脱着の際に生ずる円運動は一切行いません。このGXRはレバーを押しながら直線的にユニットをスライドさせることによって交換します。レンズ交換に手首を捻るおのれの姿がさもしく見えるのではないか?あるいはレンズ交換は右回りか左回りなのかいつも不安に・・・やはり南半球ではコリオリの法則によってレンズ交換も逆周りになるのでしょうか?などなどの疑問、不安を抱えていた人には朗報です。
 ボディ側レールに沿ってカメラユニット部分を(なるべくそっと)叩き込んでください。コツとしては映画なんかでオートマチックピストルにマガジンを装填する時に手のひらでパシンッ!てやるアレです。どうです格好いいでしょう?あたしなんかはコレがしたくてGXR買おうかな、どうしようかなと今すごく悩んでいるトコです。
 きっちりねじ込んでマウントするならともかく、レールだけでロックするのはなんだか描写が心配だ、と一眼レフをお使いのパワーユーザーなアナタは危惧をお持ちでしょう、しかしそれは杞憂であります。そもそもGXRのレンズユニットはレンズと記録素子がくっついており、たとえガタがあろうがフランジバックに誤差など生じません。ゴミもまったく入りませんしレールとユニットの勘合もきっちり確実。
 レンズとベストマッチする記録素子を一体化してホコリ混入などの問題を解決した最高のレンズ交換方法ともいえます。ちょっと高くはなりますが。
 各インターフェースと液晶モニター、SDカードスロット、電源部分を受け持つボディのほうは本体質量約160gのあっさりした感じのシンプルボディ。しかしながら各モードでボタンロックがかかり不意に動かないモードダイヤル、撮影時の調整作業に簡単にアクセスできるADJ.レバー、明るい日中も画像の確認がしやすい3.0型透過型液晶モニターは約92万ドットなどなど、写真を撮る際に生じる作業がわかっていますなぁ、と感じ入る各部分の完成度。きっと造った人たちが写真好きなんですね。大きさ重さはコンパクトカメラの部類なれどグリップアングル、各種操作性、レスポンスはコンパクトより一枚上手、一眼レフに匹敵する反応と手ごたえ。

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