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やっと、やっと

こんにちは、穏です。

COVID-19が5月から5類に下がると
ようやく決まりましたね。

私は地元を離れて暮らしていて、
私以外の家族はみんな地元で暮らしています。
最後に帰省をしたのは2019年の秋だったかな、
当時は大学生で長期休暇中でした。
半年に一度は帰省をして、この時もまた半年後にねと
家族とバイバイした記憶があります。
母と、歳の離れた妹は泣いていましたが
またすぐ会えるからと特に後ろ髪も引かれずに
その姿から目を離しました。

それからもう約4年が経ちました。

帰省して数ヶ月後から世間に突然出てきたCOVID-19。
当時は今よりも謎が多くテレビで流れる感染者数が日に日に爆増するのが
怖くて怖くて仕方なくて、
漫画の世界になってしまったと本気で思っていました。

私は病院に勤務していて、COVID-19に
罹患した人たちと毎日のように関わっています。
必要な防護服を身に纏い、感染対策をしていても
いつどこで自分が保菌してしまうか分からない状況で
私は、私の大好きで大切な家族に会うという選択肢を奪われました。

おじいちゃん、おばあちゃんは高齢で
100歳まで生きると仮定したとして
あと何回会えるんだろう
あと何回一緒にごはんを食べれるんだろう
あと何回一緒にお出かけできるんだろう
限られた時間の中で
できるだけ会いに行きたいし
できるだけ一緒に楽しい時間を過ごしたい。

毎月するおばあちゃんとの電話は
いつも私の体の心配から始まり、
「いつ帰ってくる?」の言葉があり
ウイルス移すかもしれないから帰れないよと
伝えると、電話越しでも分かる悲しそうな声で
「元気ならそれでいいんだ」の言葉で終わる。

大好きだから今すぐにでも会いに行きたい
大切だから安易に会いに行けない
「でも」の理由は大体自分のせいだけど
「だから」の理由は大体自分じゃどうにもできなくて
もどかしくて、悔しくて、苦しかった。

家族LINEで流れる写真の中の家族は
いつの間にか白髪が増えていたり、
いつからか杖をついて歩くようになっていたり、
補聴器が必要になっていたり、
私の知らない変化がたくさんあって怖かった。
まるで別の世界で別の時間が流れているようで
遠い人のように感じてしまうことがあった。

私はずっとこの4年間葛藤し、
そして会えない期間に何もない事を
毎年初詣で祈って過ごしていました。


それがようやく、ようやく、ようやく
今年の春に会えるのです。

きっと家族から見たら私の容姿が変わっているのだろう
きっと会ったらまた知らない家族の変化に気付くだろう
でもそれは今はもう怖いものではなく
楽しみなものに変わっています。

何を話そうかな
どこに行こうかな
なにを食べに行こうかな
話もたくさん聞きたいな

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