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解像度はややこしい

 さてさて、以前に「若者が言い出した『解像度を上げる!』っていう表現はおかしいのではないかいな?」という話をこのnoteを書きました。で、この記事が今のところ僕のnoteで一番読まれているようで、ビューの数が1,000を超えましたー。やれうれしや。

 で、その記事の内容というのがですね・・・。あのー、僕の仕事はチラシなどのデザイナーをやっておるのですが、先方さんから紙面に使う写真データとして、インターネットから拾って来たような、解像度が72dpiで、画像サイズの小さなデータを送って来る方が多いのですよね。で、それを「印刷に使って!」と言われるのでした。ですが、そのデータで印刷をしてしまうとボケボケの写真になってしまうのですよね・・・。

 なので「もうちょっと解像度の高いデータはお持ちでないですか?」と先方さんに尋ねますと「解像度を上げればいいじゃん!」みたいなことを言われるのですが・・・解像度の低い、小さいサイズのデータの解像度を350dpiに上げても、600dpiに上げても、1,200dpiに上げても、ボケボケ画像はボケボケ画像のままなのですよ・・・。データが重〜いボケボケの画像になるだけで、印刷には向かないのです・・・あの〜、先方が「ボケボケで印刷が刷り上がっても良い」って言ってくれるのであればいいのですけど、刷り上がってボケボケだと「写真がボケボケじゃないかぁ!」って怒るんですよ、そういう方たちって・・・。

 そうそう、ややこしい話なのですが「72dpiだからって印刷できないのかい?」って聞かれたら「そんなことはない!」と答えます。72dpiの画像サイズが小さいデータでも印刷できます。・・・けれど、心ある印刷屋さんだったら、印刷データを確認して「ここの写真のデータが72dpiで、しかも小さいですけど、これで印刷しちゃっていいんですか?」と確認してくれると思いますが・・・今のネットで入稿する印刷会社だと、そのまま印刷しちゃうのかなぁ・・・せつないなぁ・・・誠意って何かね?

 そして、また、ややこしい話なのですが、350dpiだから印刷ができる・・・って、わけでもないのです。いや、できるのですが・・・素人が撮ったような350dpiの写真だと印刷に使えない・・・いや、使える・・・え〜と・・・使わない方がいい・・・まぁ、「その写真でいい!」と先方さんが言うのならば、印刷しますけど・・・しょぼ〜い印刷物になっちゃうのですよね・・・。デザイナーの僕としては「本当に、この写真で印刷しちゃっていいんですか?」と確認しちゃいますね。・・・仕事に大事なのは誠意!

 ですので、あのー、印刷に使う写真はプロのカメラマンの方に撮ってもらった方が絶対的に良いです。例えるならば・・・あのー、いくら「うちのお父さんのチャーハンはおいしい!」って言ったって、お父さんは「よーし! じゃあ、チャーハン屋をはじめるか!」つって、チャーハン屋をオープンしないですよね。絶対、プロの料理人が作った街中華のチャーハンの方がおいしいです。・・・まぁ、「お父さんが作ったチャーハンのようなチラシ」でいいのであれば、それでいいですけど・・・そういうご希望、そういうコンセプトの印刷物であれば、それはそれで作りますが・・・。けど、「お父ちゃんの作ったチャーハン」じゃあ、お客さん来ないと思うのですよね・・・。

 つまり、何が言いたいかと言いますとですね・・・チャーハンはむずかしい! ・・・ちがうな・・・僕は何が言いたいのだろう? え〜と・・・あ、そうだ! 72dpiとか350dpiとかの「解像度は写真のキレイさを表す尺度ではない!」ってことです! ・・・で、このことはISOこと国際標準化機構が4年前に発表していたみたいなので、僕が今更、言うことではないのですが・・・。僕が言っても誰も信用しませんが、ISOが言うと信用するのですよね・・・。あぁ、僕もISOになりたい・・・。

 ・・・書いていて気がつきましたが、ネット上で拾った72dpiの画像を送ってきて、「印刷に使って」という先方の方は「だってパソコンの画面だとキレイな写真に見えるよ!」という理屈のような気がしてきました・・・。えーと、パソコンの画面でキレイに見える解像度と、印刷でキレイに見える解像度って違うのでありました。えーと・・・何かいい例えがないかなぁ・・・チャーハンじゃない例え・・・あ! そうだそうだ、先日Amazon primeで映画を見ようとしましたら、こんな画面がでてきたのですよね・・・。

高画質と標準画質を選べるけれど・・・


 HDが高画質、SDが標準画質。HDの方が100円高い。でもって、その次に・・・。

ディスプレイが対応していないと自動的に標準画質が提供されてしまう・・・

 ディスプレイがHDに対応していない場合は、HD(高画質)では観られないということなのですが・・・。で、この理屈が世の中の皆さんがわかっているならば「解像度を上げる!」みたいな「え? それって、どういう意味?」みたいな言い回しはなくなって、デザイナーに低解像度の小さいサイズのデータを送ってきて「これで印刷に使って!」とかいう話もなくなると思われるのですが・・・。

 えーとですね、どういうことかと言いますと・・・どういうことなんでしょうね? ・・・え〜と、あの〜、この場合Amazon側ではHD(高画質)のデータを配信できる状態です。が、僕がHD(高画質)が見られるディスプレイを持っていないと観られないわけです。その場合はSD(標準画質)の映像しか観られない。なので、Amazon側で解像度を下げてくれたデータを配信して、僕は観ることになるわけです。ですので、解像度は上がっていない。というか、解像度は下がっているということになります。

 ですので、つまり、若者は「解像度は上げる!」と言うべきではなくて「高解像度のデータは保管しておいて、そのデータを『どのようなディスプレイで見るのか?』『印刷に使うのか? ネットに使うのか?』などの場合によって解像度を合わせて提供する!」と言えば間違いがないです・・・長いフレーズだなぁ・・・キャッチーじゃないなぁ・・・こんなフレーズ流行らないと思う・・・。

 それからそれから、その元の元の、保管していた高解像度のデータは解像度を上げることはできないのです。・・・いや、できるんですけどね。できるんですけど、画像は良くはならないのです。解像度を上げても画像は明晰にはならない。解像度を上げていくとデータが、どんどんどんどん、データが重〜くなるだけ。解像度と画像の明晰さには関係はないのです! これ、僕が言っているんじゃないですからね! ISOが言っているんですよ!!

 でですね、このAmazonの件を僕が困るチラシの写真の解像度の件に無理やり置き換えて言うと・・・HD(高画質)=チラシやパンフレットになります。印刷物。なので解像度は350dpiが必要です。写真はできればプロのカメラマンに撮ってもらった写真でお願いします・・・。そして、SD(標準画質)=インターネット上のデータです。72dpiのデータ。サイズを小さくしちゃった72dpiのデータです。・・・ちなみにデータの「画像サイズ」と「サイズ」の話も、ややこしいのですが、こちらも以前に書いたので、もしよろしければ、こちらをお読みください・・・。


 でもって話の続きなのですが、HD対応ディスプレイというのが、印刷機になります。

HD(高画質)=印刷物
SD(標準画質)=インターネット用の画像
HD対応ディスプレイ=印刷機


 と無理やりに対応させて話をしてみたつもりですが・・・わかりますかね? わかりやすく例えたつもりが、ややこしくなっているような・・・う〜ん・・・えーと、 あのー、前にも引用しましたが、こちらの説明がわかりやすいので再度引用します。動画編集の本に載っていた解像度の説明で・・・。

動画データの解像度と、それを再生するディスプレイの画面解像度は別です。例えば動画の解像度が4K(3,840×2,160)であっても、再生するディスプレイの画面解像度がフルHD(1,920×1,080)であれば、フルHDの解像度(ディスプレイ解像度)で表示されます。逆に、動画の解像度が低ければ、解像度の高いディスプレイで再生しても高画質になりません。


 この「動画データの解像度と、それを再生するディスプレイの画面解像度は別」というのの「動画データ」が印刷物で言うところの「写真データ」で、それを「再生するディスプレイ」というのが「印刷機」です。で、「印刷のデータは350dpiという高解像度で印刷するのは、なぜか?」と言いますと、「印刷機は175lpiで印刷するから!」なのですが・・・これもまた、ややこしい話なので、以前に書いたこちらを読んでいただけると・・・。


 そして、また引用の続きですけれど、「動画の解像度が低ければ、解像度の高いディスプレイで再生しても高画質になりません」というのが、チラシのデザイナーに、インターネットから引っ張ってきた72dpiの小さな画像を渡して「これを350dpiにして印刷してよ!」と言っていることなのですが・・・って、わかりづらいなぁ、この説明でも・・・ややこしい。というか、解像度の話ってややこしいんです! なので、簡単に説明するのは、おそらく無理です! なぜなら、ややこしいことを説明するには、ややこしく説明するしかないのです!! ・・・カントの「純粋理性批判」を簡単に説明できないように、アインシュタインの「相対性理論」を簡単に説明できないように、チャーハンのおいしい作り方を簡単に説明できないように、解像度も簡単に説明できないのです・・・もしご興味がおありの方はこちらの説明が、僕なんかの説明よりもお上手ですので読まれると、よくわかるかと思われます・・・。「いよっ、説明上手! わかりやすい!!」って感じです↓


 ・・・でもって、またチャーハンの話になりますが、チャーハンって「俺でも作れる!」ってみなさん、おっしゃるんですけど・・・。けれど、できないんです。チャーハンってむずかしい料理なんです。僕は2020年から、かれこれ4年間、150回以上、春風秋風、幾多の浮沈変遷あって、鬢髪に白きを加える歳となるまでチャーハンを作り続けましたが、一度としてプロ級のチャーハンはできあがったことがありません。・・・ですが、それでも、それなりのチャーハンは作れるようになりました。


ちなみにこちらが2020年に作ったまずそうで撮影も下手なチャーハン・・・


 なので、解像度もややこしいですが、地味に勉強を続けると、それなりわかるかと思われます。・・・「努力とは馬鹿に与えられた夢」らしいですが、僕は馬鹿なので、努力して夢を見ております。いつかプロ級のチャーハンを作れるその日を夢見て・・・どうやら世の中に魔法のフライパンは売っていないようですので・・・。あ、ちなみに、チャーハンの作り方でしたら、こちらの本がおすすめです。読物としてもおもしろい! 僕は3回も読んじゃいました!! ・・・3回読んでも、おいしいチャーハンは作れていませんが・・・。「スキーの滑り方」の本を何回読んでも、スキーは滑れないの如し・・・。


 ということでございまして・・・どういうことなんでしょうね? ・・・え〜、僕は解像度はそれなりに理解していますし、Amazon primeで高画質を見られるディスプレイも持っているので、できるだけ映画は高画質で見ようと思っておるのですが・・・最近、僕の自前の解像度、目の解像度が下がってしまって、高解像度の映像を見てもわからないような気がしてきました・・・。どうにもこうにも、なんだかあんまりにも、目が見えづらいので、眼科に言って診察してもらいましたら、目の表面の症状ではなく、目の内側、眼球の中の内壁が剥がれてしまって、眼球内で浮いている(!)という、思いもよらない診断をされました・・・。ということで、その眼球内に浮いているものが、僕にはいつも見えている状態なのでした・・・大丈夫なのだろうか、僕の目は・・・。

 それから、歳を取ると目の機能が下がってきて、だんだん世の中が暗く見えてくるそうです。確かに若い頃は世界が輝いて見えたなぁ。僕はいつまでも、どこまででも走って行けた・・・あ、だから、あの〜、歳をとったオバチャンが髪の毛を明るい紫色にしちゃうのですね。おそらくですけど、紫髪のオバチャンは、世の中が暗く見えちゃっているのです。なので、髪の色を明るくしてしまう・・・。けれど、最終的に、目の前はみんな真っ暗になっちゃうんですよね・・・よよよ、せつない・・・って、目の前も考えも暗くなることを書いてしまいました・・・ということでございまして、今日の結論は・・・目は大事にしましょう! 目が見えなくなったら、解像度が高かろうが、低かろうが何も意味がありません。なぜなら、見えないから・・・。スマホやパソコンのディスプレイを見るのは目に悪いです! それなのに、ああ、それなのに、目を酷使して、僕のお目汚しの文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございましたー・・・読んだ後は、遠くを見るなどして目を休ませてください・・・。あと、ブルーベリーを食べてください。目に良いそうです! ということでございまして、今回はここまで! ちょうど時間となりました〜♪ てなわけで次回を刮目相待!

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