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エドホパ撮り

 はてさて、先日、映画「ブリッジ・オブ・スパイ」を観ました。どのような映画かと言いますと、あらすじは・・・。

1950~60年代の米ソ冷戦下で起こった実話を描いたサスペンスドラマ。保険の分野で着実にキャリアを積み重ねてきた弁護士ジェームズ・ドノバンはソ連のスパイとしてFBIに逮捕されたルドルフ・アベルの弁護を依頼される。敵国の人間を弁護することに周囲から非難を浴びせられても、弁護士としての職務を果たそうとするドノバンと祖国への忠義を貫くアベル。2人の間には次第に互いに対する理解や尊敬の念が芽生えていく・・・

 主演はトム・ハンクス。あいかわらず、演技がお上手。あと、ソ連のスパイ役のルドルフ・アベルを演じた役者さんがよかったなぁ・・・調べてみるとマーク・ライランスという方。お名前、おぼえておこうっと。

 いやいやしかし、スティーブン・スピルバーグが監督で、脚本がコーエン・ブラザーズという僕にとっては夢のような組み合わせ! 25年前、僕が高校生だった頃、コーエン兄弟が監督・脚本の「赤ちゃん泥棒」という映画を観まして、「なんておもしろいんだ!」と感激して、友達にすすめまくったら、マイナーすぎて、誰も観てくれなかったという・・・それはそれで、今ではいい思い出です。・・・あぁ、高校生の僕に教えてあげたい。「将来、コーエン兄弟の脚本をスピルバーグが監督するぞ!」と。平成元年で高校生の僕は「そんなことはありえない!」って言うと思いますが・・・。


 で、その「ブリッジ・オブ・スパイ」なのですが、撮影がめちゃめちゃキレイでした。調べてみると撮影監督はヤヌス・カミンスキー。お名前は予々・・・あ、「かねがね」って漢字で「予々」って書くんだ! 知らなかった!!・・・調べてみると「シンドラーのリスト」以降のスピルバーグ作品を全てヤヌス・カミンスキーが撮影している由。へ〜、スピルバーグ監督独特の、あの、ちょっと青っぽい映像はヤヌス・カミンスキーのおかげなのですね。・・・あ、スピルバーグ監督作品といえば、先日「フェイブルマンズ」も観たのですが、これもまた、おもしろかった! あらすじは・・・。

初めて映画館を訪れて以来、映画に夢中になった少年サミー・フェイブルマンは、母親から8ミリカメラをプレゼントされる。家族や仲間たちと過ごす日々のなか、人生の一瞬一瞬を探求し、夢を追い求めていくサミー。母親はそんな彼の夢を支えてくれるが、父親はその夢を単なる趣味としか見なさない。サミーはそんな両親の間で葛藤しながら、さまざまな人々との出会いを通じて成長していく。

 「ツイン・ピークス」で有名なデビット・リンチ監督が役者として出演しているのですが、そのシーンが最高でした。内容を書きたいけど、ネタバレ(?)になるので書きませんが、ご興味がおありの方はご覧くださいませ・・・。


 で、このスピルバーグの自伝的映画「フェイブルマンズ」を観て知ったのですが「スピルバーグって監督である前にカメラマンだったのかぁ」ということ・・・あ、活動屋っぽく「キャメラマン」と言いましょうか・・・スピルバーグは子どもの頃からキャメラマンだったのでした。そのキャメラマンのスピルバーグに認められるヤヌス・カミンスキー、さすがです。そしてそして、さらにさすがな、スピルバーグ。このデジタルな世の中なのに、あぁ、それなのに、いまだにフィルムでシャシンを撮っております。えらい! フィルムはコダックみたいですね。ヤヌス・カミンスキー曰く・・・。

何年経っても、そしてあれだけ多くの映画を生み出しても、スティーヴンは今もなおフィルムの上品な美しさを愛しているのです。どんなストーリーを語るにせよ、フィルムが素晴らしい芸術的選択であることに変わりありません。

また私たちは2人とも、デジタルのプロダクションでよくあるようなカメラをひたすら回し続ける撮影よりも、実際にカット、ゲートチェック、フィルムチェンジ、リセットしてからまた回すという映画作りのやり方の方が楽しいのです。デジタルだと、何千ドルも余計にお金をかけて膨大な時間の余分な素材を積み上げていくことになりがちですから。


 で、えーと、話は戻って・・・「ブリッジ・オブ・スパイ」のお話。「ブリッジ・オブ・スパイ」を観ていて思いましたのは、「画がエドワード・ホッパーみたいだなぁ」ということ。ホッパーも1950年代頃に活躍していたようなので、時代的に合わせたのかなぁ? それとも僕の思い過ごしかなぁ?

 ・・・ちなみに、ご存知ない方のために・・・エドワード・ホッパーは近代アメリカ絵画界の巨匠・・・なのだけれど、なぜかあんまり日本では知られていないのですよね。僕は好きな画家なんですけどねぇ・・・。ちなみに、この「ほぼ日」の解説を読んで、なんでそんなに有名でないのかが勉強になりましたです ↓


 てなわけで、おっちょこちょいの僕は「僕でもホッパーみたいな画が撮れるんじゃないか?」と勘違いしまして、撮影してみました。「エドワード・ホッパーみたいな撮影」略して「エドホパ撮り」でございます。



 う〜ん・・・なんだか、ただただ、近所を撮っているだけの写真になってしまった・・・芸術的なセンスが僕にはないな・・・ヤヌス・カミンスキーには、かなわない・・・とほほ。

 ・・けれど、この「エドホパ撮り」って、おもしろいかも。ポイントは光線と構図ですね。こういう風景の撮影も勉強したいなぁ・・・。というわけで、僕はこれから風景の撮影も勉強して、ヤヌス・カミンスキーになって、エドワード・ホッパーみたいな画が撮って、スティーブン・スピルバーグに認められて、アカデミー撮影賞を獲ります! ということで、こちらからは以上でーす!

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